フルドライ路面でシーソーゲーム勃発! 東日本戦/群馬シリーズ併催「ネコステ山岳ラリー」BC1クラス・クラス1では、僅差の接近戦を制した菅原英剛/宮川武志組が復活の狼煙!
2026年5月25日
JAF東日本ラリー選手権/JMRC群馬ラリーシリーズ併催で行われた2026年のネコステ山岳ラリーは、昨年とは一変してドライターマック路面に恵まれた。最高峰BC1クラス・クラス1ではSSベストを分け合う秒差の争いが展開され、車両トラブルを克服して今シーズンに臨んだ菅原英剛/宮川武志組が優勝して復活の狼煙を挙げた。
2026年JAF東日本ラリー選手権第3戦/JMRC関東ラリーカップ(第3戦)/JMRC群馬ラリーシリーズ第2戦
ネコステ山岳ラリー2026
開催日:2026年5月16~17日
開催地:群馬県神流町・上野村周辺
オーガナイザー:NECOSTE
JAF東日本ラリー選手権第3戦/JMRCラリーカップ・群馬ラリーシリーズ第2戦「ネコステ山岳ラリー2026」が、5月16日に群馬県神流町で開催された。今大会はJAF東日本ラリー選手権とJMRC群馬ラリーシリーズの併催となった。東日本戦と群馬シリーズでは車両規則やクラス区分に違いがあったため、これまで併催する際にはクラスが分かれていたが、今シーズンから東日本戦とJMRC関東シリーズの参加車両に対する規則の統一がなされ、同じクラスで戦うこととなった(使用タイヤは最大直径とリム幅で各クラスごとに規制されている)。
今大会は、クラス1(気筒容積2500㏄を超える4輪駆動車両および気筒容積区別なしのRPN車両/東日本戦は「BC1クラス」)に12台、クラス2(気筒容積1500㏄を超える2輪駆動車両および気筒容積1500㏄を超え2500㏄を含み2500㏄までの4輪駆動車両/東日本戦は「BC2クラス」)に16台、クラス3(気筒容積1500㏄を含み1500㏄までの車両および2006年以降登録の気筒容積1600㏄以下のRPN車両/東日本戦は「BC3クラス」)に21台、クラス4(気筒容積区別なしのAE車両とAT車両/東日本戦は「BC4クラス」に4台がエントリー。合計53台の競技車両が、スタート&ゴール会場となった神流町の「こいこいあいランド」駐車場に集結した。
スペシャルステージは2025年大会と同じ道が選ばれ、昨年とは逆走での使用を予定していた。しかし、隣接する上野村で3月下旬に起きた森林火災の影響を鑑みて、ラリールートの一部を変更。オーガナイザーはサービスパークでの火気の使用を禁止するなど、火事への対策には例年以上の注意喚起を行っていた。最終的にSS2とSS3が昨年と同じ向きのステージとなり、トータル6ステージ、SS総距離は約39kmで争われることとなった。
また、近隣の宿泊場所確保の関係などから土曜を中心としたラリー構成となり、土曜の早朝からレッキを行い、昼にスタートしてセクション1の3本を走り、サービスをはさんでセクション2の3本を走行してフィニッシュするアイテナリーが組まれていた。レッキを終えたクルーからは「昨年は豪雨の後にラリーだったので、それに比べれば路面はきれいでしっかり整備されていたと思うけど、ギャップが多い箇所もあってやっぱり大変かな」といった声も聞かれた。快晴に恵まれて5月中旬とは思えない気温上昇のなか、ラリーはスタートした。
オープニングのSS1(9.15km)をBC1クラス最速で走り抜けたのは上原利宏/御纏喜美子組(CT9Aランサー)だった。SS2(3.95km)では、菅原英剛/宮川武志組(CT9Aランサー)が2番手以下を4秒以上ちぎるベストタイムでトップに立ち、SS3(6.64km)こそ1.4秒差で上原/御纒組にベストを奪われたものの、菅原/宮川組がBC1クラスのトップでサービスに戻ってきた。
セクション2に入っても、SS4(SS1の再走)とSS6(SS3の再走)は菅原/宮川組、SS5(SS2の再走)は上原/御纒組がベストタイムを分け合ったが、トータルでは13秒3の差をつけて菅原/宮川組がBC1クラスを勝ちきった。菅原選手は「昨シーズンのエンジンブローを直すのに時間がかかり、(群馬シリーズの)開幕戦には間に合いませんでしたが、時間とコストをかけた甲斐がありました!」と弾む声で優勝を喜んだ。
2位には最終SS6のスタート直前にACDのハーネスが切れて追い上げが叶わなかった上原/御纒組が入り、3番手タイムを連取していた渡辺謙太郎/松尾俊亮組(CT9Aランサー)が3位、セクション2でやや離されてしまった宇野学/宇野平組(CT9Aランサー)が4位、昨年の群馬シリーズチャンピオンの後藤英隆/菅野総一郎組(CT9Aランサー)は5位に入った。東日本BC1シリーズ首位の村里尚太郎/郷右近孝雄組(CT9Aランサー)は今大会を6位で終えている。
関東のフィールドでは小型軽量マシンに有利な面があり、2輪駆動の車両がオーバーオールの最速タイムを計測することも珍しくない。SS1のBC2クラスでベストタイム、そしてオーバーオールベストを叩き出したのは群馬シリーズチャンピオンの山田一雄/石垣晴恵組(ZC33Sスイフトスポーツ)だった。群馬シリーズでは昨シーズンから、かつての全日本チャンピオン石城健司/露木明浩組(ZN6 86)が現役復帰し、群馬シリーズの2クラスでベンチマークとして立ちはだかっていた。しかし、この日はアライメントの不調からタイムが伸び悩み、その間隙を突くように山田/石垣組が2連続ベストを叩き出してスタートダッシュを決めた。
しかし、サービスを挟んだSS3とSS4で藤田勝正/坂井義浩組(ZC33Sスイフトスポーツ)が連続ベストを叩き出してBC2クラスの首位に立ち、SS5でもベストタイムを計測して山田/石垣組との差を7.4秒に広げた。一方の石城/露木組は、最終SS6で今大会初のベストタイムを刻んで面目を保ったものの、藤田/坂井組がコンマ2秒差で2番手タイムを計測。最終的に、山田/石垣組に11.6秒の差をつけた藤田/坂井組が今大会のオーバーオールタイムでBC2クラスを制し、群馬シリーズでは昨年の開幕戦以来の優勝を飾った。藤田選手は「タイヤを替えて、前後バランスが良くなり走りやすくなりました」と勝因を話してくれた。
BC3クラスは、昨年の群馬シリーズチャンピオンで、群馬シリーズの開幕戦を制している細谷裕一/鎌野賢志組(NCP13ヴィッツ)が大本命。SS1では細谷/鎌野組が、若手期待の木内秀柾/木内イサム組(MXPA10ヤリス)に7.5秒のアヘッドを奪ってラリーリーダーに立った。SS2とSS3で連続ベストを刻んだ細谷/鎌野組だったが、木内/木内組が2秒差、コンマ7秒差でつけており、細谷/鎌野組の逃げ切りを許さない構えだ。
「(ライバルたちとの差は)着実に縮まってきていますね。でも、逃げ切りを図りたい」と話していた細谷選手は、セクション2でも3連続ベストを叩き出し、終わってみれば全ステージベストで、BC3クラスを制し、群馬シリーズでは2連勝を果たした。2位は木内/木内組。助手席に父親を乗せた若干21歳のドライバーが入った。MORIZO Challenge Cup表彰台経験を持つ木内秀柾選手は「今回は足回りのセッティングが変更して動きやすいマシンになっていましたし、中高速域もリズム良く走れたのが良かったんだと思います。理想は勝ちたかったですけど」と更なる高みを目指す。3位には希少車コルト1.5Cを駆る梅村佳樹/渡辺竜成組が入った。
BC4クラスは、森田昭彦/森田宏子組がCVTのMXPA10ヤリスで全ステージトップタイムで駆け抜けて優勝。群馬シリーズでは2連勝を飾った。「マニュアル車とは違う走らせ方があるので、そういった点で難しい部分はありますね。(出走台数が少なく車種もマチマチであることもあり)クラス3とタイムを比較していますが、だいぶ詰まってきていると思います」とCVT仕様車でのラリー走りに手応えを感じているようだった。その森田/森田組にSS2とSS5ではコンマ差で迫った高橋響/大塚祐樹組が2位、TGRラリーチャレンジやXCRスプリントカップにも参戦したみなぎはる/でーぶ小林組が3位で二走目では自己タイムを向上させて成長を示した。
2026年のJAF東日本ラリー選手権は第3戦を終えて、6月13日の第4戦「第44回どんぐりハチ公ラリー」、10月10~11日の第5戦「第6回利府ラリー2026」を経て、10月24日の第6戦「第45回八子ヶ峰ラリー2026」で最終戦を迎える。また、JMRC関東ラリーカップ・JMRC群馬ラリーシリーズは第2戦を終えて、7月4~5日の第3戦「Play-Stage Rally」、9月12~13日の第4戦「あさま隠山岳ラリー2026」を経て、10月3~4日の第5戦「第72回チームif山岳ラリー」で2026シーズンの最終戦を迎える。
PHOTO/JAFスポーツ編集部[JAFSPORTS]、山中知之[Tomoyuki YAMANAKA] REPORT/山中知之[Tomoyuki YAMANAKA]、JAFスポーツ編集部[JAFSPORTS]



