“超接近戦”が展開の新潟シリーズ。PNクラスは小林道子スイフトが今季初優勝!
2021年9月28日

新潟県内の3つのコースを舞台とするJMRC新潟ジムカーナシリーズの第5戦が、9月5日、スピードパーク新潟で開催された。
2021年JMRC新潟ジムカーナシリーズ第5戦
SPNアタックジムカーナ
開催日:2021年9月5日
開催場所:スピードパーク新潟(新潟県胎内市)
主催:TASK
今年のJMRC新潟ジムカーナシリーズは、新潟県内の3つのコースで6戦のシリーズが組まれている。上越市のR-Spec KAKIZAKIで3戦、胎内市の胎内スキー場駐車場で2戦、同じく胎内市のスピードパーク新潟で1戦が行われる予定となっているが、8月8日に胎内スキー場で開催予定だった第4戦は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて残念ながら中止となってしまった。このため、今年は計5戦のシリーズとなる見込みだ。
今季3戦と最も開催数が多いR-Spec KAKIZAKIは、上越市の日本海に面した柿崎地区にある全長約600mのサーキットコース。日本海に沿って走る国道8号線に面しており、国道の反対側には日本海が広がるという、全国的にも珍しいシーサイドサーキットだ。新潟シリーズとは別にKAKIZAKIのみで行われるシリーズ戦も用意されており、今年は全5戦が開催される予定だ。
一方、胎内スキー場では、2段に分かれた広大な駐車場を使用してジムカーナが開催されている。当然、フルパイロンジムカーナとなるが、2段に分かれたスペースを使うため、アレンジ次第では中高速のコースレイアウトも十分に可能でダイナミックなジムカーナが楽しめる。そして今回の第5戦が行われたスピードパーク新潟は約1kmの全長を持つサーキットコース。普段は4輪のほか、2輪、レーシングカートも走行し、また全日本フォーミュラ・ライツ選手権やスーパーFJ選手権に参戦しているアルビレックス・レーシングチームの本拠地でもあるので、フォーミュラカーが走行することもある。
コースの中央部に広いスペースがあるため、ジムカーナ開催時には、ここにパイロンセクションを設定するのがスピードパーク新潟の定番で、今回も2本のパイロンを置いて360度ターンが設定された。しかし、今回の主催者TASK(チームオートスポーツ下越)代表で、かつて全日本ジムカーナ選手権の改造車部門で活躍した青山誠志氏によれば、「サイドを引かなくとも走れるコースにしたので、360度もグリップでも回れるようにしています」とのこと。そのためサーキットコースの特徴を生かしたハイスピードなレイアウトが選手達を待ち受けることになった。


PNクラスは86/BRZが3台、ND5RCロードスターが2台、ZC33Sスイフトが1台という顔触れとなったが、この6台が1秒の間にひしめくという大接戦となった。第1ヒートではロードスターの川上政行選手がただ一人、1分15秒台に入れてトップに立ったが、第2ヒートに入るとスイフトを駆った小林道子選手が1分15秒566をマークしてベストタイムを塗り替える。残る3台は間光正選手と保坂久慶選手が15秒台に入れるもタイム更新はならず。川上選手もタイムダウンに終わり、小林選手の優勝が決定した。
ミラージュアスティからスイフトに乗り換えてまだ2戦目ながら優勝を飾った小林選手は、「1本目はサイドを引いてみたんですが、時間が止まってしまったので(笑)、2本目は全部、グリップで行こうと決めて走りました。皆が突っ込みすぎた所も頑張り過ぎないようにして、アクセルをしっかり踏む所と踏まない所を決めて走ったのが良かったと思います」と、0.1秒差で手繰り寄せた優勝の勝因を振り返った。




一方、NT1クラスは1分15秒台をマークしたNB8Cロードスターの3台が表彰台を独占する結果となった。優勝は第1ヒートは3位だった五十田英雄選手。3秒近いタイムアップを果たして逆転した。五十田選手が勝因にあげたのは補強パーツを外したことだった。「タイムに繋がると思って今回着けてみたんですが、動きが変わってタイヤが滑りやすくなってしまったんですよ。それで2本目は外してみたらトラクションが上がっていい感じで走れた。やっぱりノーマルが一番良かったということが分かりました」と五十田選手は苦笑しながらも、今季待望の1勝に満足げな表情を浮かべていた。




激戦が続いた新潟シリーズはNT2クラスも同様の展開となり、第1ヒートでは何と0.1秒の間に上位3台がひしめくホットバトルとなった。1分13秒台の攻防となったそのバトルが、第2ヒートでどこまでヒートアップするかが注目されたが、1分11秒785というスーパーベストをさらった植竹富雄選手の勝利で決着がついた。目下2連勝中の滝沢一夫選手は1分12秒099で植竹選手に肉薄したがペナルティを採られて4位にとどまった。
「2本目の前の慣熟歩行で、ライン取りや走り方を仲間と一緒に研究して攻め方を決め込めたのが大きかったと思います」と振り返った植竹選手は、ともに歩いた選手達にまずは感謝。「気温が上がり過ぎた感じがあったので、内圧を変えて走ったのも良かったかもしれないですね。自分としては上出来の走りでした」と植竹選手。こちらも今季初優勝で、逆転タイトルに望みを繋げた。最終戦もまた僅差のバトルが展開されることになるのか、その行方を注目したい。








フォト&レポート/JAFスポーツ編集部
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