近畿地区の2025シーズン表彰式はクラシックカーが並ぶ赤レンガ倉庫で盛大に開催!
2026年2月13日
2025シーズンも各シリーズでアツいバトルが繰り広げられた、近畿モータースポーツ。その中でランキング上位を獲得した選手たちの活躍を讃える『JAF近畿地方選手権 JMRC近畿シリーズ 2025モータースポーツ表彰式』が2026年2月1日に開催。チャンピオンはじめ受賞者たちが大阪に集った。
JAF近畿地方選手権 JMRC近畿シリーズ
2025モータースポーツ表彰式
開催日:2026年2月1日
開催地:GLION MUSEUM(大阪府大阪市)
主催:JAF関西本部、JMRC近畿
2024シーズンは京都府で開催された表彰式だったが、2025シーズンの会場は大阪府。大阪市のベイエリアに建つ築港赤レンガ倉庫をリノベーションした「GLION MUSEUM」が舞台となった。GLION MUSEUMはT型フォードをはじめとした世界のモータリゼーション初期を支えたクラシックカーたちから、トヨタ2000GTをはじめ日本メーカーの往年の名車まで揃えたクラシックカーミュージアムだ。
表彰式はJAF本部モータースポーツ部普及振興課の大野光一課長が登壇、主催者挨拶によって幕開けした。続けて、JMRC近畿の梅津祐実運営委員長も挨拶を行い、表彰が始まった。レースの2シリーズ、2025年JAF Formula Beat地方選手権がトップバッターを務め、JAFツーリングカー地方選手権ロードスター・パーティレースIIIジャパンツアーシリーズが続いた。
次はJAFジュニアカート選手権の各部門で活躍した、将来有望なカーターたちが表彰されたのち、ラリー、ジムカーナ、ダートトライアルの順で各シリーズ上位入賞者たちが表彰された。そして、近畿モータースポーツの活性化に多大なる尽力を続けている、元JAF全日本ジムカーナ選手権チャンピオンの川脇一晃氏に感謝状が贈られて、表彰式は締めくくられた。
暫しの間をおいて、表彰式会場向かいの赤レンガ倉庫にて、JAF関西本部の池田義則事務局長の挨拶と、JMRC近畿の円実司副運営委員長の乾杯の音頭により懇親会がスタート。GLION MUSEUMに併設するレストラン自慢の料理の数々がふるまわれ、出席者たちは舌鼓を打ちながら親睦を深めた。梅津運営委員長による一本締めで楽しいひと時は幕を閉じ、暫しの休息となるオフシーズンののち、続々と各シリーズが開幕する2026シーズンに向けて英気を養った受賞者たちは散会した。
2025年JAF Formula Beat地方選手権
2025年JAFツーリングカー地方選手権
ロードスター・パーティレースIIIジャパンツアーシリーズ
2025年JAFジュニアカート選手権
2025年JAF中部・近畿ラリー選手権
2025年JMRC近畿ラリー部門SSラリーシリーズ
2025年JMRC近畿ラリー部門アベレージラリーシリーズ
2025年JAF近畿ジムカーナ選手権
2025年JMRC近畿ジムカーナ部門チャンピオンシリーズ
2025年JMRC近畿ジムカーナ部門ミドルシリーズ
2025年JAF近畿ダートトライアル選手権
2025年JMRC近畿ダートトライアル部門チャンピオンシリーズ
2025年JMRC近畿ダートトライアル部門ジュニアシリーズ
2025年JAF近畿地方選手権「初」チャンピオンインタビュー
コ・ドラの谷内選手と組んでDC2型ホンダ・インテグラで中部・近畿ラリーに参戦を始め、「層が厚いんで、特にDE-2は速い人が多いんでなかなか苦労しましたけど」と苦節10年、松村選手はついにチャンピオンを掴んだ。「足まわりを大幅に変えたんです。エンジンもリニューアルして、すごい乗れるクルマになったんで。クルマを信用しきれないところがあったんですけど、それが払しょくできたんです。ボディが完全にアカン状態で、ボディ以外は自信あります(笑)」と2024シーズンに愛車がようやく“松村スペシャル”に仕上がったことを、勝因に挙げた。「近畿は(DC2使いが)いないんで、自分でコツコツトライ・アンド・エラーせなあかんで」と、苦労もあったそうだ。DC2を駆るチャンピオンは「最後ちゃいます? これから先、出えへんかも」と松村選手は語る。「“古いクルマと古いオッチャンで勝つ”っていうのがロマンあるかな、と思って」と、愛車を労わりながらラリーを続けていくそうだ。
全4戦中2勝、残る2戦は2位と速さを見せた横山選手。しかし、「6クラスに出た初年度は、クルマの合わせこみができず勝てなかったんです」と、2024シーズンはランキング2位。2025シーズンを前に「負けた松原周勢選手と、彼の知人のS耐ドライバーにクルマを見直してもらって、僕の走りを合わせこんで、フィーリングもクルマの状態もすごく良くなったんです」と、速さに磨きをかけた。「2024年はクルマの状態が堅くて、自分に合っていなかったんです。もっとアシが動くように、思い切り柔らかい方にバネをもっていったら、それがマッチして」と、大きな変更が戴冠に直結したそうだ。コ・ドラとしても、渡部弘樹選手と組んで2025年JAF全日本ラリー選手権 第4戦でJN3クラスを制している横山選手。「ドライバーにもコ・ドラにも経験がフィードバックできるのが僕の強みだと思うし、更にその経験を誰かにフィードバックすることもやっていければ、と思っています」と、“二刀流”の更なる進化とその先を見据えている。
大西選手は2025シーズンを、「天国も地獄もみました」と振り返った。開幕二連勝で好スタートを切ったが、第4戦で車両を失ったのだ。「『今年はチャンピオン獲りたい』って話で受けたんですけど、気持ちは変わってらっしゃらなくて。4戦目(第5戦)にクルマも準備して、チャンピオンまでもってきてくださったので、ドライバーさんの努力とドライビングに感謝してます」と、2005シーズン以来となる高畑選手と、ダブルチャンピオンに輝いた。シーズン中は「気持ちが高ぶるほうで、それをキープするよりは、どう抑えるか。どんなにスタート前バタバタしても、『OKですか』って確認をキチッととったりとか落ち着いてもらわないと、ってずっと心掛けてました」と、高畑選手を支えたそうだ。「もっと知識をつけて、トラブルがあってもパパッと解決できるコ・ドライバーになりたいです。一番ゼッケンをやるにあたっても相談させてもらった、憧れの(北川)紗衣さんみたいになれたら」と、“コ・ドラ道”の更なる高みを目指す。
父の坂口進選手がラリードライバーの元弥選手。「25歳なんですけど、免許取って一カ月かからないぐらいの時にライセンス取って、その夏ぐらいにラリー出て、みたいな感じで始めました」と18歳から進選手の横で活躍。「練習とかで明治さんに関わったりとかって感じで。『横に乗りたいです!』って言ったら『いいよ』って。乗せてもらえると思わなかったです」と、積極的な姿勢で明治選手のコ・ドラを務めることになったそうだ。「すごい速いドライバーで、ほぼ明治さんのおかげというか……」と、謙遜するが、「コーションとかブレーキとか危ないトコロは赤で丸つけて、ノートの下のほうでも『なんか赤いのあるな』って見えるんで。ココは早くちゃんと読まないと、ってやってました」など凝らした工夫も、初戴冠につながったに違いない。「父と明治さんしか乗ったことないですけど、色んな人と組んだときに、読むタイミングとか違っても対応できればもっと広がるかな」と、コ・ドラとして更なるステップアップを狙う。
「ラリー自体が2025シーズン初めてです。ラリーはコ・ドラだけの力ではないので、体調悪くならずに全部出れた、っていうのがデカかったと思います(笑)」と語る浦野選手は、サーキット走行を楽しむドライバーだったそうだ。会社の同僚であるHARU選手のスカウトに始まった、1シーズンのコ・ドラ経験を「ノートを夜、書き直すんですけど、“3”て書いたところ『危ないんじゃないかな』と、“2”に変えたらちゃんと2で走るんです。『ちゃんと聞いてるんやな』ってところがおもしろいです。でも同時並行の作業が多くて、(SSのフィニッシュ)着いて紙出して時間見て『次の交差点右です』とか、同時に行わないといけないのが大変。ドライバーの機嫌をとるのも大事ですね(笑)」と振り返った。新シーズンは「あのマルチタスクを一年間続けるのはちょっと疲れました。サーキットに、運転手に戻ります」と語ったが、「自分が3ってつくったノートが2になってて、気づけるか試したい」と、ラリードライバーへの興味も明かした。
2025シーズンからクラス統合され、FFとFRの混戦状態となったBR2を誰よりも楽しんでいたと語る朝原選手。「ライバルが増えたことで、いろいろ刺激を受けることが多かった一年でした。競技なので『勝ちたい!』という想いもありつつ、切磋琢磨できたことが楽しかったですね」と感想を述べ、「初チャンピオンになれたこともうれしいんですが、クラスのみんなで成長できたことが何より良かったです」とコメント。ジムカーナ以外にマツダ・ロードスターのワンメイクレースにも挑戦してセントラルサーキットでチャンピオンを獲り、順風満帆な2025シーズンを過ごした。「レースとは違って、ジムカーナは当日にコース図を渡されて、たった2本しか走れません。しかも午前と午後で天候が変わりますし、走っている最中でもコンディションに変化があります。クルマの状態を考えながら上手に走らせることにすごい神経を遣うんですが、それが普段の運転での安全運転にもつながると思います。またレースにもとても役立っています」とジムカーナの面白さを語った。「今年(2026年)もライバルが更に増えるでしょうけど、レースともども連覇できるように頑張ります」と新たな意気込みを見せた。
「ジムカーナにおいて、自分の考えを集約して実践できたときはすごく自信につながります。人間性が高められるとともに運動能力も高まる、そういう面で良いスポーツだと思います」とジムカーナの魅力を語る武田選手。これまで幾度も王座に挑戦してきたが、ようやく悲願の栄冠を掴んだ。「まさかチャンピオンが獲れるとは思っていなかったので……。表彰式でトロフィーを受け取ることができ、すごく光栄でした。いろいろなことがありましたが、ここまで辿り着けて良かったなと思います」と語る。ライバルにはランキング3位の定松選手の名を挙げ、「定松選手は2本目のタイムの上げ代がスゴいんです。1本目で下がっていたところを全部修正し、ターンもコーナリングも着実で丁寧。私はハマれば速いけど、できないときは全部彼女に負けるっていうくらいでした。いつも着実にタイムを残して全戦入賞していた定松選手に追いついて追い越さなければチャンピオンは獲れないなと。ですから、彼女を追い越すことを目標に頑張りました」と奮闘の様子が伺える。「今年もLクラスに参戦して、チャンピオンを目指したいと思います」と連覇の目標を掲げた。
「素直にめちゃくちゃうれしいです。2020年に近畿ミドルシリーズのチャンピオン獲って、それ以来の大きいタイトルだったので久々でうれしい」と興奮気味に語る菱田選手は、「地方選手権は周りのレベルが高いですし、自分のレベルを上げないと勝てないので、獲れたことは大きいです。もちろん、大きいカップがもらえますのでうれしさの度合いが段違いですね」と笑みがこぼれた。「実は2025シーズンはフル参戦するつもりがなかったんです。第3戦の鈴鹿サーキット南コースで初優勝して、『やっぱりフル参戦していこう!』って切り替わりました。最初は1勝できれば安泰、みたいな気持ちでしたが、戦いを重ねるにつれて次も次もという欲が出てしまい、気づけば4連勝して最終戦を待たずにチャンピオン確定でした。不思議な気持ちとともに素直に頑張って良かったなと思いました」と振り返る。菱田選手の2025シーズンの快進撃について、秘訣は“考えすぎないこと”だと分析。「完璧な走りを目指さず“ある程度の走り”を心がけていました。『自滅やミスさえなければ、もしかしたら勝てるかも』と、思っていたのが功を奏しました」と、気負わずにいることが勝因とのことだ。
2024シーズンに2勝を挙げたものの、ランキング4位の結果に悔しい思いを抱く。もっと戦えるはずなのに…… との思いが赤沢選手を奮い立たせ、“チャンピオンを獲る”という明確な目標を定めて2025シーズンを迎えた。「これまでジムカーナに対する取り組み方が曖昧でした。ただ練習するだけではなく、シリーズ全体をしっかり見据えて2025年は活動しました」と、練習でも課題を立てて計画的に実行していったそうだ。「自分で厳しい状況に陥らないよう、ペナルティを減らして堅実に走るように気をつけました。例えば練習でも絶対パイロン触らないようにしたりとか、目線を変えてみたりとか。今まで無意識にしていたところも、意識するように変えていけたと思います」という積み重ねが、チャンピオンという結果につながった。2026シーズンについて、「ロードスターRFに替えて参戦します。近畿ではクラスが一緒になりますが、違うクルマで二連覇したい、と思ってます。全日本でもRFのクラスができますし、今までの(ZC33S型スズキ・)スイフト(スポーツ)より主力車種になると思いますし、そういったところに飛び出すきっかけになる年にしたいと思います」と、飛躍に期待がかかる。
森橋選手は大学を卒業したあたりで、ジムカーナをやっている知り合いに大会に連れていかれてジムカーナに興味を持ったそうだ。「『こんなん簡単に勝てるんちゃう?』って、今考えると当時はよくそんなことを言えたなと思いますが、ジムカーナと出会って約30年、ようやく有言実行で叶いました」と苦笑いしながら語った。「全日本はまったくの別世界ですが、自分の中では地区戦のチャンピオンは最初に憧れていたものなので、メッチャうれしいです」とチャンピオン獲得の喜びを噛みしめる。一方、ここまでの道のりは苦労も多かったようで、「自分との闘いはもちろん、一番のライバルは妻との戦いでした(笑)。クルマの仕上げにはお金がかかるもので、妻にはなかなか理解されず呆れられていると思いますが……、それでも一番感謝しています」とコメント。「モータースポーツではクルマづくりだったりライバルだったり、たくさんの人との関わり合いがあると思います。いろいろな考えの人と交流できるところが面白いところですね」と森橋選手が感じる魅力を挙げつつ、「皆さんの記憶、そして記録として残るような“何かの異名”がつくような選手になっていきたいです」と新たな目標を立てた。
近藤選手は現在大学4回生の22歳で、3月に卒業を予定、内定先も決まり4月から新社会人となる。そもそもダートラとの出会いは大学で入部した自動車部で、中国地区などで活躍している先輩の岩田直也選手の影響を強く受けたそうだ。「1回生の夏休み明けに1リッターのヴィッツを購入しまして、70馬力ぐらいしかないのでアクセル踏んでも全然加速しませんでしたが、クルマを操る楽しさに気づいたんです。そのとき、ダートトライアルの大会で活躍されている岩田先輩がいて、こんなに運転が楽しいクルマの競技だったら挑戦してみたいと、始めたのがきっかけです」と語る。2025シーズンは5戦3勝、最終戦を待たずしてチャンピオンを確定させた。「岩田先輩は2024年に近畿に参戦していましたが、その地区戦ではチャンピオンを獲っていないようです。後輩の僕が初チャンピオンを獲る姿を見て、自分も獲らなければ、ということはおっしゃっていました」と、今後は良きライバル関係に発展しそうだ。「ダートトライアルは未舗装路で走る楽しさがあると思います。走らせ方は千差万別ですが、タイムが似通っているというのも興味深いところですね」と面白さをアピールした。
フォト/今村壮希、遠藤樹弥 レポート/JAFスポーツ編集部



