新井大輝/坂井理崇組が一新したステージで開幕2連勝!
2026年4月22日
全日本ラリー選手権 第2戦は、これまで佐賀県唐津市を拠点に開催されていた「ツール・ド・九州 in 唐津」を刷新。新たに大会名を「SAGA RALLY NATIONAL CHAMPIONSHIP 2026 SUPPORTED BY BLUE BATTERY caos」とし、佐賀県多久市の大型スパ&リゾート施設「TAQUA」を拠点に開催された。
2026年JAF全日本ラリー選手権 第2戦
「SAGA RALLY NATIONAL CHAMPIONSHIP 2026 SUPPORTED BY BLUE BATTERY caos」
開催日:2026年4月3~5日
開催地:佐賀県多久市・唐津市・佐賀市周辺
主催:GRAVEL
SSは前身の「ツール・ド・九州 in 唐津」で使用していた区間と一部重複するセクションはあるものの、ほとんどのステージを刷新。4月4日(土)のレグ1ではSS1/4「TENZAN West」(10.30km)、SS2/5「TENZAN East」(7.18km)、SS3/6「AMANOGAWA」(13.15km)の6SS(61.26km)を走行。
5日(日)のレグ2では、初日のSS1/4を逆方向に走行するSS7/10「TENZAN West Reverse」(6.39km)、同じく初日のSS3/6を逆方向に走行するSS8/11「AMANOGAWA Reverse」(13.17km)に加え、ギャラリーステージのSS9/12「SSS Taku City Central Park」(0.88km)の6SS(40.88km)を走行する計12SS(102.14km)が設定された。なお、今回の第2戦はSS総距離が100kmを超えるため、得点係数は1.2となる。
レグ1前日の3日の夕方にはJR佐賀駅前交流広場でウェルカムラリーショーを開催。駅前広場中央に設置されたスタンドゲートから全車が1台ずつセレモニアルスタートしたほか、各クラスの有力選手によるサイン会が実施され、多くの観客が会場に足を運んだ。
翌日の4日はJR多久駅前の「多久市まちづくり交流センターあいぱれっと」からラリーがスタート。深夜未明から降りだした雨の影響により、コースの路面はヘビーウェット。洗い越しのように雨水が路面を流れるセクションや、湿った落ち葉の堆積物が路面に散乱。また、一部には濃い霧が立ちこめるなど、ラリー初日は厳しいコンディションの中での戦いとなった。
JN-1クラス
JN-1クラスは、SS1で勝田範彦/保井隆宏組(トヨタ・GR Yaris Rally2)、SS2で奴田原文雄/東駿吾組(トヨタ・GR Yaris Rally2)がそれぞれベストタイムを刻む中、開幕戦を制した新井大輝/坂井理崇組(トヨタ・GR Yaris Rally2)がこの日、初のベストタイムをマークしてトップに立つ。
その後も新井大輝/坂井組はSS1からSS3までのリピートステージとなるSS4、SS5、SS6でベストタイムを連発し、2番手につける勝田/保井組に25.7秒差をつけて初日を終えた。
「午前中のフィーリングが悪かったので、午後はセットアップを大きく変えました。路面のコンディションが悪かったので、無理をしないペースでしたが、これだけタイム差をつけることができたのはウェットに有効なセットアップを見つけられたことです。これは大きな収穫ですね」と新井大輝選手。
その新井大輝選手は、ドライ路面となったラリー2日目も6SS中4SSでベストタイムを奪う快走をみせ、最終的には2位の勝田選手に1分01秒3の大差をつけ、開幕2連勝を果たした。
開幕戦に続き2戦連続2位となったものの、新井大輝選手とのタイム差が大きく広がってしまった勝田選手は「いつも2日目(レグ2)はレグ別得点を取れない内容で反省点ばかりです。コンディションじゃなくてドライバーの気持ちの問題なのか、とにかく全然乗れてませんでした。次戦までにはしっかりと対策します」と反省のコメント。
3位には「初日のウェットコンディションには手こずりましたが、ドライタイヤで走ったレグ2の午後はクルマのフィーリングが向上しました」という鎌田卓麻/松本優一組(シュコダ・ファビアR5)が入賞した。
JN-3クラス
JN-3クラスは、開幕戦で全日本初優勝を飾った小泉敏志/加勢直毅組(トヨタ・GRヤリス)がSS1の約4km地点でサスペンションアームを破損して早々にレグ離脱するという波乱の幕開けとなる中、その開幕戦のレグ1で側溝に落ちてレグ離脱となった前年度チャンピオンの山田啓介/藤井俊樹組(トヨタ・GRヤリス)がSS1でベストタイムをマーク。
続くSS2では貝原聖也/西﨑佳代子組(トヨタ・GRヤリス)がベストタイムを奪いトップに浮上すると、続くSS3では徳尾慶太郎/枝光展義組(トヨタ・GRヤリス)がベストタイムを奪い返し、目まぐるしいトップ争いが展開された。
だが、レグ1の2ループ目となるSS4からは山田/藤井組が3連続ベストタイムをたたき出し、2番手に浮上してきたモリゾウチャレンジカップの米林慶晃/菅野総一郎組(トヨタ・GRヤリス)に32.6秒差をつけ、初日を終えた。
路面が乾き始めたラリー2日目も「ウェットとドライが入り混じるコースコンディションで難しかったですが、いろいろなセッティングを試すことができました」という山田選手がトップを快走。
「自分的には不本意ながらも、ブースト圧を下げてきたら最後まで走りきることができました」と2位に浮上してきた徳尾/枝光組に1分33秒8差をつけ、山田/藤井組が今季初優勝を飾った。2位は徳尾/枝光組、3位には「今月初心者マークが外れたばかりなのでうれしいです」という19歳の米林/菅野組が入賞した。
JN-3クラスの中で展開されているTOYOTA GAZOO Racing MORIZO Challenge Cup(TGR MCC)は、JN-3クラス3位表彰台を獲得した米林/菅野組がラリーデビュー1年目でTGR MCC初優勝を獲得。2位には「マシンのセットアップ、ドライバーとコ・ドライバーのコミュニケーションなど、まだまだ準備不足です」と反省する長尾綱也/尼子祥一組(トヨタ・GRヤリス)が入賞。
3位には「奥井選手をマークしていれば良いと思ったら、今回は米林選手と長尾選手がめちゃめちゃ速かった。初日のウェット路面で出遅れたのが最後まで響いたけど、2日目の後半は良い感じで走ることができたので、次の飛鳥につなげたいですね」という最上佳樹/小藤桂一組(トヨタ・GRヤリス)が入賞した。
TOYOTA GAZOO Racing MORIZO Challenge Cup
JN-4クラス
JN-4クラスは、今シーズン初登場の上原淳/漆戸あゆみ組(スバル・BRZ)が、ウェットコンディションのレグ1を激走。「自分にとって今年初めてのラリーなので、どのくらいのペースで走ればいいのか最初は全然分からなくて攻めすぎました。かなり危ういゾーンに入ってますよね(笑)」という上原選手は、初日の6SSを終えた時点で2番手の曽根崇仁/小川由起組(トヨタ・GR86)に1分06秒4の大差をつけ、レグ1を折り返した。
天候が回復したものの路面にはまだ濡れた部分が残るレグ2では、ベストタイムはないが上原/漆戸組が首位の座をキープ。「次の飛鳥は初日のSS1でリタイアしているので、今回の調子をしっかりキープしてリベンジしたい」と2年ぶりとなる優勝を飾った。
2位は、初日のウェット路面で出遅れたものの、路面が乾き始めた2日目に追い上げてきた山本悠太/伊藤祐哉組(トヨタ・GR86)を振り切った曽根/小川組が入賞。「初日のSS6でコースオフして右フロントタイヤをパンクさせてしまってトップとの差が開いてしまったんですが、2日目もなんとか逃げ切ることができて良かったです」と曽根選手。
3位には「初日のウェットコンディションが遅かったことに加え、ハーフウェットの2日目も3番手。なぜ濡れた路面で遅かったのか、次戦までにしっかりと対策しなければならないですね」と山本/伊藤組が入賞した。
JN-5クラス
JN-5クラスは、開幕戦を制した松倉拓郎/山田真記子組(トヨタ・ヤリス)が「僕が苦手だと思っている以上にウェット路面はライバルも嫌だったんでしょうね」と、全SSでベストタイムをマークする快挙で開幕2連勝を達成。
2位には「すごく難しいコンディションで、タイヤ選択を外してしまいました。低μ路面での走らせ方が課題です」という阪口知洋/野口智恵美組(日産・マーチNISMO S)が入賞。3位には、今シーズンからドライバーに転向した昨年のコ・ドライバーチャンピオンの有川大輔選手が梶山剛選手と組み、トヨタ・ヤリスを駆って最終セクションで順位をひとつ上げ、ドライバーとしては初の表彰台を獲得した。
JN-Xクラス
JN-Xクラスは、SS2で海老原孝敬/蔭山恵組(ホンダ・CR-Z)が、無敵の強さを誇る天野智之/井上裕紀子組(トヨタ・RAV4 PHEV)に0.3秒のセカンドベストと健闘するものの、その後はジリジリとタイム差が拡大。
「今回のラリーはリエゾン区間が短いので十分な充電ができず、ハイブリッド車が多いJN-Xの選手はみんな苦しかったと思います」という天野選手が2位に2分34秒7の大差をつけ、開幕2連勝を果たした。
2位には「キロメートルあたりのタイム差がプラス2秒という、天野選手との差をどう詰めていくかが今後の大きな課題です」という海老原/蔭山組が入賞。3位には、かつて三菱・ランサーエボリューションXで全日本や九州の地方選手権で戦っていた泉陽介/石田一輝組(トヨタ・アクア)が入賞した。
PHOTO/CINQ、大野洋介[Yousuke OHNO]、小竹充[Mitsuru KOTAKE]、中島正義[Tadayoshi NAKAJIMA] REPORT/CINQ、JAFスポーツ編集部[JAFSPORTS]



