2009年以来の九州ラウンド、坪井翔選手が2勝でランキングでも追い上げ

全日本F3選手権の第8大会がオートポリス(大分県)で開催された。第10戦以降勝ち星を重ねてシリーズランキングでもトップを一気に追い上げている坪井翔選手(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S)が勢いをそのままに2連勝。ランキングトップの高星明誠選手(B-MAX RACING TEAM WITH NDDP)とのポイント差も一気に縮めた。

2017年JAF全日本フォーミュラ3選手権第17戦/第18戦
開催日：2017年9月9～10日
開催地：オートポリス（大分県日田市）
主催：APC、株式会社オートポリス

 オートポリスで全日本F3が開催されるのは2009年以来、8年ぶり。今シーズン参戦しているドライバーは、F3での走行は全員が初めてとなる。木曜日の7日から練習走行が設けられたが、霧や雨でセッションはキャンセル。8日の走行時間が延長され、各ドライバーはここで周回を重ねていった。

 9日の公式予選は30分1セッション。ベストタイムで第17戦のグリッドが、セカンドベストタイムで第18戦のグリッドが決定するが、2つ揃って坪井選手がポールポジションを獲得した。フロントローにはチームメイトの宮田莉朋選手。高星選手は、第17戦は4番手から、第18戦は3番手から追い上げることになった。

 第17戦決勝では、ポールシッターの坪井選手が好スタートを決めた一方、宮田選手が出遅れて後退。代わって2番手に上がったのは3番手スタートのアレックス・パロウ選手（ThreeBond Racing with DRAGO CORSE）で、高星選手も3番手に浮上した。坪井選手は1周目から後続に対して大きなリードを築き、9周目にはレース中のファステストラップも記録。最後まで圧倒的な速さを見せつけて今季6勝目をマーク。ポール・トゥ・ウィンにファステストラップポイントも加え、12ポイントを加算した。パロウ選手と高星選手の2位争いは終盤に一気に縮まったが、パロウ選手が抑え切り、2位フィニッシュで表彰台を獲得。高星選手は3位となった。

 10日に行われた第18戦でも、坪井選手がポールポジションから首位をキープしてスタート。宮田選手は、今回は一瞬坪井選手を脅かすほど抜群のスタートで2番手をキープし、3番手に高星選手というオーダーでレースが進んでいった。上位3台の争いは、接近戦になることなく、周回が進むにつれて単独走行になり、それぞれファステストラップの1ポイントを争う展開に。

 序盤は2番手以降との差を広げていく坪井選手が最速タイムをキープしていたが、7周目に宮田選手が坪井選手のベストタイムを更新。坪井選手は10周目のタイムでファステストを奪い返すが、16周目には高星選手がこれを更新してポイントを奪取。坪井選手は目標としていたシリーズポイントのフルマークは叶わなかったが、この週末で2勝を挙げ、高星選手とのポイント差を19に縮めた。残す最終戦は9月23～24日、東北のスポーツランドSUGOで開催される。

フォト/©日本フォーミュラスリー協会