島津舞央選手が「FIAガールズ・オン・トラック・ライジングスターズ・カート」に挑む!
2025年11月21日
FIAガールズ・オン・トラック・ライジングスターズ・カート 2025に、島津舞央選手がJAFの承認を受けてFIAに応募申請を行い、イタリアで行われる第一次選考に臨むこととなった。その島津選手に意気込みを聞いた。
FIAウィメン・イン・モータースポーツ委員会が推進する「FIAガールズ・オン・トラック・ライジングスターズ」は、才能豊かな女性レーシングドライバーを世界中から発掘してプロドライバーへと育成することを目的とし、2020年に本格的にスタートしたプログラムだ。
2022年にはジュニアカート選手権FP-Jr部門で活動中だった松井沙麗選手が参加し、ファイナリストとして残り、そのことをきっかけにウィリアムズ・ドライバー・アカデミーへの参画が決定。また2023年には高橋佳音選手がこのプログラムに挑戦している。
2025年の日本からの応募条件は、生年月日が2011年11月23日~2014年3月31日の女性/国内または国際カート選手権において、実績および成果を有すること/プログラムの活動に支障なく参加できるレベルの英語力(会話および理解力)を有することの3点だ。
カートに特化された今回のFIAガールズ・オン・トラック・ライジングスターズには、中学2年生で 現在13歳の島津舞央選手が応募を表明。JAFの承認を得て日本からエントリーすることとなり、11月23~26日にイタリア北部ロンバルディア州にあるクレモナ・サーキットでの第一次選考に参加する。
4歳のときにスーパーGTの会場で行われていたキッズカート体験走行会に参加したことがきっかけでカート活動をスタートした島津選手は、2023年にジュニアカート選手権 琵琶湖・石野・神戸シリーズ KT CHAMP Regionalを制して女性初のジュニアカート選手権チャンピオンの栄冠を獲得した俊英。
2024年はジュニアカート選手権ジュニアカデット部門(ラウンドシリーズ1)で4度の表彰台に立ち、うち1度は優勝を遂げて年間ランキング4位の成績を残している。そして2025年は同ジュニア部門にステップアップを果たし、ラウンドシリーズ1とラウンドシリーズ2の両シリーズで活躍中だ。
プロドライバーになることを夢見てすでに四輪での練習走行を始めているという島津選手は、「ガールズ・オン・トラック・ライジングスターズのことは以前から知っていたのですが、2023年は年齢が資格に達しなくて応募できず、今回ようやく応募できました」と、参加が叶ったことをうれしそうに語る。
続けて「ガールズ・オン・トラック・ライジングスターズ・カート 2025では、しっかり結果を残せば世界につながるし、自分の可能性を広げてくれるプログラムだと思います」と、自身のキャリアアップ実現のため、今回の参加に強い意欲をのぞかせていた。
島津選手にとってこのイタリア行きは、初めての海外渡航となるものだ。「海外へ行くことは初めてだし(走行セッションで使用される)OK-Nのマシンに乗ることも初めてなのでちょっぴり不安もあるけれど、それより楽しみな気持ちの方が大きいです」と目を輝かせていた。
「クレモナ・サーキットはもうシミュレーターのAssetto Corsaで練習しています。一番の目標はオーディションでトップになってF1につながる道に進むことなんですが、海外の選手たちがどんな走りをしているのかを知ることも今回の大きな目標です」と島津選手。
今回のイタリア行きは、20日に飛行機で日本を発って28日に帰国するや、翌29日から30日には鈴鹿南コースで行われるレースに参加という強行軍なのだが、夢につながる扉の前に立った島津選手の表情はとても明るい。初のワールドチャレンジが成功に終わることを祈りつつ、吉報を待ちたい。
PHOTO/今村壮希[Souki IMAMURA]、後藤佑紀[Yuuki GOTOU]、JAFスポーツ編集部[JAFSPORTS] REPORT/水谷一夫[Kazuo MIZUTANI]、JAFスポーツ編集部[JAFSPORTS]



