GT500はKEIHIN NSX-GTが2年ぶり、GT300はシンティアム・アップル・ロータスが初優勝
2020年8月13日

スーパーGT第2戦は8月8~9日に富士スピードウェイにおいて無観客で行われ、GT500クラスでは17号車KEIHIN NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット組)が2018年開幕戦以来となる2勝目を、GT300クラスでは2号車シンティアム・アップル・ロータス(加藤寛規/柳田真孝組)が、チームとしては11年ぶり、この車両では初の優勝を飾った
2020 SUPER GT Round2 たかのこのホテル FUJI GT 300km RACE
開催日:8月8~9日
開催地:富士スピードウェイ(静岡県小山町)
主催:富士スピードウェイ株式会社、FISCO-C、GTA
新型コロナウイルス感染症の拡大でレースカレンダーが大幅に変更となったスーパーGTシリーズ第2戦の舞台は、今回も無観客の富士。開幕戦同様、現地入りするスタッフは全員、2週間前から毎日の健康状態と体温を含む症状確認フォームの入力が求められ、またサーキットのゲートでは検温チェックも行われるなど、徹底した感染防止が行われた。
8日は朝から薄曇りで、時折り日が射すような天候。今回は通常の2DAY開催となったため、朝に公式練習が行われ、公式予選は午後に実施された。予選はGT500クラスでは8号車ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺組)が2018年最終戦以来となるポールポジションを獲得。2番手は17号NSX(塚越/バゲット組)でホンダがフロントロウを独占。3番手には39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra(中山雄一/阪口晴南組)がつけた。
またGT300クラスでは6号車ADVICS muta MC86(阪口良平/小高一斗組)が参戦2戦目で初となるポールポジションを獲得。2番手は55号車ARTA NSX GT3(高木真一/大湯都史樹組)、3番手は2号車ロータス(加藤/柳田組)だった。
9日も朝から薄曇りで気温29℃、路面温度42℃というコンディションの13時3分に66周300kmの決勝レースがスタートした。序盤からフロントロウの2台のNSXが後続を引き離す展開となったが、15周目のコカ・コーラコーナーで17号車NSXのバゲット選手が8号車NSXの福住選手の隙を突いてトップを奪った。
レース中盤の30周で17号車NSXがピットインして塚越選手に交代。8号車NSXは35周でピットインして野尻選手に後半を託した。8号車NSXがピットアウトして背後には17号車NSXが迫る。ダンロップコーナー立ち上がりで8号車NSXの野尻選手は温まりきれていないタイヤでバランスを崩してスピン&ストップ。これで17号車NSXがトップに立った。
17号車NSXの塚越選手は後続との差を15秒ほどに保ち、危なげない走りで独走優勝。チームとしては2年ぶり、塚越選手とバゲット選手も嬉しい2勝目となった。2位は開幕戦2位で30kgのウェイトを積み、予選6番手の36号車au TOM'S GR Supra(関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ組)、3位は予選8番手の14号車WAKO'S 4CR GR Supra(大嶋和也/坪井翔組)だった。
今回GT300クラスは、スリックタイヤでスタートした場合、ドライバー交代時にはタイヤ4本交換が義務付けとなり、従来のタイヤ無交換や2本交換でピット作業時間を短縮するという作戦は採れなくなった。決勝では6号車MC86の阪口選手に、予選4番手の61号車SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組)の山内選手と2号車ロータスの加藤選手が序盤からチャージをかけ、9周目に61号車BRZがトップ、2号車ロータスが2番手を奪い、この2台で後続を引き離していった。
中盤手前の26周で61号車BRZがピットインして井口選手に交代するが、燃料補給に時間を要した。2号車ロータスは31周でピットインして柳田選手に交代。柳田選手は井口選手の3.8秒前でコースに戻り逆転。このリードを保ったままトップでチェッカーを受け、チームとしては2009年第4戦セパン以来、6年目を迎えたMCロータスでは初優勝を飾った。2位は61号車BRZ、3位は55号車NSXだった。







フォト/石原康、遠藤樹弥 レポート/皆越和也、JAFスポーツ編集部
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