レース入門講座
レースに出るには国内Aライセンスが必要!
国内のJAF公認レースに出場するためには国内Aライセンスが必要です。国内Aライセンスは、国内Bライセンスを取得した後に競技会出場やサーキット走行などの条件を満たし、Aライセンス講習会に合格すれば取得する資格を得られます。競技会のレベルによって、国際C-Cライセンスや国際Bライセンスを求められる競技会もあります。
まずは初心者を対象とした競技会に出場することがオススメですが、いわゆる「ハコ車(量産車を改造したレース車両)」から始めるか、それともフォーミュラから始めるかという、大きな選択肢があります。
まずはハコ車のワンメイクレースから!
「ハコ車」と呼ばれる量産車を改造した車両によるレースは、車両やレースの選択肢も多く入門者には親しみやすいと言われています。その中でも、ナンバー付きレース、あるいは改造範囲が限られている車両(N1車両規定など)によるレースがオススメです。
ナンバー付き車両によるレースは、主にワンメイクレース(一つの車種だけで競われるレース)が盛んにおこなわれています。トヨタ・ヴィッツ/ヤリス、トヨタ・86やスバル・BRZ、ホンダ・N-ONE、マツダ・ロードスター、ロータス・エキシージなどのワンメイクレースが代表格で、ナンバーのない車両によるワンメイクレースも、ホンダ・フィットやアウディ・A1などでおこなわれています。これらは改造範囲を限定することで車両の導入コストを抑えており、併せてイコールコンディションを構築しています。
フォーミュラレースは自分のスキルと一緒に
フォーミュラカーによるレースは、競技ライセンスや車両の改造範囲によって、乗車できるマシンが限定されます。いきなりフォーミュラ2やフォーミュラ3車両を操ることは難しく、小排気量でパワーも低く抑えられたフォーミュラカーで経験を積む必要があります。
フォーミュラカーレースに出場するには、現在ではレーシングカートで経験を積んでステップアップしていく流れが一般的になっていますが、四輪のレースにおいては、スーパーFJ、フォーミュラ4がビギナー向けの車両またはレースと言えます。また、パイプフレームにファイバーボディを覆せたVITA-01(ヴィータ・ゼロワン)という車両によるワンメイクレースも、全国のサーキットでシリーズ戦が開催されています。
レースには特有のルールやマナーがある!
本格的にレースを始める前に、まずサーキット走行を体験してみることをオススメします。多くのクルマが混走するサーキットレースには、旗信号の合図、スタートやフィニッシュの手順、競い合う他者とのコース上での関わり方など、特有のルールやマナー(ドライブ行為の規律)が数多くあります。そのため、本番前に練習走行をおこなうことが肝要です。
各サーキットや、JAF登録クラブ・団体などにより、全国各地でサーキット走行会が開催されています。走行会の情報はサーキットの公式ホームページやモータースポーツ専門誌などに掲載されていますので参照してください。
サーキットでハイスピード・ドライビングを体験すれば、スピードのスリルはもちろん、自分の運転技術や考え方、クルマの装備に足りない部分も見えてくるはずです。また、高い速度の走りを体験することで、一般公道における安全運転の必要性などについても感じることができるはずです。