レース おぎねえ選手 モタスポ女子インタビュー

レースをやりたい一心で飛び込んだ!
最年長ドライバーの記録更新を目指す

レーシングドライバー
おぎねぇ選手

[おぎわらなおこ選手]東京都出身。1987(昭和62)年に日産のマーチレースでデビュー。同期のドライバーは三原じゅん子氏。13年間参戦したフォーミュラトヨタは70戦の出場記録を誇る。女性チーム「ドリームエンジェルレーシング」を立ち上げて耐久レースに参戦した経験を持つ。レーシングドライバーだけでなく、フリーアナウンサーとしても活躍するおぎねぇ選手。自動車イベントのMCや、カートレースの実況アナウンス、さらには野菜ソムリエなどなど、様々な顔を持っている。軽妙な喋りと鋭い突っ込みが持ち味で、東京オートサロンのブースMCで、業界のレジェンドと渡り合う姿はおなじみだろう。

「走りたくてたまらなかった」。自然とサーキットに足が向く

レースのベテラン女性ドライバーといえば、富士スピードウェイや鈴鹿サーキットで開催されているKYOJO CUPに皆勤参戦を続けている「おぎねぇ選手」を忘れるわけにはいかない。
1987(昭和62)年にマーチレースでデビューして、クルマブーム真っただ中の時代に青春を送ったおぎねぇ選手。アルバイト先で読んだ雑誌に女性ドライバー特集を発見し、その中の一人が近所のショップに勤めていることが分かり、実際に足を運んだことがこの世界に入るきっかけだったという。
すぐにチームスタッフになり、クルマも購入。とにかく走りたくてたまらなかったそうで、すぐさまサーキット走行会に参加し、国内Aライセンスも取得した。
数々のサーキットで走行会に参加するうち「レースに出ない?」と声をかけられたのが1987(昭和62)年の「レース・ド・ニッポン」。その中で開催された女性だけのレースが、おぎねぇ選手のデビュー戦だった。
さらに、1991(平成3)年にはフォーミュラトヨタ(FT)にスポット参戦。「FTに女性ドライバーを乗せるプロジェクトがあったんですが、予定ドライバーがキャンセルになって、私に声がかかったんです」。
以来、FTには13年間参戦し、女性初の表彰台獲得やポールポジション獲得などの記録を残した。
その後は、全日本スポーツカー耐久選手権やスーパー耐久といったシリーズにも出場していくのだが、もちろん、参戦資金が足りずに、レースに出られなくなる年もあったという。。

レースをするために働きたい。その一心で、レースに関係する様々な会社に履歴書を送ったこともあったそうだ。
「FTへの参戦が縁で所属した、今でも一緒にレースを戦ってくれるチームや、様々な岐路で手を差し伸べてくれる方の存在が今の自分に繋がってます。自分を応援してくれる人と出会えたことが、30年以上になるレースキャリアを繋げてくれたんですよね」。
2013(平成25)年には活動を休止したが、翌年にはVITAトロフィレースにスポット参戦。たまたま自身の誕生日と重なったこのレースで、表彰台まであと一歩となる4位入賞を果たした。ここでレーシングドライバー魂に火がつき、2017(平成29)年から始まったKYOJO CUPには、参戦初年度から全戦出場を果たしている
「レースは戦いの場なんですが、勝ち負けの意識はあまりないんです。とにかく運転することがすごく楽しい。だから、自然とサーキットに足が向くんです。今ここに『ドライバーおぎねぇ』が存在するのは、色々な場面で支えてくれた人たちのおかげ。そのことに感謝しながら、モータースポーツの世界に恩返しをしていくことが今のテーマなんです。目標は最年長ドライバーの記録更新。これからのシーズンも頑張りますよ!」。

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