WRC第2戦スウェーデンで勝田貴元/M.サルミネン組がWRC2初制覇!
2018年2月20日
FIA世界ラリー選手権第2戦スウェーデンに参戦した勝田貴元/M.サルミネン組が、例年に比べ積雪量の多かった北欧のスノーステージを制して見事WRC2部門で初優勝を飾った。

2018 FIA World Rally Championship Round 2「RALLY SWEDEN 2018」
開催日:2018年2月15~18日
開催地:スウェーデン
2月15~18日にかけて北欧スウェーデンで開催されたFIA世界ラリー選手権第2戦「ラリー・スウェーデン」に、TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムで参戦した35号車・勝田貴元/M.サルミネン組(フォード・フィエスタR5)が、初めて尽くしのラリーで19ステージ中9ステージベストを奪ってWRC2を初制覇した。
今大会には初WRC、初のスウェーデン、初のR5車両という過酷な条件で挑んだ勝田/サルミネン組。スーパースペシャルステージのSS1でこそクラス11番手スタートだったが、本格的なステージとなるSS2ではいきなりWRC2部門のステージベストを獲得。2日め以降も安定した走りでWRC2部門首位をリードした。
勝田選手のライバルは経験豊富な欧州勢で、2017年WRC2チャンピオンP.ティディマンド選手(シュコダ・ファビアR5)やK.アッブリング選手(フォード・フィエスタR5)、2017年ラリー北海道でも速さを見せた若手、OC.ヴェイビー選手(シュコダ・ファビアR5)らが追い上げる展開となった。しかし、例年に比べて積雪量の多いスウェーデンのステージは、ベテランドライバーも手こずる難しいラリー。そんな難しいコンディションの中で、手練の欧州勢を相手に、勝田/サルミネン組はクラストップタイムを連発して堂々と渡り合い、秒差の戦いを展開しながらクラス首位をキープしてみせたのだ。SS9では約10秒の差を付けられてクラス首位を譲ったものの、SS10、SS11では連続ベストで首位を奪還。SS13、SS14でもベストタイムをマークしてレグ2までを終えた。

「高い集中力を保ちながら攻めの走りで挑む」と語る勝田/サルミネン組が挑む最終日は3ステージのみ。SS17では5番手タイムで後続に9.8秒差にまで詰められたが、SS18ではその差を僅かに広げる激走を見せる。パワーステージとなった最終SS19は出走までに急な降雪があり、勝田/サルミネン組はクラス6番手で無事フィニッシュ。後続のティディマンド選手はクラス2番手タイムをマークして最後の追い込みを見せたが、その差を4.5秒という僅差に留めて、勝田/サルミネン組がWRC2部門で初優勝の快挙を成し遂げた。
「難しい週末でした。ポンタス(ティディマンド)選手もオーレ・クリスチャン(ヴェイビー)選手も、このラリーの経験が豊富ですごく速いドライバーです。なので、かなりプッシュする必要がありました。もちろん道の上にも残らないといけないので、我々にとってはとても難しいものでした。なので、この勝利はアメイジングで期待以上の結果です」とは勝田選手のコメントだ。
TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムでは、今大会のWRC2部門に新井大輝/G.マクニール組(フォード・フィエスタR5)が36号車としてエントリー。コ・ドライバーの足立さやか選手もJ.ニカラ選手とコンビを組んで81号車のフォード・フィエスタR5で参戦した。
SS1では新井/マクニール組がクラス7番手、ニカラ/足立組もクラス9番手とまずまずの滑り出しを見せたが、ニカラ/足立組はSS2でコースオフを喫してデイリタイア。新井/マクニール組はSS3で3番手タイムを計測したものの、SS7で車両トラブルに見舞われて大きくタイムを落とすことになった。
新井/マクニール組は苦しいレースを続けながらも、SS9では3番手、SS10とSS11では勝田/サルミネン組に続く2番手タイムをマーク。そしてSS12では今大会初のステージベストを奪うなど持ち前の速さを披露した。しかし、SS13ではコースオフによる車両トラブルが発生してさらに大幅なタイムを失い、WRC2部門7位でラリーを終えている。
フォト/©TOYOTA
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