雨の最終決戦、織田大和選手と橋口輝明選手が全日本カート王座を確定

レポート カート

2026年10月1日

全日本カート選手権 FS-125部門およびFP-3部門の2026シリーズを締めくくる第9戦/第10戦が9月19~20日、栃木県茂木町のモビリティリゾートもてぎ北ショートコースで開催。降り続く雨の中、FS-125部門では松居寿來選手と中野貴介選手が優勝し、第9戦の決勝終了時点で織田大和選手がチャンピオンに確定した。また、FP-3部門では橋口輝明選手と村田龍星選手が優勝、橋口選手が第9戦の予選でチャンピオンを確定させている。

2026年JAF全日本カート選手権 FS-125部門 第9戦/第10戦
2026年JAF全日本カート選手権 FP-3部門 第9戦/第10戦
2026年JAFジュニアカート選手権 ジュニア部門(ラウンドシリーズ2) 第9戦/第10戦
2026年JAFジュニアカート選手権 ジュニアカデット部門(ラウンドシリーズ2) 第9戦/第10戦
2026もてぎカートレース 第4戦

開催日:2026年9月19~20日
開催地:モビリティリゾートもてぎ北ショートコース(栃木県茂木町)
主催:ホンダモビリティランド株式会社

 全日本カート選手権のFS-125の部門およびFP-3部門は、もてぎ北ショートコースで2026シリーズ最後の大会を迎えた。両部門ともここでチャンピオンが確定する運命の2戦だ。本州に接近する台風25号の影響で、決勝日は最初の走行セッションの開始直前に雨が降り始め、その雨は強弱を繰り返しながら大会の最後までサーキットを濡らし続けた。2026シリーズラストの2戦はウェットコンディションでの戦いとなる。

 決勝日の夕方から翌日にかけて台風の影響が酷くなる可能性があったため、前日夕方に急遽実施されたエントラントミーティングを経て、タイムスケジュールは大会を早めに終えるように変更され、全ヒートの周回数も短縮された。

 同時開催のジュニアカート選手権ラウンドシリーズ2は、ジュニアカデット部門の第9戦/第10戦が開催。ジュニア部門は成立に至らなかった。また、2026もてぎカートレース第4戦としてMAX LightsとMini MAXの2クラスがこの大会に併催されている。

最終大会は好天を望む選手が多かったが、その願いも空しく、台風接近の影響によりウェットコンディションでの決戦となった。
全日本/ジュニアカート選手権と併催する形で、もてぎカートレースのMAX LightsとMini MAXも行われた。そのためドライバーブリーフィングは通常よりも参加人数が増えている。
参加受付には熊本地域の復興支援を目的とした義援金の募金箱を設置。被災された方々への支援や地域振興の協力を求めた。
モータースポーツにおけるリスペクトとフェアプレーを学ぶEラーニング講習の受講について、ブリーフィング時にJAFモータースポーツ部の杉森春奈職員が説明。

全日本カート選手権 FS-125部門 第9戦/第10戦

 FS-125部門の出走はこの大会最多の24台。2026シリーズを締めくくる大会には、7名のドライバーが今季初めて参戦してきた。チャンピオンの可能性を持ってこの大会に臨むのはルーキーの織田大和選手と中野貴介選手だ。ポイントリーダーの織田選手は236点、ランキング2番手の中野選手は230点と伯仲。全10戦中8戦有効のポイントシステムを考慮しても、両者の戴冠への条件は非常に接近したものだった。

 このチャンピオン争いに先行したのは織田選手。タイムトライアルで48秒559のトップタイムをマークして、ふたつの予選ヒートのポールポジションを手に入れた。一方、中野選手は前回のSUGO大会で雨中の独走劇を演じて2連勝を飾ったのだが、今回はタイムトライアルでセッティングが決まらず11番手に留まった。

 織田選手の好調ぶりは第9戦の予選でも変わらず、セカンドグリッドの本間詠吉選手がスタートで出遅れたのを尻目に、1周目から大きくリードを広げてトップを独走、13周のヒートを先頭のまま走り終えた。これで織田選手は、まず10点のシリーズポイントを獲得する。

 それに対して中野選手はスタートでポジションを下げ、その後のコースアウトとフロントフェアリングのペナルティもあって、予選ポイント獲得圏外の17番手にとどまった。これでチャンピオン争いの流れは織田選手に大きく傾いた。

 決勝は2レースとも22周から短縮されて18周に。第9戦のグリッドはポールに織田選手、2番手に松居寿來選手がついた。グリッド2列目はスポット参戦のマキシム・プリュドン選手と本田羽選手、同3列目はやはりスポット参戦の松井沙麗選手と本間選手だ。

 本降りの雨の中でレースが始まると、松居選手が狙い澄ましてスタートダッシュを決め、1~2コーナーで外側のラインを駆け抜けてトップを奪う。さらに松居選手は、猛攻を仕掛けてきた後続との応戦に苦慮する織田選手を置き去りにし、1周で1秒以上の大きなリードを手に入れる。織田選手に近距離で続くのはプリュドン選手だ。

 逆転チャンピオンを諦めていない中野選手は、このヒートでようやく本来のスピードを取り戻し、2周で9番手に浮上。さらに前のマシンを次々と抜き去りながらポジションを上げていった。

 11周目、デリケートな路面コンディションの中でプリュドン選手が織田選手から遅れを取り、ここに4番手以降のマシンが接近して、5台一列の3番手集団が形成された。そのしんがりにつけるのは中野選手だ。14周目、接近戦を繰り広げる3番手集団でアクシデントが発生。中野選手はこれを回避して、プリュドン選手に続く4番手に上がった。

 独り先頭をひた走る松居選手はレース中盤にリードを3秒弱にまで広げたが、それが残り4周で約1.5秒に縮まった。それでも松居選手のトップの座が揺らぐことはなく、18周を独走のまま走り切って勝利のチェッカーを受けた。最高峰のOK部門で3勝を挙げながらFS-125部門では未勝利のままだった松居選手が、ようやくつかんだ初優勝だ。

 織田選手は単独走行のまま2位でフィニッシュして、8戦有効のシリーズポイントを249点に伸ばした。一方、鬼神の追い上げを続けてきた中野選手は最終ラップにプリュドン選手も攻略して、14台抜きの3位でこのレースを終えた。しかし、中野選手は第10戦で予選と決勝の1位を獲得しても、有効得点は245点にしか届かない。

 この時点でタイトル争いは終結。第10戦を待つことなく、14歳の織田選手のチャンピオンが確定した。2025年にジュニアカート選手権ラウンドシリーズ2のジュニア部門で王座に就いている織田選手は、日本カート選手権で2年連続の戴冠確定だ。

 4番手でゴールしたプリュドン選手はフロントフェアリングのペナルティで8位に降格となり、代わって村田龍星選手が4位に入賞。本間選手が5位、ベダン・シン選手が8ポジションアップの6位となった。

FS-125部門 第9戦優勝は松居寿來選手(K.SPEED WIN)。
「予選ではミスして織田選手に離されてしまったので……」と反省して臨んだ決勝、「スタートで前に出ようと事前に決めていて、うまくトップに出ることができました」と自分が望む展開に持ち込んだ松居選手。「独走になってからは、とにかく飛ばしてマージンを築こうと思っていました」と語り、雨の中で勝てたことを喜んだ。
2位は織田大和選手(KM Tech with AOYAMA)、3位は中野貴介選手(YAMAHA MOTOR Formula Blue)。
FS-125部門 第9戦表彰の各選手。織田選手はタイムトライアルでファステストラップを記録して茂木町賞が贈られた。
織田選手がFS-125部門のチャンピオンを確定させた。「全日本は初めてだったけれど、自信がないとチャンピオンにはなれないと思って、自信を持って戦いました。今回の大会は天気予報が雨で不安もあったけれど、やるしかないと覚悟を持って臨みました。第9戦の決勝はチャンピオンのことは気にしないようにして、とにかく前を追いました。レースが終わってから両親にチャンピオンが確定したことを聞いて、信じられない気持ちでした。タイムトライアルと予選で1番になれたことがチャンピオンにつながったのかなと思います」

 午後の第10戦は、一時止んでいた雨が再び降り出す中で予選がスタート。ここで中野選手がいよいよレインマスターの本領を発揮した。中野選手はオープニングラップで7台をパスして4番手に上がると、2周目に3番手へ、5周目に2番手へ上がり、1秒以上も前を走っていた織田選手を瞬く間に追い詰め、7周目に難なくトップを奪った。

 他を0.5秒近くも上回るラップタイムで周回を続ける中野選手はその後もリードを広げ、2番手の織田選手を2秒半以上も引き離してトップでゴール、決勝のポールを獲得した。2番手の織田選手のすぐ後ろには本間選手、プリュドン選手、金子壮太選手が続いてゴール。その中からプリュドン選手がプッシングによるペナルティを受け、金子選手が4番手、松居選手が5番手に繰り上がった。

 15時15分、この大会の末尾を飾る第10戦の決勝がいよいよスタートした。雨は一時的に止んだが、コースはびしょ濡れのままだ。ここで新チャンピオン確定のお披露目レースとなる織田選手が意地を見せた。スタート直後の1~2コーナーで大外のラインを回って中野選手をかわし、1周目をトップで通過したのだ。

 しかし、このヒートでも中野選手の圧倒的なスピードは衰えていなかった。2周目の1~2コーナーでトップの座を取り戻すと、懸命に逆襲を仕掛ける織田選手を退け、この周で早くも独走態勢を確立した。

 独り旅となった中野選手は、第9戦でチャンピオンを獲り逃した鬱憤を晴らすかのようなスピードでぐいぐいとリードを広げていく。18周のレースが終わった時、中野選手の背後には約7秒ものギャップが出来上がっていた。中野選手は今季3勝目で2026シリーズを締めくくった。

 織田選手は単独走行で2位のままフィニッシュ。こちらも単独走行で3位となった金子選手は今季5度目の表彰台登壇。長身を利してウェットレースで速さを見せたプリュドン選手が4位に入賞。黒田弥晴選手と松井選手が12番グリッドと11番グリッドからの挽回で5位・6位となった。

FS-125部門 第10戦優勝は中野選手(YAMAHA MOTOR Formula Blue)。
「タイムトライアルではクルマも自分も決まっていなくて、予選ではクルマは良かったけれど自分のミスで順位を落としてしまって、チャンピオンを獲れなかったんですけれど……」と、開き直って第10戦に臨んだ中野選手。織田選手に一矢報いる形で勝利を収めた。「途中でミスはあったけれどいいレースができたと思います」
2位は織田選手(KM Tech with AOYAMA)、3位は金子壮太選手(チームエッフェガ-ラ)。
FS-125部門 第10戦表彰の各選手。

全日本カート選手権 FP-3部門 第9戦/第10戦

 FP-3部門の出走は、今季初参戦組の6台を含めた17台だ。この部門でポイントレースをリードするのは、全日本フル参戦1年目の橋口輝明選手。ここまでの8戦で5勝を挙げて239点を稼ぎ、ライバルたちを圧倒的に引き離している。

 その橋口選手を逆転してチャンピオンになれる可能性を持つ唯一の存在が、ルーキーの女性ドライバー高橋佳音選手。橋口選手は第9戦か第10戦かのどちらかで8点を取れば、自力でチャンピオンを確定できる。一方、目下192点の高橋選手は4つのヒートすべてで1位にならないとチャンピオン確定の可能性が潰える厳しい状況だ。それでも高橋選手には、チャンピオンを諦める気配はまったくなかった。

 タイムトライアルでは、橋口選手が50秒561のトップタイムをマークして好発進。それに対してウェットのもてぎが未経験だった高橋選手は、パドックにてるてる坊主をふたつ吊るした願いも叶わず、ぶっつけ本番のコースコンディションで、橋口選手と0.3秒強の差で5番手にとどまった。

 第9戦の予選では、2番グリッドの吉岡拓雲選手がオープニングラップでトップを奪い、橋口選手は2番手でそれを追う展開になった。その後方で、トップに立つしか選択肢のない高橋選手は、ペースが思わしくない中で前のマシンに果敢に勝負を仕掛けていくが、順位を上げることができず、かえってポジションを下げていった。

 そして、13周の予選は吉岡選手がトップのままで終了。そのテールを僅差で追い続けた橋口選手は、2番手でゴールして9点を獲得し、無事にシリーズチャンピオンを確定させた。3番手でチェッカーをくぐったのは佐藤駆選手。高橋選手の結果は7番手だった。

橋口輝明選手がFP-3部門のチャンピオンを確定させた。「前回のSUGO大会で、第7戦にすごい前のめりな気持ちで挑んだら散々な結果で、第8戦では直前まで仲間たちと笑い合いながらリラックスして走ったら結果が出たので、この大会はチャンピオンを獲りにいく人間じゃないだろうってくらい超気楽な姿勢で挑みました。第9戦の予選で2番になった時は不完全燃焼というか、すっきりしたチャンピオンの獲り方じゃなかったですね。ダサいチャンピオンだったと思っています(苦笑)」

 雨がやや弱まった中で始まった第9戦の決勝は、再び吉岡選手と橋口選手の戦いになった。橋口選手はスタート直後の3コーナーで吉岡選手の前に出るが、その周のうちに吉岡選手がトップの座を奪い返し、そこからは吉岡選手を橋口選手が僅差で追う周回が続いていった。

 勝負の時は9周目だった。3~4コーナーで橋口選手が吉岡選手をパスしてトップに浮上。2番手に下がった吉岡選手に、スタートで4番グリッドから3番手に上がった北村碧選手も襲い掛かる。この競り合いの間に橋口選手は背後にギャップを築き、レースの折り返し点ではその差を約1秒にまで広げた。

 初勝利が目の前に見えている吉岡選手は、北村選手を引き連れながら橋口選手にじわじわ接近し、ゴール目前にはその差を0.5秒以下にまで縮めた。しかし、後ろとの間隔を見ながら焦ることなく走る橋口選手は、トップの座を守ったままフィニッシュ、予選でのチャンピオン確定に、今季6勝目で花を添えた。

 吉岡選手は0.286秒差で初優勝を逃すも、2位フィニッシュで自己最上位をひとつ更新。3位で表彰台獲得の北村選手も、4位の佐藤選手も、決勝での初ポイントを手中に。高橋選手は4番手集団の中でレース終盤にひとつ順位を上げ、5位でチェッカーを受けた。

FP-3部門 第9戦優勝は橋口選手(RF AOYAMA)。
今シーズンは全コース制覇が目標だったという橋口選手、「とりあえずそれを達成できて良かったです」と5つの大会で優勝を遂げた。「ピットからのサインを見て、終盤はペースが悪いんだろうなとは思っていたけれど、ミスがなければ勝てるだろうと強い気持ちで走って、ギリギリ逃げ切ることができました」と安堵の表情を見せた。
2位は吉岡拓雲選手(Formula blue TAKAGI PLANNING)、3位は北村碧選手(ガレージC)。
FP-3部門 第9戦表彰の各選手。橋口選手はタイムトライアルでファステストラップを記録して茂木町賞が贈られた。

 第10戦の予選では、2番グリッドの吉岡選手がオープニングラップにトップを奪い、リードを広げていく展開に。その後方で目覚ましい追い上げを繰り広げたのが、10番グリッドの村田龍星選手だった。FS-125部門とダブルエントリーの村田選手は、その疲れを微塵も感じさせない走りでポジションを上げ、序盤戦でセカンドグループをキャッチ。6周目に3番手へ浮上すると、9周目に橋口選手も抜き去り、トップゴールの吉岡選手に続く2番手でこのヒートを終えた。橋口選手は3番手でのゴールだ。

 第10戦の決勝では、スタートで橋口選手が村田選手をかわして2番手に浮上、これを村田選手が3コーナーで再逆転する。ポールの吉岡選手は、背後での戦いを利してオープニングラップで0.8秒ほどのリードを築く。村田選手は橋口選手を引き離しながら吉岡選手をひたひたと追い、12周目にそのテールをつかまえると、最終コーナー手前の複合コーナーでついに逆転を果たした。

 トップに躍り出た村田選手は、吉岡選手を引き離してチェッカーへと疾走していく。そしてフィニッシュの瞬間、歓喜の村田選手は両手を広げて天を仰いだ。これまで6位が最上位だった村田選手が、FP-3部門2大会目のスポット参戦で大躍進の初優勝を達成。加えてこれは、2027年の四輪レース進出も希望する村田選手にとって、自身ラストの全日本カート選手権になるかもしれない一戦での勝利だった。

 吉岡選手はまたも目前の勝利を逃し、2位でフィニッシュ。橋口選手はトップ2から引き離されて3位に終わるも、今季10戦で9度の表彰台登壇という見事な成績を残した。そのすぐ後ろには2台が続き、伊東諒真選手が4位に、3年ぶりに全日本へスポット参戦の芳野翔選手が5位に。島津舞央選手が2ポジションアップの6位となった。

FP-3部門 第10戦優勝は村田龍星選手(73R)。
「最高ですね。言葉にならないくらいうれしいです」とは村田選手の第一声のコメント。「マシンのフィーリングが良かったので、これは追いつけるなと思って冷静に前を追いかけました」と明かす。「トップに出たところは計画どおりの逆転って感じですね。そこからは気持ちが昂っていました」と歓喜の勝利を挙げた。
2位は吉岡選手(Formula blue TAKAGI PLANNING)、3位は橋口選手(RF AOYAMA)。
FP-3部門 第10戦表彰の各選手。

ジュニアカート選手権 ジュニアカデット部門(ラウンドシリーズ2) 第9戦/第10戦

 第5戦/第6戦神戸大会に続いてレースが成立したジュニアカデット部門。出走14台のレースは、迫真の優勝争いとなった。予選では鈴木秀弥選手が独走でトップでゴールを果たしたのだが、第9戦の決勝では、2番グリッドからスタートした渡部慎乃亮選手が鈴木選手のテールに食い下がった。

 毎周のようにキャブレターを調整しながら先頭をひた走る鈴木選手、それを懸命に追う渡部選手。2台のマッチレースは最終ラップにドラマを迎え、インを締めて各コーナーに進入する鈴木選手を、渡部選手が6コーナーで逆転して勝利を奪った。鈴木選手は0.245秒差の2位。3位には単独走行の今川晴太選手が入った。

ジュニアカデット部門 第9戦優勝は渡部慎乃亮選手(REON RACING TEAM)。
公式戦の2勝目をジュニア選手権で遂げることができてうれしいという渡部選手。「最終ラップまでなかなか前を捕まえられなくて焦りもあったけれど、一旦冷静になって相手の走りを観察して、最後に逆転できました」
2位は鈴木秀弥選手(チームTKC)、3位は今川晴太選手(チームTKC)。
ジュニアカデット部門 第9戦表彰の各選手。鈴木選手はタイムトライアルでファステストラップを記録して茂木町賞が贈られた。

 続く第10戦の決勝も、鈴木選手と渡部選手の一騎討ちになった。鈴木選手を追い続けた渡部選手は、またも最終ラップの6コーナーでアタックを仕掛けたが、今度は逆転ならず。鈴木選手が真っ先にチェッカーをくぐった。だが、鈴木選手は危険行為で10秒加算のペナルティを科され、10位に後退。この結果、渡部選手が2連勝を飾ることとなった。2位は単独走行の奥田涼雅選手。今川選手がこのレースも3位となった。

 これでシリーズポイントは、第5戦/第6戦で2連勝した谷口大和選手と渡部選手が、ともに50点で同点に。ふたりが獲得した結果は1位2回と、これもイーブン。2026年日本カート選手権規定の第7条 選手権保持者の認定に記された「最終戦で上位順位を得た者を上位とする」との条文によって、渡部選手がチャンピオンに確定した。

ジュニアカデット部門 第10戦優勝は渡部選手(REON RACING TEAM)。
「第9戦の優勝で自信がついたけれど、最後の最後で冷静になれない部分がありました」と連勝にプレッシャーを感じていた渡部選手。それでも以前よりは冷静に走れたようで、この週末で成長を実感できたとのことだ。
2位は奥田涼雅選手(ガレージC)、3位は今川選手(チームTKC)。
ジュニアカデット部門 第10戦表彰の各選手。
渡部選手がジュニアカデット部門のチャンピオンを確定させた。

ROTAX MAX CHALLENGE MAX Lights

 13台が出走したMAX Lightsは、ポールからスタートして1秒強までリードを広げた室井飛鳥選手を、黒川康生選手が追い上げる展開に。しかし、室井選手はトップのポジションを保ったまま12周のレースを走り切り、勝利を果たした。黒川選手は0.362秒差の2位。3位は単独走行の佐々木峻選手だった。

MAX Lights優勝は室井飛鳥選手(WISE karting team)。
「昼くらいに晴れそうになってどうしようかなと思っていたけれど、また雨が降ってくれて勝つことができました」とコンディションを味方につけた室井選手。「次はドライでも勝てるように頑張ります」
2位は黒川康生選手(Racing Square GEN)、3位は佐々木峻選手(FIRST Racing MTS)。
MAX Lights表彰の各選手。室井選手はタイムトライアルでファステストラップを記録して茂木町賞が贈られた。

ROTAX MAX CHALLENGE Mini MAX

 6台が出走したMini MAXでは、ポールの中川蒼惟選手が1周で2番手以降を1秒強も引き離したが、安藤海翔選手がそのリードを徐々に削り取っていく。それでも中川選手は安藤選手を0.5秒差以内に接近させず、うれしい初優勝を飾った。安藤選手は2位でフィニッシュ。ニシムラ・ルーカス選手が最終ラップに榊原海心選手をパスして3位となった。

Mini MAX優勝は中川蒼惟選手(KM Tech)。
なかなか勝てない状況が続く中、努力してやっと勝てたことがうれしいという中川選手。「頑張って諦めないで戦おうと思いました」と言い、チームのみんなに感謝の言葉を発していた。
2位は安藤海翔選手(GOLD MOTORSPORTS)、3位はニシムラ・ルーカス選手(LUCE MOTOR SPORTS)。
Mini MAX表彰の各選手。中川選手はタイムトライアルでファステストラップを記録して茂木町賞が贈られた。

PHOTO/今村壮希[Souki IMAMURA]、後藤佑紀[Yuuki GOTOU]、JAPANKART、JAFスポーツ編集部[JAFSPORTS] REPORT/水谷一夫[Kazuo MIZUTANI]、JAFスポーツ編集部[JAFSPORTS]

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