開幕戦となった全日本ジムカーナ選手権、BC3クラス参入初戦で奥井優介選手が圧勝
2025年3月14日

2025年の開幕戦となる全日本ジムカーナ選手権の第1戦「SPEED・MASTER・OIL CUP GYMKHANA IN TSUKUBA」が、3月8~9日に茨城県下妻市の筑波サーキットコース1000で開催された。
2025年JAF全日本ジムカーナ選手権 第1戦「SPEED・MASTER・OIL CUP GYMKHANA IN TSUKUBA」
開催日:2025年3月8~9日
開催地:筑波サーキットコース1000(茨城県下妻市)
主催:T-SPIRIT
開催前週は全国各地で最高気温が20度近くまで上がる春めいた陽気となったが、開幕戦が行われた週末は日本列島に寒気が入り込み、公開練習が行われた8日の最高気温は5度。9日の決勝日は晴天に恵まれたものの最高気温は13度という状況。早朝はコースの芝生部分に前日降った雪が残り、路面もウェットコンディションだったが、第1ヒートが始まる9時40分までにはどんどん乾いていき、両ヒートともドライコンディションでの戦いとなった。
外周区間を多用したコースは、内周区間で360度ターン、最終コーナー手前でシケイン的な4本のパイロンスラローム、さらに最終コーナーからゴールにかけても角度がキツい4本パイロンスラロームという構成。比較的単純なコースレイアウトながらも、3速全開から一気に1速まで落とすというメリハリの効いたレイアウトが設定された。
エントリー台数は併催クラスを合わせて出走151台。中でもGR86/BRZやロードスターなどで争われるPN3クラスは29台のエントリーと盛況ぶりを見せた。また今シーズンは開幕戦に向けてクラス変更や車両変更を行った選手も多く、混戦となることが予想される。いよいよ新たな戦いの火蓋が切って落とされた。




BC3クラス
2024年のPN4クラスでチャンピオンを獲得した奥井優介選手(トヨタ・GRヤリスGRMN)が参入してきたBC3クラスは、その奥井選手が両ヒートで2位以下を1秒以上引き離すベストタイムをマークする。ベテラン勢の追従を許さない圧巻の走りを披露し、開幕戦優勝を決めた。
2位は「ハードコンパウンドではちょっと厳しかったね。まぁ、開幕戦はいつもこんなもの。次戦までにはなんとかするよ」というディフェンディングチャンピオンの菱井将文選手(トヨタ・GRヤリス)。3位には「今回はこのコースに対してリズムが悪かった」という大橋渡選手(スバル・WRX STI)が入賞した。




PE1クラス
PE1クラスは、昨シーズン24回目のチャンピオンを獲得した山野哲也選手(アルピーヌ・A110R)が、両ヒートでベストタイムを刻む盤石の走りで開幕戦優勝。2位は今シーズン山野選手とダブルエントリーで挑むレーシングドライバーの野島俊哉選手(アルピーヌ・A110R)が、第1ヒートクラス7番手から第2ヒートで追い上げて獲得。全日本デビュー戦で山野選手との1−2フィニッシュを飾った。3位には第1ヒートで2番手タイムを刻みながらも痛恨のパイロンペナルティにより+5秒のタイムが加算された大橋政哉選手(アルピーヌ・A110S)が入賞した。




PE2クラス
10台が出走したPE2クラスは、第2ヒートでベストタイムをさらに縮めてきた河本晃一選手(マツダ・ロードスターRF)が優勝。昨年のPE2クラスチャンピオンの髙屋隆一選手(スバル・BRZ)が2位、そして髙屋選手とのダブルエントリーで今シーズンの全日本ジムカーナ選手権に挑むルーキードライバーの瓜本琴葉選手(スバル・BRZ)が第1ヒートのタイムで3位入賞を果たした。




CP2 2025メンバー

PN1クラス
PN1クラスの第1ヒートは、ベテランの矢島融選手(トヨタ・ヤリス)がトップに立つ。同じくベテランの緒方崇之選手(トヨタ・ヤリス)が第2ヒートでベストタイムを0.04秒更新。矢島選手の第2ヒートはタイムダウンに終わり、このまま緒方選手が逃げ切るかと思われた。
第1ヒートをパイロンペナルティで終えた斉藤邦夫選手(トヨタ・ヤリス)が、緒方選手のタイムを一気に1.475秒逆転。ディフェンディングチャンピオンの朝山崇選手(トヨタ・ヤリス)はパイロンペナルティに終わり、斉藤選手が逆転優勝を果たす。2位に緒方選手、3位に矢島選手と、PN1クラスの開幕戦はベテラン勢が上位を占める結果に。




PN2クラス
事実上、マツダ・ロードスターのワンメイク状態となっているPN2クラスは、昨年までPN3クラスに参戦するユウ選手のメカニックとして全日本に帯同していた藤井裕斗選手が、全日本のデビュー戦で両ヒートベストタイムを叩き出し、デビューウィンを達成。2位に2022年チャンピオンの小林規敏選手、3位には昨年のJAFカップPN3クラスで2位を獲得した永川悠太選手がそれぞれ入賞した。




PN3クラス
PN3クラスは、昨年のチャンピオン・大多和健人選手が欠場。九州の黒水泰峻選手(トヨタ・GR86)が第1ヒートのトップタイムをマークする。続く第2ヒートは黒水選手がタイムダウンに終わる中、今シーズンはマツダ・ロードスターRFからトヨタ・GR86に乗り換えて戦う野島孝宏選手とユウ選手の2名の走りに注目が集まった。
ともに第1ヒートで喫したパイロンペナルティをリカバリーしてポジションアップ。野島選手が2023年の第6戦久万高原以来となる全日本優勝を飾った。2位にユウ選手、3位に黒水選手、4位に森嶋昭時選手と、これまでロードスターRFが上位を独占していたPN3クラスは、GR86勢が表彰台の上位を独占した。




PN4クラス
昨年のチャンピオン・津川信次選手(トヨタ・GRヤリス)が、両ヒートで2位以下を1秒以上引き離す圧巻の走りで開幕戦優勝を飾ったPN4クラス。2位はトヨタ・GRヤリスGRMNで2年目のシーズンとなる松本敏選手、3位には第1ヒートのミスコースをリカバリーした堀隆成選手が入賞した。




BC1クラス
BC1クラスは、第1ヒートでクラス唯一となる1分1秒台のタイムをたたき出した石澤一哉選手(ホンダ・インテグラ)がそのまま逃げ切り、全日本参戦3年目で待望の全日本初優勝を果たす。2位には全日本2戦目となる伊藤眞央選手(ホンダ・インテグラ)が入賞と、20代ドライバーが躍進。3位は2023年のJAFカップを制した清水翔太選手(ホンダ・インテグラ)が獲得した。




BC2クラス
4年連続で開幕戦を制しているディフェンディングチャンピオンの若林拳人選手(ロータス・エキシージ)がエントリーするBC2クラス。若林選手が第1ヒートのトップを奪うが、第2ヒートは「筑波にしてももてぎにしても、過去の開幕戦の結果を踏まえて、今回は18インチタイヤを選択しました」という広瀬献選手(ホンダ・S2000)がベストタイムを更新。
クラス最終走者の若林選手も後半セクションでタイムを伸ばして広瀬選手のタイムに迫るが、前半区間のタイム差をリカバリーできずに0.12秒差の2位。広瀬選手が4年ぶりの開幕リベンジを果たした。2位に若林選手、3位には第2ヒートでタイムを上げてきた梅村伸一郎選手(ロータス・エキシージ)がそれぞれ入賞した。




FDクラス、SLWクラス、HDクラス
その他、併設された選手権外クラスのフォーミュラD(FD)クラスは、第2ヒートで逆転に成功した関谷光弘選手(MS02)が優勝。8台のスーパー7が出場したスーパーライトウェイト(SLW)クラスは、第1ヒートのタイムで逃げ切った斎藤達也選手が優勝。箱D(HD)クラスは、両ヒートでベストタイムをマークした川脇一晃選手(日産・サニー)が優勝を飾った。






★全日本ジムカーナ選手権第1戦&ビギナーズオートテストin筑波コラボ企画★
3月8日の土曜には隣の筑波サーキットジムカーナ場にて「ビギナーズオートテストin筑波」が開催されていたが、このイベントの最後に「MTレギュラー」クラスの上位6名と、全日本ジムカーナドライバーがオートテストで対決するというエキジビションが行われた。
オートテストの代表選手は、浜屋雅一選手と日紫喜俊夫選手というオートテストの全日本選手とも言えるベテランに加えて、村上清賢選手と大嶋茂樹選手、永山芳樹選手、外山玄人選手が出場。対する全日本ジムカーナの代表選手は、山野哲也選手とユウ選手、黒水泰峻選手、久保真吾選手、松本敏選手が出場した。
エキシビションはワンメイク車両を使った、二人一組のオートテスト対決。山野選手と浜屋選手、日紫喜選手とユウ選手、黒水選手と村上選手、久保選手と大嶋選手、松本選手と永山選手という組み合わせで、それぞれが同じ車両を使って2本のトライに挑んだ。
結果は、山野選手と久保選手、黒水選手、松本選手がそれぞれウィナーに輝いた。しかし、日紫喜選手とユウ選手の対決では、それぞれペナルティを喫しながら、なんと日紫喜選手がユウ選手を破るという番狂わせが発生。日紫喜選手はオートテスト黎明期から高い技術を持って現在に至る鉄人であり、日紫喜選手にとっては面目躍如の勝利となった。


フォト/CINQ、大野洋介 レポート/CINQ、JAFスポーツ編集部
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