2025年1月から設置されたJAFの新たな専門部会「競技運転者(ドライバーズ)部会」の第1回会議が開催

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2025年3月21日

本年からJAFの専門部会に新たな部会が設置され、競技運転者(ドライバー)のみで構成される「競技運転者(ドライバーズ)部会」がスタートした。3月には第1回の会議が行われ、各カテゴリーを代表する委員たちから現状認識や課題の共有がなされた。

 2024年11月にモータースポーツ専門部会規定の一部改正が公示され、12番目の専門部会として「競技運転者(ドライバーズ)部会」が新設されることが明らかになった。

 専門部会規定によれば、競技運転者(ドライバーズ)部会は、(1)競技環境の調査および研究、(2)モラルの向上啓発策に関する調査および研究、(3)アンチ・ドーピングの啓発活動、(4)競技運転者育成教育プログラムの調査および研究に関する意見具申が任務とされている。

 この規定改正が2025年1月に施行されたことで、ドライバーのみで部会員が構成されるJAF史上初の専門部会が動き出すことになった。この新たな専門部会のハンドリングは、2024年までレース部会の部会長を務めた飯田章氏に託され、飯田部会長は、さっそく3月に開幕した全日本ジムカーナ選手権を訪れ、新部会設立の周知と視察を行っていた。

 専門部会メンバーは、飯田部会長のほか、伊沢拓也氏と皆木駿輔氏、福永修氏、山野哲也氏、中島孝恭氏、松山北斗氏ら7名が委員として選出され、レースやカート、ラリー、ジムカーナ、ダートトライアル、ドリフト競技を現役で戦いながら、指導的立場であったり、選手を取りまとめる組織に携わるドライバーたちにより構成されることになった。

 2025年3月に行われた第1回目の会議では、冒頭でJAFモータースポーツ部の村田浩一部長と箕輪幸子担当部長から挨拶があり、村田部長からは、当該部会が設立された経緯や、FIAドライバーズ・コミッションとの関係性などの説明があった。続いて、副部会長の選出も行われ、ジムカーナやレースを主軸とし、あらゆるカテゴリーへの参加経験を持つ山野哲也氏が副部会長を務めることになった。

 議事が始まると、“ドライバー”の定義や部会の任務、目的の確認などが行われ、各メンバーから参戦カテゴリーの現状や課題に関する報告が行われた。この部会には、オブザーバーとしてサーキット施設や各カテゴリーの運営団体、オーガナイザー関係者も携わっており、ドライバー以外の立場からの現状報告や課題の共有なども行われていた。

 現状における部会の目的は、特定の競技に偏らず、ドライバーの目線から競技会に参加しやすい環境を構築することで裾野を拡大し、ドライバーやチームを輝かせ、国内のドライバーが海外のトップカテゴリーへの積極参加を目指せる環境作りなどが挙げられており、これらの取り組みを通じて、各専門部会そしてFIAなどに対して、モータースポーツ振興に資する各種提言を行っていくことなどが掲げられている。

 部会では、まずは各カテゴリーの現状把握、そして共通課題の絞り込み、課題の原因検討などをファーストステップとして、今後の3か年計画で、課題解決に繋がる施策案の立案と実行に向けたアクションプランの構築などを行っていくことが検討されていた。

3月19日、東京都港区のJAF本部で第1回競技運転者(ドライバーズ)部会が開催された。
初代部会長は、2024年までレース部会をとりまとめていた飯田章氏に任命された。
副部会長にはあらゆる参戦経験を持ち委員経験も豊富な山野哲也氏が選出された。部会のメンバーは、レースからはチーム監督そしてドライバーを務める伊沢拓也氏が選出。
カートからは皆木駿輔氏(今回はリモート参加)、ラリーからは福永修氏、ダートトライアルから中島孝恭氏、ドリフトから松山北斗選手が専門部会メンバーに選出された。
第1回部会に先立ち、飯田部会長は3月上旬の全日本ジムカーナ選手権の開幕戦へ視察に訪れ、開会式では山野氏とともに新部会設立の周知を行い、選手との交流を図った。

PHOTO/JAFスポーツ編集部[JAFSPORTS]、大野洋介[Yousuke OHNO] REPORT/JAFスポーツ編集部[JAFSPORTS]

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