宮田莉朋選手が鈴鹿で2勝を挙げて念願のタイトルを確定!!

レポート レース

2020年12月22日

全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の第5大会3レースは、12月5~6日に鈴鹿サーキットにおいて開催された。第12戦と第14戦は宮田莉朋選手(カローラ中京 kuo TEAM TOM'S)が優勝して10勝目を挙げ、チャンピオンを確定させた。また第13戦では阪口晴南選手(B-MAX RACING TEAM)が優勝し4勝目を挙げた。

2020年JAF全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第12戦・第13戦・第14戦
TCR Japan Series 2020 第5戦 Sunday Series1/Saturday Series/Sunday Series2

開催日:2020年12月5~6日
開催地:鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)
主催:NRC、SMSC、株式会社モビリティランド

 今回の鈴鹿大会にエントリーしたのは7チーム12名で、うち4名はベテランドライバーによるマスタークラス。晴天に恵まれた鈴鹿では、第12戦と第13戦の公式予選が14日朝に行われた。ここではベストタイムで第12戦、セカンドベストタイムで第13戦の決勝グリッドが確定する。

 このセッションでトップタイムとセカンドベストをマークした阪口選手が2戦のポールポジションを獲得。宮田選手は2戦とも2番手スタートとなった。第12戦の3番手となった小高一斗選手(カローラ中京 kuo TEAM TOM'S)、6番手の名取鉄平選手(TODA RACING)は、専有走行時のエンジントラブルで、エンジン交換のために5グリッド降格となり、河野駿佑(RS FINE)が3番手スタートとなった。

 第12戦は、5日の陽がやや傾き出した15時24分にスタートが切られた。スタートを決めたのは宮田選手で、阪口選手がイン側に極端な牽制をする間に、河野選手が2番手に浮上した。8番手スタートの小高選手はオープニングラップで5番手へ順位を上げ、3周目の1コーナーで4番手へ。

 6周目のシケインで阪口選手が前に出て2コーナーまでに2番手に浮上。宮田選手はファステストラップをマークするなどして2番手以下を引き離しており、そのまま宮田選手が9勝目を挙げ、阪口選手が2番手、河野選手が3番手でフィニッシュした。

 しかし阪口選手のスタート時の幅寄せが危険なドライブ行為ということで結果に30秒が加算され8位へ降格。河野選手が2位、小高選手が3位に繰り上がった。マスタークラスはDRAGON選手(B-MAX ENGINEERING)が8連勝で今季10勝目を飾った。

スタート直後、阪口晴南選手の牽制によって宮田莉朋選手がイン側に寄せられたが、うまく切り抜けてホールショットを奪った。
2番グリッドからスタートを決めて逃げ切り優勝を遂げた宮田選手。ファステストも叩き出して11ポイントを獲得、タイトル争いでアドバンテージを築いた。
4台で争われたマスタークラスはDRAGON選手が優勝。岡山国際サーキットの第5戦から勝ち続け、これで8連勝となった。
第12戦の表彰式。左から2位の河野駿佑選手、1位の宮田選手、3位の小高一斗選手、そしてマスタークラス1位のDRAGON選手。

 第13戦は6日朝の8時29分にスタート。ポールスタートの阪口選手はトップを守ったが、3番グリッドの小高選手が好スタートを決めて2番手に上がった。3番手となった宮田選手はファステストラップをマークして小高選手に迫ったが、7周目のデグナーカーブ入り口で姿勢を乱してスピン、コースオフ。ここでレースを終えることとなった。

 レースは阪口選手が2番手との距離を保って今季4勝目を挙げ、2位には小高選手がゴール、3位は5番手スタートの名取選手だった。マスタークラスはDRAGON選手が9連勝で11勝目を飾り、今年のチャンピオンが確定した。

ライバルがレースから離脱してトップを独走、今シーズン4勝目となった阪口選手。宮田選手のタイトル確定に待ったをかけた。
DRAGON選手がマスタークラスで破竹の9連勝。ここまでシリーズ13戦中11勝を挙げ、4戦を残してチャンピオンを確定させた。
第13戦の表彰式。左から2位の小高選手、1位の阪口選手、3位の名取鉄平選手、そしてマスタークラス1位のDRAGON選手。
第14戦のレース終了後、陽が落ちた鈴鹿のピットロードで、B-MAX ENGINEERINGのチームと一緒に記念撮影に臨むDRAGON選手。

 第14戦のグリッドは前日の第12戦の結果により決まり、ポールポジションは宮田選手が獲得し、フロントローには河野選手が並んだ。15時過ぎに決勝がスタート。宮田選手がトップを守ったが、このレースでも3番手スタートの小高選手が好スタートで2番手へ浮上した。4周目にセーフティカー(SC)が導入されることもあったが、宮田選手はファステストラップを叩き出して後続との距離を広げた。

 8番手スタートの阪口選手は、序盤なかなか前に出ることができなかったが、SCからのリスタート後に順位を着実に上げて、2番手の小高選手に迫り、ファイナルラップで逆転して2番手へ。しかし宮田選手が10勝目を挙げてチャンピオンを確定した。2位は阪口選手、3位は小高選手だった。マスタークラスはDRAGON選手が10連勝となる12勝目を挙げた。

全日本フォーミュラ3選手権時代から4年越しの、悲願のチャンピオンを確定させた宮田選手。第14戦を優勝で飾った。
DRAGON選手がマスタークラス10連勝。タイトルを確定させた者同士、宮田選手とポディウムで健闘を称え合った。
第14戦の表彰式。左から2位の阪口選手、1位の宮田選手、3位の小高選手、そしてマスタークラス1位のDRAGON選手。
左からチームチャンピオン確定のカローラ中京 kuo TEAM TOM'S、ドライバーチャンピオン確定の宮田選手、エンジンチューナーチャンピオン確定の株式会社トムスが、それぞれ花束を贈呈された。
それぞれタイトルを確定させたカローラ中京 kuo TEAM TOM'Sのピットでは、お祝いムードで集合写真撮影を行っていた。
シリーズもいよいよ終盤戦に突入し、TCRJもサタデー/サンデーともにデッドヒートが繰り広げられた。
金曜日に行われた第5戦サンデーシリーズ1は、ポール・トゥ・ウィンで篠原拓朗選手が勝利した。
サンデーシリーズ1のブロンズクラスは、オーバーオール3位の下野璃央選手が優勝となった。
サンデーシリーズ1オーバーオールの上位入賞者たち。左から2位の松本武士選手、1位の篠原選手、3位の下野選手。
サタデーシリーズでは下野選手がオーバーオールウィンを達成。ボンネットの上に立って優勝の喜びを爆発させた。
サタデーシリーズオーバーオールの上位入賞者たち。左から2位の塩谷烈州選手、1位の下野選手、3位の鈴木建自選手。
ポイント争いがここで決着。篠原選手が松本選手に39ポイント差をつけ、シリーズチャンピオンが確定。
前日のサタデーシリーズの未完走を挽回すべく、サンデーシリーズ2連勝を挙げた篠原選手。
クプラTCRを駆るHIROBON選手がサンデーシリーズ2ブロンズクラスで優勝を遂げた。
サンデーシリーズ2オーバーオールの上位入賞者たち。左から2位の松本選手、1位の篠原選手、3位のHIROBON選手。

フォト/遠藤樹弥、吉見幸夫 レポート/JAFスポーツ編集部

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