ヒルクライム

ヒルクライムは、JAF公認競技としては「競技予定区間内にあらかじめ設定された登坂コースでおこなわれる競技」と定義されています。2019年に「ヒルクライム競技開催要項」が施行されたので、最も新しいカテゴリーとしてJAF公認スピード競技に仲間入りしたことになりますが、実は、日本におけるヒルクライムの歴史は長く、1956(昭和31)年に伊豆・長岡で初めて日本に導入されたという資料もあります。また、JAF公認競技会としては、1964(昭和39)年に福島・裏磐梯で第1回全日本ヒルクライム大会が開催され、浮谷東次郎選手や大久保力選手など、当時の名選手が出場していたという記録もあります。

ヒルクライムは閉鎖された登坂路でおこなわれるタイムトライアルで、1960年代の資料によれば「文字通り登坂競争で、カーブや急勾配などを含むコースで最短時間を競う一種のトライアル」とか「勾配をつけたジムカーナ」といった表現もなされていました。近年では、JAF公認競技としての開催実績はあまりありませんが、JAF公認のスペシャルステージラリーから、登坂ステージを1本だけ切り出して単独開催した競技会とも言えます。

走行する場所や順位の決定方法は競技会によって異なりますが、近年開催されたヒルクライムでは、閉鎖された舗装の一本道を1台ずつ複数回走行して、そのベストタイムまたは合計タイムなどで順位が決定されています。ラリーのスペシャルステージと同様の手順で開催できるため、ラリーに長けたクラブ・団体が主催することが多いようです。

また、JAF公認ヒルクライムでは、原則として観客の導入を認めておらず、観客導入をする場合には、十分な防護対策をした上でのJAFの特認を受ける必要があります。ヒルクライムの観戦を希望する人は、オーガナイザーが発信する事前情報を参照してください。

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