雨の茂原を攻略したのはともにダンロップユーザーの高木悠帆と皆木駿輔
2019年7月10日
全日本カート選手権OK部門2019シリーズの折り返し点となる第5戦/第6戦が、茂原ツインサーキットで開催。今季初のウェットコンディションでレースが行われた。第5戦ではトップ独走中の皆木駿輔(Croc Promotion)がトラブルで止まり、替わって先頭に立った高木悠帆(SUCCEED SPORTS Jr.)が初優勝。第6戦では皆木が第5戦の無念を晴らす独走優勝を飾った。
2019年JAF全日本カート選手権OK部門 第5戦/第6戦
2019年JAF全日本カート選手権FS-125部門/FP-3部門 東地域第3戦
開催日:2019年7月6~7日
開催地:茂原ツインサーキット東コース(千葉県茂原市)
主催:MTC
7月とは思えない冷え込みに見舞われた茂原東コースで、OK部門第5戦の決勝をポールからスタートした皆木は1周目から後続を引き離し、雨に煙るサーキットを堂々たる走りで独走していく。しかし、そのリードが3秒弱に達したレース中盤過ぎ、皆木のマシンはリアホイールが外れてクラッシュしてしまった。
これで先頭に立ったのは、17歳のルーキー高木だ。スタートで3番グリッドからひとつ順位を上げて2番手を単独走行していた高木は、皆木からトップの座を引き継ぐと、リードを広げながらチェッカーまで走り切り初優勝を遂げた。初ポイント獲得が初優勝となった高木は、「FS-125部門で勝った時の原点に戻った気持ちで走ったら、勝つことができました。ゴールの瞬間は言葉にできないくらい嬉しかったです」と感無量の表情だ。
2位には朝日ターボ(MASUDA RACING PROJECT)が入り、ダンロップユーザーが1-2フィニッシュを達成。ブリヂストン勢は高橋悠之(TONYKART RACING TEAM JAPAN)が奮闘を見せ、あと一歩で朝日を目の前に捕らえるところまで迫って3位でフィニッシュ、第2戦以来の表彰台に立った。
第6戦決勝では、3番グリッドからスタートを決めた朝日がポールの皆木の前に立ち、先頭をひた走る。だが、やがて皆木のペースが朝日を上回り始め、28周レースの12周目にトップが交代。皆木はここからぐいぐいとリードを広げ、独走で今季2勝目を飾った。「難しいコンディションで、どういう展開になるか分からなかったけれど、気持ちで負けたらダメだと思って勝負しました」と皆木。
皆木の後方では、序盤の出遅れを挽回した高木が朝日の真後ろに迫ったが、朝日はこの追撃を振り切って2位を獲得、高木が3位となった。チャンピオンシップでは、佐々木大樹(TONYKART RACING TEAM JAPAN)がポイントリーダーの座をキープ、皆木がランキング2番手に浮上した。
FS-125部門では、ポールからスタートした星涼樹(DragoCorse)が接近する野村勇斗(EXGEL with MRP)を振り切り、全日本デビュー3戦目で初優勝を果たした。野村は2戦連続の2位。岩崎有矢斗(VITEC RACING)が3位フィニッシュで初表彰台に立った。
FP-3部門では山本祐輝(Formula Blue TKC)がポールからの独走で初優勝。川福健太(FLAX motor Sports@NSP)がスタートでひとつ順位を上げて2位でフィニッシュ。半田昌宗(TEAM WOLF)がデビュー2戦目の初表彰台となる3位入賞を果たした。
ジュニアカート選手権FP-Jr部門では、五十嵐文太郎(Super Racing Junkie!)がポールからの独走で初優勝。同FP-Jr Cadets部門では、春日龍之介(SPS川口)がスタートの出遅れを克服して初優勝を飾った。
フォト/関根健司、JAFスポーツ編集部 レポート/水谷一夫