今年のJAFカップダートラの舞台、門前で、北陸シリーズ第2戦が開催
2021年5月12日

3月に開幕したJMRC中部のミドルシリーズ、北陸シリーズの第2戦が、能登半島の輪島市門前モータースポーツ公園で開催された。
2021年JMRC中部ダートトライアル北陸シリーズ第2戦
門前町観光協会長杯ダートトライアル
開催日:2021年4月25日
開催場所:輪島市門前モータースポーツ公園(石川県輪島市)
主催:M.S.C MONZEN
中部地区の初中級者を対象としたシリーズであるJMRC中部ダートトライアル北陸シリーズは、今年は全7戦の開催が予定されている。会場は石川県の輪島市門前モータースポーツ公園と、福井県のオートパーク今庄の2会場で、今年は門前で5戦、今庄で2戦の開催となる。7戦中4戦はJAF中部ダートトライアル選手権及びJMRC中部ダートトライアル選手権との併催になるが、3戦は単独開催となっている。
今年の第1戦はすでに3月にJAF中部ダートトライアル選手権の開幕戦と併催されており、今回のシリーズ第2戦は、単独開催の初戦として、門前モータースポーツ公園で開催された。門前と言えば、毎年、全日本ダートトライアル選手権の北陸ラウンドを担ってきた全国有数のグラベルサーキットだが、今年は全日本の開催はなし。ただし、全日本選手権と地方選手権のトップランカーが集う年イチのイベント、JAFカップダートトライアルが11月に行われる。
今回の一戦は、各選手、開幕戦での“肩慣らし”を終えた2戦目ということもあって、ギャラリーコーナー、コークスクリューをはじめ、門前の主要なセクションをほぼ走り尽くす、走り応えのあるコースが用意された。2WD車ではタイムが2分を超えるロングコースとなっている。また参加台数も開幕戦を大きく上回る34台がエントリーした。北陸という土地柄もあってか、雪国で人気の高いスバル車のエントリーが多いのが特徴で、FF・4WDに分かれたインプレッサをはじめ、9台のスバル車が参加した。





まず1,500cc以下の2WD車両で競われるクラス1は、第1ヒートでスバルの一台、FFヴィヴィオを駆る原口直之選手が2分12秒91をマークしてトップに立った。原口選手は第2ヒートでも自身のタイムを2分10秒75まで詰めて最終ゼッケン、山本吉男選手のデミオの走りを待ったが、山本選手は2分10秒台に乗せるものの、0.21秒及ばず。2本ともベストタイムをマークした原口選手が開幕2連勝を飾った。
「去年までは、1本目でベスト獲れても2本目に山本選手に逆転されていたので、本当に2連勝までしちゃっていいんでしょうか、っていう感じです(笑)。2本目はコーナーの立ち上がりでリアを土手にヒットしそうになったりして、納得のいく走りではなかったですけど、結果は素直に受け止めたいと思います」と原口選手。「今は勝ちたいというより、楽しく走りたい、という気持ちが強いので、人のタイムを気にしないで走っているのが、いいのかもしれません」と好調の理由を振り返った。
一方、1,500ccを超える2WD車両が対象のクラス3も、第2ヒートのタイムで勝敗が決することになったが、ただ一人、2分1秒台にタイムを入れたベテランの堀内隆選手が、結果的には2本ともベストを奪う快走を見せて優勝を飾った。
北陸出身で全日本ダートラ期待の若手の一人である崎山晶選手がドライブしていたEG6シビックを駆る堀内選手は、「やっとクルマが自分のものになってきた感じです」とひとこと。「もう5, 6年乗ってるんですけど、崎山選手のセッティングが独特だったんで、それをガラッと変えてようやく去年くらいから乗れるようになってきました。今日は昔の門前に戻ったみたいなコースで凄く楽しかったです。皆、苦手とするような所もあったと思いますが、逆に自分には好きなポイントだったので、そういう差も出たかもしれませんね」と、経験者ならではのアドバンテージを語ってくれた。
4WD車対象のクラス4は、今回も13台がエントリーと最大の激戦区となった。第1ヒートからラストの2台、小川浩幸選手と藤田哲也選手とのバトルとなったが、まずは藤田選手が0.21秒、小川選手を抑えて折り返す。注目の第2ヒートでは先に走った小川選手が1分55秒12を叩き出してベストを塗り替えるも、最終走者の藤田選手が1分54秒13をマークして再逆転、総合でも断トツとなるベストタイムで優勝を果たした。
開幕戦に続く勝利をゲットした藤田選手は、「1本め、突っ込みすぎた所を修正できたのがタイムアップに繋がりました」と勝因を分析。クラス3の堀内選手が昔の門前に戻ったと評価した今回のコースレイアウトについては、「久しぶりに変わったコースを走れたので面白かったです」と振り返った。「林道側のストレートを降りてきて、左に曲がる設定は走ったことがなかったので、ちょっと悩みましたね。2本ともそこは今イチだったので、無難に走った林道区間でタイムを落とさなかったのが、良かったと思います」と、ホッとした表情を見せていた。















フォト&レポート/JAFスポーツ編集部