PNAT熊谷駿選手とPN1田尾光規選手が全日本初優勝!

レポート ジムカーナ

2026年5月7日

全日本ジムカーナ選手権 第3戦「オールジャパンジムカーナ in 仙台」が、4月25~26日に宮城県仙台市郊外の赤門自動車テストコースで開催された。同コースでの全日本開催は今年で2年目となる。全クラス合計で103台がエントリーしたが、BC3クラスは出場台数が成立条件の5台に満たず不成立となった。

2026年JAF全日本ジムカーナ選手権 第3戦「オールジャパンジムカーナ in 仙台」
開催日:4月25~26日
開催地:赤門自動車テストコース(宮城県仙台市)
主催:奥州VICIC

 最大斜度30度のバンクを有する赤門自動車テストコースでは、昨年はバンクを全開で通過する設定が採用されたが、今年の決勝コースはバンク下に3か所の180度ターンを配置。スピードが乗るバンク上部と走行距離の短い下部にパイロンを設置し、走行ラインを中央から下側へと制限するレイアウトとなった。180度や360度ターンを主体としたフルパイロンコースが特徴的だ。

 天候は終日晴天に恵まれ、最高気温は20度を超える陽気となった。午後には路面温度が40度を上回り、路面上のダストの影響もあってコンディションはさらに悪化。クラスによってはタイヤのフレッシュさが効く第1ヒートのタイムが決勝を決めたケースも少なくなかった。

決勝前日の公開練習前に30度バンクとコース全体の清掃が行われた。「このバンクをどう攻めるか?」各々のエントラントの思惑が交差する慣熟歩行。
通称“ゴリラ山”と呼ばれる鎌倉山を背景に、パドックには100台を超えるエントリーが集まった。
コースはフラットな部分にパイロンセクションを設定し、30度バンクを時計回りと反時計回りに通過するレイアウトが採用された。高速走行となる30度バンクの外側は路面が剥き出しになっており、路面コンディションの比較的良い内側寄りに走行ルートが設定された。
決勝日の昼休みと競技終了後には、全日本ジムカーナ選手会(AJGA)が中心となり、観客やファンたちとともにコースウォークや同乗パレードランといったイベントが実施されたほか、モータースポーツグッズのプレゼントも行われた。

PE1クラス

 PE1クラスは、第2戦優勝の野島俊哉選手(BMW・ミニJCW E)が好調を維持し、第1ヒートでトップタイムを記録。鈴木昭仁選手(BMW・ミニ)が0.168秒差で続いた。第2ヒートでは鈴木選手がわずかにタイムを落とす一方、「第1ヒートはバンクの走り方にロスがあったけど、第2ヒートで修正できました」という野島選手がさらに0.026秒更新し勝利。第2戦に続く今季2勝目を挙げた。

 2位の鈴木選手は「第2ヒートで逆転を狙ったが後半でタイヤが厳しかった」とコメント。3位には全日本デビュー戦となる佐藤魁選手(BMW・ミニ)が第1ヒートのタイムで逃げ切り、表彰台を獲得した。

PE1クラス優勝は野島俊哉選手(CABANA 71 RZ JCWE )。
野島選手は「前半で負けていたので接戦でした」と振り返った。
2位は鈴木昭仁選手(コニシタイヤ☆QM☆MINl♡)、3位は佐藤魁選手(コニシタイヤ☆QM☆MINI)。
PE1クラス表彰の各選手。

PE2クラス

 PE2クラスは、第2戦で2位の山野哲也選手(アルピーヌ・A110R)が第1ヒートでトップタイムをマーク。第2ヒートはブレーキ制御の介入でわずかにタイムを落としたが、「それでも遜色ないタイムが出せたのは収穫」と振り返り、第1ヒートのタイムで逃げ切って今季2勝目を挙げた。

 2位の大橋政哉選手(アルピーヌ・A110R)は「第2ヒートに照準を合わせた戦略が路面に合わなかった」とコメント。3位には26年ぶりに復帰した猪爪俊之選手(テスラ・モデル3)が入り「丁寧に転がす走りの方がタイムにつながるようです」と分析した。

PE2クラス優勝は山野哲也選手(EXEDY71RZ A110R )。
2位以下を1秒以上引き離し、第3戦でもしっかり結果を出した山野選手。
2位は大橋政哉選手(DLFG-LFWμ A110R)、3位は猪爪俊之選手(BSズミーレーシングTESLA)。
PE2クラスの表彰式。左から4位の飯野弘之選手、2位の大橋選手、1位の山野選手、3位の猪爪選手、5位の牧野タイソン選手。

PNATクラス

 PNATクラスは、藤原雄司選手(BMW・ミニ)とのダブルエントリーで出場した熊谷駿選手が第1ヒートで圧巻の走りを披露。「乗り始めて間もないクルマですが、これ以上ない走りでした」とベストタイムを記録し、第2ヒートでも更新されることなく逃げ切り勝利した。これまで出場経験が限られていた熊谷選手が、全日本初優勝という大金星を挙げた。

 2位の髙屋隆一選手(スバル・BRZ)は「地元勢の速さが際立っていた」と振り返る。3位には第2戦優勝の大川裕選手(スズキ・スイフトスポーツ)が入り、ランキング首位に立った。

PNATクラス優勝は熊谷駿選手(コニシタイヤ☆QM☆MINl♡)。
第1ヒートでベストタイムを出した熊谷選手は「あのタイムは二度と出ないかもしれません」と喜びを隠しきれない様子。
2位は髙屋隆一選手(BS西川ゴムNT☆CP2BRZ)、3位は大川裕選手(セラメタSEIJOスイフト)。
PNATクラスの表彰式。左から4位の藤原雄司選手、2位の髙屋選手、1位の熊谷選手、3位の大川選手。

PN1クラス

 PN1クラスは、田尾光規選手(日産・ノートe-POWER)が第1ヒートでトップタイムをマーク。「第2ヒートは思い切って攻めた」とさらに0.198秒更新した。矢島融選手(トヨタ・ヤリス)はそれを上回るタイムでゴールするもパイロンペナルティによりタイムが加算され、逆転はならず。3位には朝山崇選手(トヨタ・ヤリス)が入賞した。田尾選手は「ストップ&ゴーの特性がe-POWERと合っていた」と語り、全日本初優勝を飾った。

PN1クラス優勝は田尾光規選手(セラメタμDLノートe-PWR)。
田尾選手は「今回のコースのストップ&ゴーのセクションは、モーターのトルクが最適なところにありマッチしました」と振り返った。
2位は矢島融選手(DLBRIG和光ヤリスITO)、3位は朝山崇選手(DLETP速BPFヤリスITO)。
PN1クラスの表彰式。左から4位の岡直輝選手、2位の矢島選手、1位の田尾選手、3位の朝山選手、5位の阪本芳司選手。

PN2クラス

 PN2クラスは、永川悠太選手(マツダ・ロードスター)が第1ヒートを制するも、第2ヒートで福田大輔選手(マツダ・ロードスター)が大きくタイムを伸ばして逆転優勝を飾った。「前半の修正に加え、後半も伸びたのはセッティングの成果だと思います」と福田選手。永川選手は「後半は路面温度が上がったことでクルマのバランスが崩れてしまいました」と2位を獲得、3位には小林規敏選手(マツダ・ロードスター)が入賞した。

PN2クラス優勝は福田大輔選手(BST2エリアWmロードスター)。
第2ヒートで大きくタイムを上げた福田選手が逆転し、今季初優勝。
2位は永川悠太選手(K-one BS ロードスター)、3位は小林規敏選手(BS☆SSS☆EXロードスター)。
PN2クラスの表彰式。左から4位の古田公保選手、2位の永川選手、1位の福田選手、3位の小林選手、5位の飯野哲平選手、6位の箕輪雄介選手。

PN3クラス

 PN3クラスは、藤井裕斗選手(マツダ・ロードスターRF)が第1ヒートでトップタイムを記録し、そのまま逃げ切り優勝。「パイロンに触れないことを最優先にした」と語り、初勝利を挙げた。川北忠選手は「ラインなどいろいろ変えました」と、第2ヒートで追い上げるも届かず2位を獲得。山本哲也選手が3位入賞となった。

PN3クラス優勝は藤井裕斗選手(BSコサWmEBRロードスター)。
クラス移籍後初となる優勝を果たし、満足した表情の藤井選手。
2位は川北忠選手(小倉クラッチDL ロードスター)、3位は山本哲也選手(T2SDJエリアSロードスター)。
PN3クラスの表彰式。左から4位の安藤祐貴選手、2位の川北選手、1位の藤井選手、3位の山本選手、5位の安仲慶祐選手。

PN4クラス

 PN4クラスは、第1ヒートで0.1秒以内に4台がひしめく接戦。第2ヒートでは上位陣がタイムを落とす中、「ラインの自由度の高さから自分なりの正解を見つけられました」という野島孝宏選手(トヨタ・GR86)が逆転優勝し、今季2勝目を挙げた。青木康治選手(スバル・BRZ)は「第2ヒートは気負い過ぎてしまいました……」と第1ヒートのタイムで2位を獲得、大坪伸貴選手(スバル・BRZ)が3位に入賞した。

PN4クラス優勝は野島孝宏選手(DLレイズGR86)。
第2ヒートでタイムダウンを喫する選手が多い中、ベストタイムを更新した野島選手。
2位は青木康治選手(MPアクティブS+ DL昴BRZ)、3位は大坪伸貴選手(DLマンパイ•PON屋BRZ犬)。
PN4クラスの表彰式。左から4位の鈴木勇一郎選手、2位の青木選手、1位の野島選手、3位の大坪選手、5位の徳冨太一選手、6位のユウ選手。

PN5クラス

 PN5クラスは、津川信次選手(トヨタ・GRヤリス)が第2ヒートで逆転し、第2戦に続く2連勝を達成。わずか0.016秒差の接戦を制した。奥井優介選手(トヨタ・GRヤリス)は「第2ヒートはしっかり走ることができましたが……」と2位を獲得、菱井将文選手(トヨタ・GRヤリス)が3位に入賞した。

PN5クラス優勝は津川信次選手(DL☆BR☆ADS☆UGヤリス)。
津川選手は「目標タイムにほぼ近い走りをすることができました。(奥井)優介選手に勝てたことがうれしいです」と語った。
2位は奥井優介選手(DL☆速心LFW☆GRヤリス)、3位は菱井将文選手(BS·クスコGRヤリス)。
PN5クラスの表彰式。左から4位の松本敏選手、2位の奥井選手、1位の津川選手、3位の菱井選手、5位の上本昌彦選手。

BC1クラス

 BC1クラスは、石澤一哉選手(ホンダ・インテグラ)が第1ヒートでトップタイムを記録するも、第1ヒートでは悔しいパイロンペナルティで下位に沈んでいた西井将宏選手(ホンダ・インテグラ)が第2ヒートで見事に逆転し、開幕3連勝を達成。石澤選手が2位を獲得、清水翔太選手(ホンダ・インテグラ)が3位に入賞した。

BC1クラス優勝は西井将宏選手(アイスペックS+インテグラDL)。
「第2ヒートはタイヤの食いつきが良く、第1ヒートで失敗したパイロンもうまく修正できました」とうれしそうに語った西井選手。
2位は石澤一哉選手(YHM'sインテグラUPG)、3位は清水翔太選手(ローリングYHセラ・インテグラ)。
BC1クラスの表彰式。左から4位の牧田祐輔選手、2位の石澤選手、1位の西井選手、3位の清水選手、5位の東毅選手、6位の近藤岳士選手。

BC2クラス

 BC2クラスは、若林拳人選手(ロータス・エキシージ)が第1ヒートから主導権を握り、第2ヒートでもタイムを更新して開幕3連勝。毎戦のごとく若林選手と激戦を繰り広げている広瀬献選手(ホンダ・S2000)が2位を獲得、小林キュウテン選手(トヨタ・MR-S)は「コーナーが少なくタイムを稼げる部分が少ないなかで、細かくタイムを詰めることができました」と3位に入賞した。

BC2クラス優勝は若林拳人選手(BS若自速心コ犬ZRエキシージ)。
「ソフトコンパウンドのタイヤが第2ヒートまで持つか心配でしたけど、第1ヒートでミスした部分を修正することができました」と若林選手。
2位は広瀬献選手(WMマロヤBS林歯セラ鰻S二千)、3位は小林キュウテン選手(YHケーワンハーフウエイMRS)。
BC2クラスの表彰式。左から4位の中田博信選手、2位の広瀬選手、1位の若林選手、3位の小林選手、5位の西森顕選手。

PHOTO/CINQ、大野洋介[Yousuke OHNO] REPORT/CINQ、JAFスポーツ編集部[JAFSPORTS]

ページ
トップへ