北海道ダートラ第7戦、4WD-2は竹花豪起選手が三連勝でタイトル争いは最終戦へ!
2026年10月2日
2026年JAF北海道ダートトライアル選手権 第7戦が8月30日、北海道砂川市のオートスポーツランドスナガワ ダートトライアルコースで開催された。今回を含め残り2戦となった北海道地区戦。設定された全5クラスのうち4クラスで争われ、FF-2/4WD-1クラスとRWDクラスはすでにチャンピオンが確定。残るFF-1クラスと4WD-2クラスのタイトル争いは継続中。果たして第7戦が天王山となるのか、または最終第8戦までもつれ込むのか、その行方が気になるところだ。
2026年JAF北海道ダートトライアル選手権 第7戦
2026年JMRC北海道LIONダートトライアルシリーズ第7戦
2026年ブレインスーパートライアルNo.40
開催日:2026年8月30日
開催地:オートスポーツランドスナガワ ダートトライアルコース(北海道砂川市)
主催:BRAIN
その戦いを盛りあげたのが、今回のレイアウト。スナガワでは定番の、スタートからコース奥までのロングストレートを封印し、ストレートの途中で180度ターンを設定。そのまま逆走し、スタートライン付近からインフィールドへ進入という、極めて異例のレイアウトで争われた。いつもと違うスナガワに苦戦するドライバーも多かったようだが、それを如何に攻略するかも見どころの一つとなった。
第7戦当日は薄雲が多かったものの、天候は晴れ。日中の気温は25℃前後と初秋の北海道らしく過ごしやすい環境の中、白熱した争いが繰り広げられた。
2026年JAF北海道ダートトライアル選手権 第7戦
2026年JMRC北海道LIONダートトライアルシリーズ チャンピオンクラス第7戦
FF-1クラス
第6戦を終え、83ポイントを獲得してFF-1のポイントリーダーに立っているのは、今季から地区戦にステップアップしてきた大学生ドライバー原田大響選手。しかしその背後には79ポイントで岡村巧選手、そして77ポイントで大場元貴選手と昨季のシリーズ上位陣が迫っており、若手ドライバーにプレッシャーをかけている。
第1ヒートで2分5秒304のトップタイムをマークしたのは大場選手。2番手には約0.2秒差で岡村選手、原田選手は2分6秒台の3番手で折り返す。
第2ヒートになると、シリーズ4番手につけている女性ドライバー、城越明日香選手が2分4秒899を刻んでトップタイムを塗り替える。極めて厳しい条件ながら、タイトル確定の権利を残していた城越選手だが、すぐさま城越選手のタイムを上回ったのが次ゼッケン原田選手。2分3秒31でトップを奪う。
この座を守りたい原田選手だが、更に2分2秒807までタイムを上げたのがクラスラスト2の岡村選手。第3戦の優勝以降トップ3が遠ざかっていた岡村選手だが、ここでトップに立つ。そして、ラストゼッケン大場選手はタイムアップ合戦となった第2ヒートで再びトップを奪い返したいところ。しかし原田選手のタイムは抜いたものの、トップタイムには0.383秒及ばず2位に留まり、岡村選手が逆転で勝利を収めた。
「今回、珍しく慣熟歩行時に確認した距離感が、実際の走行と合ってました(笑)」と、優勝の岡村選手。「1本目は、ギヤの選択で守りに入った箇所はあったのですが、2本目は確信を持って高いギヤで攻めました。ほぼイメージ通りの走りができたので、これで負けたらしょうがない、というくらい上手くいきました」と振り返り、今季3勝目を挙げてポイントリーダーを奪取した。
2位の大場選手は、「細かいミスはありましたがベストに近い走りだったので、岡村選手が一歩上だったということですね」とコメント。優勝は逃したものの、シリーズ順位を2番手に上げた。また3位の原田選手は、「今回は実力不足を痛感しましたが、最後の最後まで戦って良い結果を残したいと思います」と、シリーズ順位を3番手に落としたものの、タイトル獲得の権利を残した。
最終戦は岡村選手、大場選手、そして原田選手による三つ巴のタイトル争いとなった。
FF-2/4WD-1クラス
FF-2/4WD-1は、第6戦までに4勝を挙げた柴田純選手が、すでにチャンピオンを確定させている。しかし、第1ヒートで2分3秒677のトップタイムをマークしたのは、シリーズ3番手につけている昨季のチャンピオン、クラス唯一ホンダ・シビックで奮闘する川口昭一選手。柴田選手は2番手につけるも、タイムは約1秒4遅れの2分5秒052とやや差をつけられて折り返す。
そして第2ヒートは、川口選手のタイムが一向に更新されずに進行。後半ゼッケンのMCタマー選手、山田将崇選手ともに2分3秒台に突入するがトップタイム更新までは至らず、膠着状態が続いた。その均衡を破ったのがラス前の柴田選手、ベストタイムを4秒以上更新する2分0秒91を叩き出してトップに躍り出る。ラストの川口選手はディフェンディングチャンピオンとして迎えた今季だったが、未だ未勝利。再びトップに返り咲きたいところだが、タイムは2分1秒105。0.195秒及ばず2位に終わり、柴田選手が逆転優勝を果たした。
「ブレインさんはいつもテクニカルなコースで、今回も1本目はパイロンターンでヤラれて(笑)上手くいきませんでした」と、柴田選手。テクニカルなレイアウトに手こずったようだが、「最近(FF-1の)32スイフトとのタイム差が近かったのですが、今回は1秒以上差をつけることができたのでホッとしてます。目標タイムに1秒届かなかったのが悔やまれますはど、2本目はかなり踏んでいけました」と、振り返った。
また、タイトル確定について「地区戦は一昨年からフル参戦しているのですが、初年度は波がありすぎたのでもう少し安定させようと思い、昨シーズンはメンタルを整えて今シーズンに臨みました」と語る柴田選手。今季は第2戦から参戦し、自身の開幕戦で優勝。第3戦は2位となるが、その時に優勝したのは、その一戦を最後に急病のため亡くなった、JAF全日本ダートトライアル選手権でも活躍した内藤修一選手だった。
「内藤選手と1勝1敗で終わってしまって……。その後は『今回、内藤選手が出場していたら負けていたな』、とか『勝てたか?』などと思いながら戦ってきました」と毎戦、内藤選手を意識しながら走っていたそうだ。
「今年の春先に、内藤選手に相談してブレーキパッドを変更したんです。それまではノーマルだったのですが、サイドブレーキで姿勢変化もできるようになり多少失敗してもリカバリーが効くので、それが好成績を収めることができた要因です」と語った柴田選手は内藤選手からのアドバイスを受けて第4戦以降、4連勝を飾った。
RWDクラス
第6戦は3位に甘んじたものの、開幕4連勝と合わせて92ポイントを獲得し、残り2戦を待たずに和泉泰至選手がチャンピオンを確定させているRWD。今季は第4戦が不成立となったため、最終戦まで成立した場合は有効戦数が5戦となり、今回の一戦を和泉選手が勝てば満点チャンピオンとなる。
第1ヒートでトップタイムを刻んだのは第6戦の覇者、安藤純一選手。2番手の和泉選手に約1秒1の差をつける2分5秒046をマークして折り返す。第2ヒートで安藤選手は1秒以上のタイムアップで2分3秒台まで突入し、連勝に向けてアドバンテージを広げた。しかし、そのタイムを1秒43上回る2分2秒517を刻んだのは、ラストの和泉選手。ベストを3秒638更新し、逆転で勝利を掴んだ。
「開幕戦の糠平から調子良く勝つことができて、また、それぞれの大会で全日本に向けてセッティングも変えたりしましたが、いい感じで走ることができました」とシリーズを振り返った和泉選手。だが、「今回は夏休みの間に仕様変更したショックを使ったのですが、1本目はフィーリングが合わず『これはヤベェな』と(笑)。2本目は段数を変えて辛うじて勝てたのですが、課題ができてしまいました。次の全日本に向けてしっかり準備したいと思います」と、やや課題を残したようだが、満点チャンピオン確定となる今季5勝目を挙げた。
4WD-2クラス
今季は昨季のチャンピオン、村上周選手が不在となっている4WD-2だが、タイトル争いは激戦。第6戦終了時点で84ポイントを獲得して首位に立っているのは、昨季シリーズ2位の小林茂則選手。2番手には61ポイントで前寺博篤選手。そして3番手と4番手には、60ポイントの同点で笠原陸玖選手と竹花豪起選手が並ぶ。笠原選手は第4戦以降、地区戦への出場がなく今回も不参戦のため、タイトル確定の権利は小林選手、前寺選手、竹花選手に絞られた。
第1ヒートで1分52秒908のトップタイムをマークしたのは、シリーズ8番手の杉本義実選手。2番手には約0.4秒差で竹花選手がつけるが、小林選手は1分55秒台の4番手、前寺選手は1分58秒台で7番手と出遅れる。
そして、第2ヒートはトップタイムが更新されず進行していく中、杉本選手もタイムダウンを犯してターゲットタイムは変わらぬまま。均衡を破ったのはラスト3の竹花選手で、1分51秒797をマークしてトップに立つ。続く前寺選手は、今回の一戦で優勝を逃した時点でタイトル確定の権利を失うため、トップタイムを更新したいところ。しかし、タイムアップを果たすも1分55秒台に留まりタイトル争いから離脱。
そして、ラストの小林選手はポイント的には竹花選手との差は大きい。しかし有効戦数を鑑みると、第7戦を含めて最終戦まで獲得した全ポイントを加算できる竹花選手に対し、4位以下では自身のポイントを増やすことができない小林選手。竹花選手を抑えたい小林選手だったが、タイムは1分52秒841。1秒044及ばず2位に終わり、竹花選手が逆転で勝利を収めた。
「1本目も2本目も、最初のターンが全然ダメだったので、開き直りました(笑)。今回はリザルトを気にせず、楽しく走ろうって気持ちを切り替えました」と、竹花選手。「1本目はヘアピン以外にもミスしたところはあったので、2本目はある程度(ミスを)潰せていたから、1秒くらいはタイムアップしているだろう、という手応えはありました」と第5戦、第6戦に続く三連勝の竹花選手はタイトル確定の権利を残した。
2位の小林選手は、「今回は1本目からタイムを出せなくて……。メンタルの問題ですかね(笑)。コースを覚えるのも得意じゃないので、いつもと変わったコースになると攻め切れないという課題はありますね」と、一歩及ばなかったところを分析。最終戦のタイトル争いは、小林選手と竹花選手との一騎討ちとなった。
2026年JMRC北海道LIONダートトライアルシリーズ ジュニアクラス第7戦
J-1クラス
2026年JMRC北海道LIONダートトライアルシリーズ ジュニアクラスのJ-1クラスは、66ポイントを獲得している森元雷翔選手がポイントリーダー。55ポイントで桑原正裕選手が追う展開となっているが、第1ヒートで2分10秒429のトップタイムをマークしたのは桑原選手。森元選手は2分12秒296の2番手につけて折り返す。
第2ヒートになると、ファーストゼッケンの菅原恭介選手が2分9秒936でトップタイムを塗り替え、仕切り直しとなる。そのタイムを更新したのはラス前の桑原選手、2分7秒207でトップに立つ。逆転を狙いたいラストの森元選手だったが前半でリタイアとなってしまい、桑原選手が完勝で第7戦を制した。
「今日は、思いのほか上手くハマりました。下段の3速区間はドキドキしましたけど。この優勝でシリーズチャンプも可能性が出てきましたので、老害として若い芽を摘んでいきます(笑)」と、桑原選手は森元選手に3ポイント差まで迫り、最終戦のタイトル争いに挑む。
J-2クラス、AT-1クラス
今季3戦出場して全勝の吉川直克選手がポイントリーダー、2番手には2ポイント差で沢井貴久選手が追う展開となっているJ-2クラス。第1ヒートでトップタイムをマークしたのは吉川選手。2分0秒291と、2番手の沢井選手に7秒以上の大差をつけて折り返す。
第2ヒートで沢井選手はタイムアップを果たすも2分4秒台に留まり、吉川選手はウィニングラン。僅かにタイムダウンとなってしまったが、吉川選手は今回も危なげなく優勝を果たした。「いつも、チャンピオンクラスの4WD-2に(タイムが)離されちゃいますね。なんとか追いつきたいのですが(笑)。今回は2本目はもっと上げたかったですね」と、タイム的には不満が残ったようだが、今季4勝目を挙げた。
AT-1クラスはトヨタ・アクアを操る宇野祐哉選手と、ホンダ・フィットのCVT車両をドライブする山口達也選手の対決となったが、宇野祐哉選手が両ヒートを制して優勝となった。
F-HUクラス、Fクラス、Six-Upクラス
クローズドクラスには、三つのクラスが設けられて競われた。道学連こと北海道学生自動車連盟所属の自動車部員が対象となるF-HUクラスは、孤軍奮闘となった室蘭工業大学に通う本郷恵多選手が完走を果たした。
一般クローズドクラスのFクラスでは、三菱FTOを持ち込んだ小野洸希選手が両ヒートを駆け抜けた。60歳以上のドライバーが対象のSix-Upクラスは、ZC33S型スイフトをドライブする宇野直哉選手が、13型トヨタ・ヴィッツを駆る金子浩之選手を破りトップに立った。
PHOTO/友田宏之 [Hiroyuki TOMODA] REPORT/友田宏之[Hiroyuki TOMODA]、JAFスポーツ編集部[JAFSPORTS]



