PE1クラスでBEVが全日本ジムカーナ初優勝の快挙!!
2026年4月13日
全日本ジムカーナ選手権 第2戦「The Best Tarmac Attack in SPN(SPN最高のターマックアタック)」が、4月4~5日に新潟県胎内市のスピードパーク新潟で開催された。昨年、JAFカップオールジャパンジムカーナが開催された同コースは、JAF公認カートコースであり、カートでも公認競技が開催されているほか、関東ジムカーナ選手権でもシリーズの一戦として行われているが、全日本ジムカーナ選手権としての開催は今回が初めてとなる。
2026年JAF全日本ジムカーナ選手権 第2戦
The Best Tarmac Attack in SPN(SPN最高のターマックアタック)
開催日:2026年4月4~5日
開催地:スピードパーク新潟(新潟県胎内市)
主催:THE・MC
公開練習が行われた4日(土)は天候に恵まれたものの、決勝日の5日(日)は雲が厚く広がり、どんよりとした空模様。朝の慣熟歩行のときには前夜に降った雨の影響が残り一部ウェット状態だったものの、第1ヒートが始まるころには路面は乾き、ドライ路面となった。だが、この日の最高気温が13度付近と肌寒い一日となり、また路面温度が15度付近と低かったことから、ほとんどのクラスで路面温度が少しでも上昇する第2ヒートの走行タイムが勝敗を決めるベストタイムとなった。
右回りを基調とした決勝コースは、前半区間のストレートエンドとゴール直前に設定された180度パイロンターンが大きな鍵を握る。パイロンが設置された付近には微妙な傾斜が三次元的に絡み合っており、特にターン後にアウト側の傾斜部分に過重が移るため、走行ラインを少しでも外すとコース外にはみ出てしまう可能性がある。そのため、脱輪ペナルティを受けてしまう選手も少なくなかった。
また、コースが日本海の海岸線付近に位置するため、コース内の芝生部分には砂が多く、その砂がコース上を舞うこともあり、ドライでも滑りやすい路面となっていた。
PE1クラス
PE1クラスは、第1ヒートのトップタイムを奪った野島俊哉選手(BMW・ミニJCW E)のタイム1分17秒366に対し、開幕戦優勝の折茂紀彦選手(ホンダ・シビック)が第2ヒート途中まではいいところまで迫るものの、後半セクションで痛恨のスピン。四輪脱輪のペナルティを受け、ベストタイムの更新には至らない。
一方、野島選手は、「前後バランスが良くなって、後半の180度ターンでは自信を持ってステアリングを切って旋回できました」と第2ヒートでは0.5秒ほどタイムを更新し、ベストタイムをたたき出した。自身初となる全日本優勝とともに、全日本ジムカーナ選手権では初となるBEVでの優勝を果たした。
2位には第1ヒートのタイムで折茂選手が入賞。3位には折茂選手と同じく第2ヒートのスピンでタイム更新とはならなかったものの「第1ヒートでしっかりタイムを残しておいて良かった」と安堵した蛯原輝彦選手(日産・リーフ)が獲得した。
PE2クラス
PE2クラスは、開幕戦を制した山野哲也選手(アルピーヌ・A110R)が第1ヒートを制するが、第1ヒートで山野選手と同じ1分13秒台のタイムをマークしながらも3本のパイロンタッチで下位に沈んでいた古田孝一選手(アルピーヌ・A110R)が第2ヒートでベストタイムを更新。クラス最終走者の山野選手も再逆転に向けて果敢にアタックするも、前半区間の遅れが後半まで響き、0.293秒届かず。
スピードパーク新潟と同じく新潟県内の日本海に面するミニサーキットのR-SPEC Kakizakiのオーナーでもある古田選手が、「このコース、うちのR-SPECに似たようなRのコーナーが多いので、すごく走りやすかったです。特に前半区間はノーブレーキで行けるところはなるべくノーブレーキで攻めました。山野選手に勝つことができ感無量です。長いことやっていて良かった」と、全日本初優勝を飾った。
2位の山野選手は「カートコースでの古田選手の速さは以前から分かっていたんですけど、今回の前半区間は強烈に速かったですね。ただ、シリーズを考えると2位は悪くないポジションだと思います」とコメント。3位には第1ヒートで1分12秒台のタイムでフィニッシュするものの、パイロンタッチで幻のベストタイムとなった牧野タイソン選手(アルピーヌ・110R)が獲得した。
PNATクラス
PNATクラスは、第1ヒートで大川裕選手(スズキ・スイフトスポーツ)と高江淳選手(BMW・ミニ)が1分16秒台のトップ争いを展開する中、第2ヒートで大川選手が1分15秒台に飛び込みベストタイムを更新。一方、高江選手も自己タイムを更新してくるものの、大川選手がマークしたベストタイムには届かず。
「今回は装着するタイヤのメーカーを変えてきたんです。このタイヤの方が、自分の走りに合っているみたいですね。このコースは昨年のJAFカップでも第1ヒートはトップだったんですよ。関東の地区戦でも勝っていたので、全日本初開催の今回は是が非でも勝ちたいと思っていました」と大川選手が67歳となる年齢で全日本初優勝を飾った。
「デフがまだ純正のままなんです。前半のターン後の直線で差が出てしまったようですね」という高江選手が2位を獲得。3位には「ストップ&ゴーのコースレイアウトだと、NAの良さを活かしきれませんでした」という黒水泰峻選手(マツダ・ロードスターRF)が入賞した。
PN1クラス
PN1クラスは、前年度チャンピオンの朝山崇選手(トヨタ・ヤリス)が第1ヒートでマークしたベストタイムを、第2ヒートに入ってからも誰ひとりとして更新できず。この時点で朝山選手の優勝が決まったが、その朝山選手が第2ヒートでも自身のベストタイムを更新した。
「開幕戦は駆動系やいろいろなところにトラブルが出てしまって、走るだけで精一杯だったんですけど、今回はしっかりとクルマを仕上げてきました」という朝山選手が今季初優勝を飾った。
「このコースはあまり得意ではなく、特に勝てそうにもない区間が何か所かあって、今回も結果的にはその区間で想定したタイム差で負けてしまったので、しかたがないという感じです」という矢島融選手(トヨタ・ヤリス)が2位を獲得。3位には「今シーズンに向けて、タイヤ、足回り、車高バランス、アライメント、デフのすべてを見直してきました」という緒方崇之選手(トヨタ・ヤリス)が、第1ヒート5番手から順位を上げ入賞した。
PN2クラス
PN2クラスは、第1ヒートで武内靖佳選手(マツダ・ロードスター)がクラス唯一となる1分14秒台のタイムでゴールするものの、パイロンペナルティ2本と脱輪という暴れっぷりで下位に沈んでしまう。その第1ヒートは開幕戦を制した古田公保選手(マツダ・ロードスター)が1分15秒484のトップタイムをマークし、0.439秒差で小林規敏選手が続くという展開となった。
第2ヒートに入ると、第1ヒートは下位に沈んだ武内選手が1分15秒台に飛び込み、古田選手が第1ヒートでマークしたタイムに0.057秒の差をつけて暫定トップに位置する。小林選手も自己タイムを更新するが武内選手のタイムには届かず、永川悠太選手(マツダ・ロードスター)もベストタイム更新とならなかった。
そして、古田選手は第2ヒートでさらにベストタイムを更新。武内選手のタイムを抜き優勝を決めた。「昨年のJAFカップは8位惨敗だったんですけど、今回は第1戦が終わってからこのコースに合わせてしっかりとセッティングを見直してきました」と古田選手が開幕2連勝をさらった。
2位は「金曜日の練習走行の時に全然走れなかったので、古田さんにいろいろアドバイスをいただきました。そうしたらタイムがポンと上がって、今日はその勢いで古田さんに勝っちゃおうと思ったんですけど、負けちゃいました(笑)」と武内選手が獲得。3位には「第2ヒートに賭けていたんですけど、路面温度が想定よりも上がりませんでした」という小林選手が入賞した。
PN3クラス
PN3クラスは、第1ヒートで安藤祐貴選手(マツダ・ロードスターRF)と安仲慶祐選手(マツダ・ロードスターRF)、石川雅之選手(マツダ・ロードスターRF)の3台がトップ3に並んだが、第2ヒートは第1ヒートでパイロンペナルティに泣いた川北忠選手(マツダ・ロードスターRF)、藤井裕斗選手(マツダ・ロードスターRF)、徳武銀河選手(マツダ・ロードスターRF)の3台がタイムアップを更新して逆襲に転じた。
リザルトは第1ヒートと第2ヒートで大きく変わる結果となり、「第1ヒートはパイロンペナルティがあったんですけど、それ以前に内容がすごく悪くて、第2ヒートはそこを意識して走りました」という川北選手が開幕戦に続き2連勝を飾った。2位は第1ヒートでライバル勢を1秒以上引き離す走りでゴールするものの、パイロンペナルティで幻のベストタイムとなった藤井選手が獲得。3位には「第2ヒートの前半は路温が低くてタイヤがきつかったんですが、後半はすごくグリップしてくれて、それでなんとかなりました」という徳武選手が入賞した。
PN4クラス
PN4クラスは、開幕戦を制した野島孝宏選手(トヨタ・GR86)が第1ヒートを制し、第2ヒートも自身のベストタイムを更新し、クラス最終走者のユウ選手(トヨタ・GR86)を待つ。
そのユウ選手は「最初の180度ターンは、第1ヒートの方がうまくいきました。第2ヒートは失敗です」と中間タイムで野島選手に0.35秒遅れるものの、「ゴール前の最終ターンは攻め方を第1ヒートと変えました」と、後半セクションで逆転。0.05秒差という僅差で逆転優勝を飾った。
「ほぼミスなく走ったつもりですが、最後のターンをうまくまとめることができませんでしたね。ホントにワンミスも許されない展開だったと思います」という野島選手が2位。3位には「第1ヒートで1秒近く離された時には今回もダメかなと思いましたが、第2ヒートで詰めることができてトップ3に残れたのは良かったと思います」という西野洋平選手(トヨタ・GR86)が入賞した。
PN5クラス
開幕戦優勝の奥井優介選手(トヨタ・GRヤリス)がラリー出場のため欠場したPN5クラスは、昨年のPN4クラスチャンピオンの津川信次選手(トヨタ・GRヤリス)と、昨年のBC3クラスチャンピオンの菱井将文選手(トヨタ・GRヤリス)が好勝負を展開。
第1ヒートは両者とも1分10秒台の攻防戦を展開する中、第1ヒート2番手である菱井選手の第2ヒートはタイムアップを果たせなかった。
一方、津川選手は「今回のコースレイアウトは、ハイスピードからのブレーキ区間が2か所あって、自分がすごく得意とするところ」とベストタイムを更新。クラス唯一となる1分9秒台のタイムで今季初優勝を飾った。
「ブレーキングで気持ちがチキンになってしまった」と語った菱井選手が2位を獲得。3位には「シフトミスを2回してしまったんですけど、それでも1秒離されるのはまずい。ターン以外で勝てる部分を鍛えなきゃダメですね」という若林隼人選手(トヨタ・GRヤリス)が入賞した。
BC1クラス
BC1クラスは、第1ヒートでクラス先頭スタートのベテラン・日部利晃選手がマークしたベストタイムを第2ヒートで各選手が追う中、野原博司選手(ホンダ・CR-X)がついに更新。
今度はこの野原選手のタイムが更新されない展開が続いたが、第1ヒートで1分12秒台のトップタイムをマークしながらも脱輪ペナルティで幻のベストタイムとなったクラス最終走者の西井将宏選手(ホンダ・インテグラ)がベストタイムを更新。
「第1ヒートで失敗していたのでかなりプレッシャーはあったんですけど、第2ヒートは後半までしっかりタイヤがもってくれたのが勝因だったと思います」という西井選手が開幕2連勝を飾った。
「中盤のシケインが、公開練習からなかなか決まらなくて……」という野原選手が2位を獲得、そして「第2ヒートは欲が出てしまいましたね。難しい路面でした」という日部選手が3位に入賞した。
BC2クラス
若林拳人選手(ロータス・エキシージ)と広瀬献選手(ホンダ・S2000)の激戦が続くBC2クラスは、第1ヒートで若林選手がクラス唯一の1分9秒台でトップに立ち、西森顕選手(ホンダ・NSX)が、若林選手と広瀬選手の間に割って入る。
第2ヒートは、西森選手が脱輪ペナルティでタイムアップを果たせない中、第1ヒート3番手の広瀬選手が「今回はソフトタイヤを選択したんですけど、ソフトタイヤの場合は基本的に第1ヒート勝負なので、予想どおりトップには届きませんでしたね」と、タイムアップは果たすものの若林選手が第1ヒートでマークしたベストタイムには届かず。
一方の若林選手も「第2ヒートは第1ヒートよりも路面グリップが下がったように感じました」とタイムアップはならず。結局、第1ヒートのタイムで逃げ切った若林選手が開幕2連勝、広瀬選手が2位を獲得。「開幕戦よりも少しずつクルマと対話ができるようになってきました。しばらく放置プレイだったので、一生懸命セットアップします」という西森選手が3位に入賞した。
BC3クラス
BC3クラスは、第1ヒートでトップタイムをマークした大橋渡選手(スバル・インプレッサWRX)が、第2ヒートでもベストタイムを更新。「第1ヒートは様子見で走ったんですけど、第2ヒートは少しパイロン触ってもいいかなっていう気持ちで走った分、タイムが縮まったと思います」という大橋選手が開幕2連勝を達成。
第1ヒートは大橋選手に0.321秒差まで迫りながらも、第2ヒートは「スタートでクラッチが滑った時点でほぼ終了しました」とタイムダウンに終わった大澤勝紀選手(三菱・ランサーエボリューションIX)が2位を獲得。「金曜日、土曜日の練習走行は良かったんですが、決勝コースになってからタイムが伸びない感じになってしまいました。原因はちょっと分かりませんけど、次までしっかり対策したいですね」という一色健太郎選手(トヨタ・GRヤリス)が3位に入賞した。
PHOTO/CINQ、友田宏之[Hiroyuki TOMODA] REPORT/CINQ、JAFスポーツ編集部[JAFSPORTS]



