激戦のJG5クラスはベテランの茅野成樹選手が早くもリベンジ!
2021年5月21日
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5月15~16日、全日本ジムカーナ選手権第3戦「広島トヨペットカップ ジムカーナ IN TAKATA」が、広島県のTSタカタサーキットを舞台に開催された。同コースでの全日本開催は、2013年以来8年ぶりとなる。
2021年JAF全日本ジムカーナ選手権第3戦「広島トヨペットカップ ジムカーナ IN TAKATA」
開催日:2021年5月15~16日
開催地:TSタカタサーキット(広島県安芸高田市)
主催:CCN、TTS
第2戦のエビスラウンドが地震による災害の影響により、開催日程が10月23日~24日に延期することが発表されたため、この第3戦が実質的なシリーズ2戦目となった全日本ジムカーナ選手権。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況が深刻であることを踏まえて、決勝日となる16日には、国から広島県に対して緊急事態宣言が発令された。これを受けて主催者はジムカーナ関係者の体温測定や問診票の提出、走行時以外のマスク着用の徹底、会場内の各場所に消毒液を設置するなど、さまざまな感染拡大予防対策を実施した。また、密集を避けるために第2ヒートは2クラスが走行するごとに暫定表彰式を行った。
中国地方では史上2番目という早さで梅雨入りした決勝日は、小雨と曇りが入り混じる天候だったが、前日の午後から降った雨の影響によりウェットコンディションの中での戦いとなった。今回のコースはTSタカタサーキットを逆走する基本レイアウトに、ゴール前で大小の360度ターンを左右両方向から旋回するという設定。
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開幕戦では21歳の奥井優介選手が全日本初優勝を飾り、5位までがニューカマーのGRヤリスが独占するという結果となったJG5クラス。その第1ヒートは、前日の公開練習でもトップタイムをマークするなど好調をキープする開幕ウイナーの奥井選手がトップタイムをマーク。1.06秒差にベテランの茅野成樹選手が続く展開となった。
雨が小康状態となった第2ヒートに入ると、奥井選手が第1ヒートにマークしたベストタイムを茅野選手が0.093秒更新。そして奥井選手は再逆転を狙うものの、ゴール手前のパイロンセクションでミスコースしかけてタイムアップならず。第2ヒートの逆転劇で茅野選手が今季初優勝を飾った。
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今シーズンから選手権クラスに加えられた2輪駆動のAT車両によるJG10クラスは、開幕戦を制したスイフトスポーツの織田拓也選手がライバルを寄せ付けずに2連勝を達成。電動式パーキングブレーキのため、サイドターンが使えないケイマンの角岡隆志選手が2位、軽カーのコペンGR SPORTを駆る殿村裕一選手が3位に入賞した。
JG8クラスは、開幕戦でパイロンタッチに泣いた箕輪雄介選手が、両ヒートでベストタイムをマークする走りで今季初優勝を獲得。2位は、川北忠選手が2戦連続で入賞、3位には2019年SA1クラスチャンピオンの一色健太郎選手が入賞した。
JG7クラスは、開幕戦を制した小俣洋平選手が第1ヒートで2020年PN2クラスチャンピオンの山野哲也選手を0.916秒抑えてトップに立つものの、第2ヒートは山野選手が「限界まで攻めることができた」と小俣選手がマークした第1ヒートのベストタイムを更新。クラス最終走者の小俣選手は「気持ちが入りすぎた」と脱輪に終わり、タイムアップならず。山野選手が今季初優勝を飾った。2位に小俣選手、3位には全日本ジムカーナ初出場となる2012年全日本ダートトライアルPN1クラスチャンピオンの今村宏臣選手が入賞した。
開幕戦はロードスターRF勢が表彰台のトップ3を独占したJG6クラスは、トヨタ86で2020年のPN3クラスチャンピオンを獲得した西野洋平選手が「ウェット路面には自信があります」と両ヒートでベストタイムをマークし、今季初優勝を獲得。関東から遠征してきたBRZの大坪伸貴選手が、自身最高位となる2位に入賞。ロードスターRF最上位となる3位には、開幕戦と同じく天満清選手が入賞した。
JG4クラスは、2020年SA・SAX1クラスチャンピオンの小武拓矢選手が両ヒートでベストタイムをたたき出す走りで今季初優勝を獲得。開幕戦4位のリベンジを果たした。2位はベテランの安木美徳選手、3位には近藤岳士選手が開幕戦に続き入賞した。
JG3クラスは、開幕戦優勝の若林拳人選手が第1ヒートのタイムで逃げ切り2連勝。2位には2019年と2020年のJAF中国地方選手権でチャンピオンを獲得し、今回が全日本デビュー戦となるTARO選手が入賞。3位には全日本4戦目となる山本太郎選手が入賞し、若林選手と山本選手が27歳、TARO選手が23歳と、表彰台のトップ3は20代ドライバーが独占した。
JG2クラスは、開幕戦で2位となった昨年のSA・SAX3クラスチャンピオンの久保真吾選手が「開幕戦での負けを反省材料に、今回は自分の走りに徹することを心掛けた」と両ヒートでベストタイムをマーク。開幕戦優勝の広瀬献選手が2位、2年ぶりの全日本参戦となる久保田尊治選手が3位に入賞した。
JG1クラスは、「前日の公開練習でウェットセッティングをしっかりテストすることができた」という開幕戦優勝の津川信次選手が、第1ヒートでベストタイムをマーク。雨が止んだ第2ヒートは「雨はやんだけど路面のホコリやゴミが流れなくなり、逆に滑りやすい状態になった」と西原正樹選手がトップタイムをマークするものの、第1ヒートの津川選手のタイムには届かず2位。3位には「前日のウェット路面を走らなかったことが最後まで響いた」という菱井将文選手がそれぞれ入賞した。
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フォト/CINQ レポート/CINQ、JAFスポーツ編集部
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