圧巻の4連勝で飯田一仁選手が鈴鹿の地方カート選手権タイトルを確定
2026年10月30日
三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキット南コースで10月18日、地方カート選手権 鈴鹿選手権シリーズの第4戦が開催。飯田一仁選手が独走優勝を飾り、最終戦を前にチャンピオンを確定させた。
2026年JAF地方カート選手権 FS-125/X30部門 第4戦
2026 鈴鹿選手権シリーズ 第4戦 KART RACE IN SUZUKA
開催日:2026年10月17~18日
開催地:鈴鹿サーキット南コース(三重県鈴鹿市)
主催:KSK(共催:SMSC)
鈴鹿サーキット南コースで開催される地方カート選手権 FS-125/X30部門は、2026鈴鹿選手権シリーズ KART RACE IN SUZUKA(以下、鈴鹿選手権)のFS-125/X30にタイトルがかけられた全5戦のシリーズ戦で、水冷125ccリードバルブ吸気のイアメ・パリラX30エンジンのワンメイクでレースが行われる。
今回の大会では地方選手権のほかに、鈴鹿選手権として5クラスのレースが同時開催され、エントリー総数127台の賑やかな大会になった。
決勝当日のサーキット上空は快晴、空気は気持ち良く乾いている。早朝は秋本番らしい涼しさなのだが、昼が近づくにつれて日差しは夏のようなまぶしさに変わって肌を焼き、その暑さを風が和らげる爽やかな気候となった。まさに絶好のレース日和だ。
地方カート選手権 FS-125/X30部門
地方選手権では最年少12歳の飯田一仁選手が開幕戦から3戦全勝を遂げ、75点のシリーズポイントを挙げてランキングの首位に立っている。飯田選手は今回のレースをポイント獲得圏内の3位以内でフィニッシュすれば、残る第5戦(最終戦)を待たずしてチャンピオンを確定できる。
飯田選手のほかにチャンピオンの可能性を有しているのは林樹生選手(42点)、中野貴介選手(42点)、石田馳知選手(40点)の3名。ただし中野選手は今回のレースにエントリーしておらず、戴冠の権利を失った。
今大会の参加は5台。飯田選手は開幕戦からの好調ぶりを持続し、まず5分計測のタイムトライアルでトップタイムをマークして予選ヒートのポールポジション(PP)を手に入れた。そのタイム48秒650は、2番手の林選手を0.184秒も上回る速さだった。
10周の予選ヒートが始まると、飯田選手は先頭の座をキープして発進。4番グリッドの藤田真人選手が好スタートを決めて2番手に上がり、それに3番グリッドの石田選手も続く。林選手は4番手後退から追い上げるレースになった。
やがて藤田選手と石田選手が2番手争いを始めると、飯田選手のリードは一気に拡大。背後に開いた1秒以上のギャップを順調に広げながら周回を重ね、飯田選手がトップゴールで決勝のPPを獲得した。
一方、セカンドグループでは石田選手が藤田選手の前に出て、そこに林選手も追いついて3台での接近戦に。林選手が終盤に藤田選手をかわすと、藤田選手はコースアウトを喫して後れを取り、このヒートは石田選手2番手、林選手3番手、藤田選手4番手のゴールで決着した。
決勝は16周。飯田選手はここでも危なげなくスタートを決めてトップのままレースを開始すると、スタートで2番手に上がった林選手を、2コーナー先の第2ストレートで早くも3車身ほど引き離した。林選手からやや後れて、最後尾のグリッドから3番手に浮上を果たした岡本紘吉選手が続く。
偶数グリッドの石田選手と藤田選手はスタートでポジションを下げて4番手争いを展開していたが、やがて石田選手をかわした藤田選手が岡本選手に接近し、3番手争いを開始。これで単独走行となった林選手は、トップ飯田選手に1秒前後の間隔を保ったまま食い下がる。
だが、レースが折り返し点を過ぎると、飯田選手のペースが林選手を上回り始め、2台のギャップが徐々に広がっていく。その差は10周目には2秒に、14周目には3秒に。レース後半は飯田選手の完全な独走だ。
結局、飯田選手は危険な状況に陥ることなくこの一日を走り切り、開幕戦から無敗の4連勝を達成、早くもシリーズチャンピオンを確定させた。2022年にジュニアカート選手権 FP-Jr Cadets部門の参戦を開始した飯田選手にとって、これが初めての日本カート選手権のタイトルだ。
飯田選手は今季、ジュニアカート選手権のジュニア部門(ラウンドシリーズ1)でもポイントリーダーに立っており、11月14~15日に同じ鈴鹿南コースで開催されるその第9戦/第10戦に、シニアとジュニアをまたぐ二冠をかけて臨むことになった。
林選手は約4秒差の2位でフィニッシュ。藤田選手は10周目に岡本選手をパスすると、真後ろに続く岡本選手に再逆転のチャンスを与えることなく走り切り、3位でゴールして表彰台の最後の一席を手に入れた。
SLカートミーティング YAMAHAカデットオープン
鈴鹿選手権の最年少カテゴリーであるYAMAHAカデットオープンは、参加28台の盛況ぶりだ。決勝はLORENZO VK選手がポールから早々にリードを広げ、両手でガッツポーズを決めてフィニッシュ、うれしい初優勝を飾った。
ここまで2連勝の横井愛到選手は、2番グリッドからのスタートでひとつ順位を下げたが、中盤に2番手へ戻って2位フィニッシュ。最後まで接戦となった3位争いは、丹羽舜也選手が奥田涼雅選手を僅差で振り切って表彰台登壇を果たした。
AVANTI
24歳から77歳の12名が参加したAVANTIでは、26歳の”若手”岡部雅選手が決勝をポールからスタートすると早々に独走態勢を固め、10秒以上にリードを広げる圧倒的な速さで開幕4連勝を果たした。
岡部選手の後方では4周目に多重アクシデントが発生し、ここで2番グリッドの菅祥二選手もポジションダウン。49歳の子浦昇選手が4番グリッドからの追い上げで2位に、レース前半に2番手を走った55歳の島武司選手が3位に入賞した。
SLカートミーティング YAMAHA SS
YAMAHA SSには最大出走台数を超える41台が参加。タイムトライアルと予選を2グループに分けて行い、さらに予選各グループの15番手以下によるセカンドチャンスヒートを経て、34台が決勝に進出した。
その決勝は、最年少11歳の小林尚瑛選手がPPにつくと、真後ろに迫る3台からのプレッシャーに耐え抜いてトップの座を守り切り、うれしい初優勝を飾った。
2番手につけて小林選手を追う役目は居附明利選手から佐藤琉葵選手が引き継いだが、最終ラップに大森光晟選手が佐藤選手を攻略して2位を獲得。佐藤選手は大森選手と0.070秒差の3位フィニッシュとなった。
ROK CUP JAPAN ROK SHIFTER
6段変速機構を備えたハイパワーエンジンでFS-125/X30部門のマシンを凌ぐスピードを発揮するROK SHIFTERには、8台が参加した。予選ヒートでふたつポジションを上げて決勝のPPとなった伊藤聖七選手は、スタンディングスタートをうまく決めて先頭のままレースを開始したが、4番グリッドからのスタートで2番手に上がった森谷永翔選手がその間近に迫る。
しかし、残り5周を切ると伊藤選手は森谷選手との間隔を徐々に広げ、逃げ切り成功で3連勝を果たした。森谷選手は約0.6秒差で2位フィニッシュ。セカンドグリッドからのスタートでの出遅れを取り戻したティモフェイ・デグチャリョブ選手が3位に入った。
35歳以上のドライバーが対象のマスタークラスでは、水越健太選手が6番グリッドからのスタートで4番手に浮上し、その後も粘りの走りを続けて総合6位でフィニッシュ。クラス優勝を果たすと同時に、1戦を残してこのクラスのチャンピオンを獲得した。クラス2位は岡本孝之選手、同3位は大道雅文選手だった。
SLカートミーティング YAMAHA スーパーSS
30歳以上のドライバーによるYAMAHA スーパーSSには、大量31台が参加。その決勝は、10台以上が一列に連なる迫真のバトルとなった。名うてのカート遣いが居並ぶクラスとあって、トップ争いは見応え抜群のハイレベルな攻防に。
この戦いを制したのは、8番グリッドから上がってきた坂裕之選手だった。タイムトライアルでトップになりながら予選で順位を落とした坂選手は、セッティングの見直しで本調子を取り戻すと、冷静に状況を見極めた走りで残り3周のトップ浮上を成功させて、今季2勝目をつかみ取った。
2位はラスト3周で3ポジションアップを果たした伊藤英彦選手。16周のうち10周でラップリーダーになった大島良介選手は3位で熱闘を終えた。
PHOTO/今村壮希[Souki IMAMURA]、長谷川拓司[Takuji HASEGAWA]、JAFスポーツ編集部[JAFSPORTS] REPORT/水谷一夫[Kazuo MIZUTANI]、JAFスポーツ編集部[JAFSPORTS]



