真夏の九州ダートラ地区戦で、20代の若手が続々台頭!
2021年8月26日
JAF九州ダートトライアル選手権はシリーズ後半戦に突入。真夏の炎天下でホットバトルが展開された。
2021年JAF九州ダートトライアル選手権第6戦
2021年JMRCオールスター選抜第6戦
洞海土系自動車運動会Atスピードパーク恋の浦
開催日:2021年7月25日
開催場所:スピードパーク恋の浦(福岡県福津市)
主催:同海ASC
全8戦が組まれている2021年のJAF九州ダートトライアル選手権。開幕戦が1週間延期されて3月7日に開催され、6月6日に予定されていた第4戦はコロナ禍のため、延期となったが(延期日未定)、その他の競技会は予定通りの日時で開催され、今回の第6戦が今季5戦目の大会として行われることになった。
当日の路面コンディションは大会前、晴天が続いたこともあって完全ドライ。風向きによっては自らが巻き上げた砂埃が視界の確保に影響しかねない程の、砂塵が激しく舞い上がる競技会となった。注目を集めたのは当日のコース設定。恋の浦の場合は、スタート後はコース最上部のギャラリースタンド前の大きなヘアピンまで駆け上がるのが定番だが、今回はスタート後、外周を駆け上がる途中で大きなタイヤバリアをフルターンして下の広場に戻るという設定が採られた。通常はギャラリースタンド前のヘアピンは進入の方向を変えて2往復するが、今回は1往復のみ。広場での走りに比重を置いた設定となっている。
10台が参加したPN1+クラスは第1ヒート、3番ゼッケンの中園康太郎選手が1分57秒711でトップに立つ。各選手、タイム更新が予想された第2ヒートでは中園選手は0.9秒のタイムアップにとどまり、1分53秒台にタイムを入れた江崎和則選手が、最終ゼッケンの水野喜文選手の出走までトップをキープした。しかし今季負けなし、4連勝中の水野選手は1分51秒561という断トツのタイムでベストを更新。開幕からの連勝を5に伸ばした。
一方、N1クラスはPN1+クラスとは対照的に、開幕戦から3戦すべてウィナーが変わるという混戦状態。前戦で永田誠選手が2勝目一番乗りを果たしたが、勝利を収めたドライバー達も安定した成績を残しており、一進一退の攻防が続いている。今回の第1ヒートではセリカを駆る藤口裕介選手がベストタイムを奪い、4人目のウィナーが誕生かと思われたが、開幕戦優勝の藤崎清選手が第2ヒートで逆転。2勝目を獲得して一気にポイントリーダーに立った。
S1クラスも、N1クラスと同様に序盤の3戦ですべてウィナーが異なるという展開で、こちらもタイトルレースはまだまだ先が読めない。第1ヒートでトップを奪ったのは、昨年、全勝でチャンピオン獲得の中村凌選手。今年の開幕戦も制したが、第2戦は3位にとどまり、連勝記録はストップした。その中村選手は2番手を2.5秒も引き離す1分55秒808をマークして復調を印象づける。
第2ヒートに入ると、クラスのファーストゼッケン、第1ヒートは最下位だった学生ドライバーの樋口晴渡選手がまず1分50秒262をマークして、早速、中村選手の暫定ベストを更新。1分50秒の壁を破って40秒台をマークしたドライバー達の攻防になると思われたが、後続のドライバー達は40秒台はおろか、52秒台にとどまり、樋口選手のタイムに迫ることすらできない。前回、2勝目一番乗りを果たした最終ゼッケンの吉田カオル選手も52秒の壁を破ることは叶わず。結果、この日、2WD車の総合ベストとなる見事なタイムを叩き出した樋口選手が、地区戦初優勝を飾った。
強豪ひしめくS2クラスでも、学生ドライバーが圧巻の走りを見せた。S1クラスの樋口選手と同じ九州大学自動車部に所属する岡本泰成選手は、昨年あたりから、めきめきと速さをアピールし、注目されていたが、前戦で遂に地区戦初優勝。今回も第1ヒートを制すると、第2ヒートでは、今年からGRヤリスを駆る昨年のチャンピオン、井上博保選手を0.37秒差でかわして2連勝を達成。この勝利でシリーズポイントでも、開幕2連勝の馬場一裕選手を抜いてトップに立った。3戦を残すこのクラスの攻防は大きな注目を集めそうだ。
S1クラス同様、シリーズ序盤戦は日替わりウィナーが誕生したCクラスも、毎年、激戦が演じられるクラス。全日本と並行して地区戦にも参加する岩下幸広選手が前回、シリーズ2勝目を獲得してタイトルレースでもリードを広げた。しかし第1ヒートのトップを奪ったのは、今季、開幕戦は欠場したものの、第2戦以降は2位、優勝、2位と岩下選手と競り合っている浜田隆行選手。第2ヒートでは一旦は岩下選手にかわされたものの、0.076秒という僅差で再逆転。岩下選手に勝ち星で五分に持ち込んだ。
トリを飾るDクラスは、全日本でも注目の一台であるカローラを駆る江川博選手が前戦で今季初優勝。反撃の狼煙を上げたが、今回は連勝は果たせず。開幕3連勝とスタートダッシュを決めた橋本和信選手が、第2ヒートで自らの暫定ベストをきっちり3秒詰めて優勝。オーバーオールウィンもしっかり決めて、チャンピオン争いでも俄然、優位に立った。
フォト&レポート/JAFスポーツ編集部
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