DENSO KOBELCO SARD LC500が混乱した天候を味方に今季初優勝
2019年9月12日

9月7~8日、大分県のオートポリスにおいて、2019 SUPER GTシリーズRound6が300kmレースとして開催。台風13号の接近や湿った空気の流れ込みで天候不順な週末となったが、#39「DENSO KOBELCO SARD LC500」(へイキ・コバライネン/中山雄一組)が今季初優勝。レクサスの連勝は5に伸びた。またGT300クラスでは、予選12番手からスタートした#60「SYNTIUM LMcorsa RC F GT3」(吉本大樹/宮田莉朋組)がレクサス RC F GT3で初優勝を遂げた。
2019 SUPER GT Round6 AUTOPOLIS GT 300km レース
開催日:2019年9月7~8日
開催地:オートポリス(大分県日田市)
主催:APC、株式会社オートポリス、株式会社GTアソシエイション
台風や前線の影響で天候不順の九州地方。このレースウィークも天候は安定せず、決勝レースも雨で混乱を迎えることになった。
7日の公式予選でポールポジションを獲ったのは#17「KEIHIN NSX-GT」(塚越広大/ベルトラン・バゲット組)。決勝レースのスタートでは1コーナーで逆転されるも2コーナーまでに抜き返してトップを守った。
オープニングラップで1台がクラッシュを喫し、いきなりのセーフティカー(SC)導入となり、6周完了で再スタート。しかし15周を過ぎたあたりで1コーナー付近で雨がポツポツと落ちてきて、やがて本降りに。それが小止みになると今後はホームストレートや第2ヘアピンのエリアで本降りになるなど、コースは一気にウェットコンディションとなった。
34周目に1台の車両が水に乗り、コースアウトしてクラッシュ。ここでSC導入を予想した車両が数多くピットイン。ピットロードは大混乱となった。またその際にレインタイヤ、スリックタイヤの選択がチームにより分かれることとなった。
その後にSCが導入され 40周完了で再スタート。すると レインタイヤを装着した#39 LC500と #38「ZENT CERUMO LC500」(立川祐路/石浦宏明組)がドライタイヤの#17 NSXをかわして2トップに。#17 NSXは41周でピットインしてレインタイヤに履き替え、5番手で隊列に復帰した。
44周目に1台の車両がコースアウトを喫し、この日3回目のSC導入。49周完了で再スタートが切られた。ここで#39 LC500は加速。追従する2番手の#38 LC500の前には、周回遅れでしかもスリックタイヤを装着する車両があり加速できない。#39 LC500はここで10秒以上のマージンを稼ぐことに成功した。
その後に雨は上がりコースも乾いてきた。#17 NSXは53周目に#38 LC500をかわして2番手に浮上、#39 LC500に3秒7差まで迫るもここでチェッカー。#39 LC500は今季初優勝で、中山もGT500初優勝となった。2位は#17 NSX、3位は#37「KeePer TOM'S LC500」(平川亮/ニック・キャシディ組)だった。
GT300クラスでもタイヤ選択で順位が目まぐるしく変わる展開となった。3回目のSC後にトップを奪っていたのは#55「ARTA NSX GT3」(高木真一/福住仁嶺組)だったが、2回目のSC導入時のピットロードで他車両の接触によりドライブスルーのペナルティを科せられることに。
代わって#88「マネパ ランボルギーニ GT3」(小暮卓史/元嶋佑弥組)がトップ、#720「McLaren 720S」(荒聖治/アレックス・パロウ組)が2番手に浮上した。
終盤の58周目、#720マクラーレンがトップを奪ってSUPER GT初優勝に近づいたが、レインタイヤでしかも乾いた路面で既にタイヤは摩耗。ここにピットインを遅らせてスリックタイヤを装着した#60 RC Fの吉本が一気に追いつき、60周目にトップを奪いそのまま優勝。
チームとしては2015年にRC Fにマシンチェンジして初の優勝を遂げた。また宮田にとってもGT初優勝となった。2位は#720マクラーレン、3位は#88ランボルギーニ・ウラカンだった。










フォト/吉見幸夫、JAFスポーツ編集部 レポート/皆越和也
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