オートポリス名物の霧に見舞われ、ゴールドカップレース第1戦は全レースキャンセルに

レポート レース

2021年4月14日

練習走行が行われた土曜日までは、素晴らしい好天に恵まれていたのに……。3月28日、オートポリスで九州のレース始めとなるはずだった「ゴールドカップレース第1戦」は、春の嵐に見舞われて全レースキャンセルとなってしまった。

2021 ゴールドカップレース 第1戦
開催日:2021年3月27~28日
開催地:オートポリス(大分県日田市)
主催:APC、株式会社オートポリス

 今大会で開催が予定されていたのはJAF地方選手権のスーパーFJ、VITA、AUTOPOLIS 86/BRZ、PCJ-CUPの4レース。当初、9時25分から行われる予定だった予選が、朝から降りしきる雨によってディレイになってしまう。事前に天気予報では伝えられていたが、前線を伴う低気圧に見舞われたためで、想像していた以上の降り方となった。

 それでも予報では昼ごろから小康状態になるとされたため、ディレイは何度も繰り返されることに。やがて全レース10周から7周に減算し、予選のインターバルは15分間から10分間に短縮された。

 実際、昼前には雨はかなり弱くなった。しかし、今度はオートポリスの“名物”とも言える霧が発生! 11時20分からの開始はかなわず、今度はスタート進行を15分から10分に縮めて、新たなタイムスケジュールが発表される。だが、霧が薄くなってきたと思えば、また雨が強く降り始め、しまいには強い風まで伴うようになったからたまらない。

 12時20分にPCJ-CUPのドライバーズブリーフィングが急きょ設けられ、今後の天候回復は見込めないとしてキャンセルが決定。残る3レースも同様に、13時に再びドライバーズブリーフィングが行われて、やはりキャンセルということになった。代替レースが行われるか否かは現時点では未定とのこと。

 VITAに初参戦のはずだった首藤哲也選手は、「けっこういいところに行けそうだったので残念です。ウェットも得意なので、本当は開催して欲しかったんですけど、安全第一なので仕方ないです」と語っていた。

 またオートポリスでは知らぬ者は存在しないとされる大ベテラン・テツ清水選手は、「残念でしたけどこれはしょうがない、天候ばっかりは。ただ、次のレースまでに練習時間が増えたと思って、前向きにとらえて」と、すぐに気持ちを切り替えていた。

 どのドライバーも残念がっていたものの、地元ドライバーの多くが“名物”のことを理解していたから、キャンセルもやむなしといった様子だった。

「昨日の練習でニュータイヤを入れて普通にトップタイムが出たので、負ける理由はないかなと思っていたんですが、こんな天気でレースできずに、若干悲しいです。でも、霧が出たら危ないですから。(3月第1週の)もてぎで勝っていて本当に良かったです」と、今春から就職するため、この2レースでいったん区切りにする予定だった宇高希選手。
2015年のスーパーFJオートポリスシリーズチャンピオンである川地欽也選手は、「今年クルマを購入したばっかりで、まだ慣れていなかったので、正直キャンセルで良かった(笑)。ミストのKK-SIIからウエスト19Jに入れ替えたんです。シェイクダウンを済ませたばかりだし、雨もまだ走っていなかったので、このままだとヤバいなと思っていましたから」と、レースキャンセルを前向きにとらえていた。

フォト/皆越和也 レポート/はた☆なおゆき、JAFスポーツ編集部

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