スーパーフォーミュラ参戦2戦目のジュリアーノ・アレジ選手がオートポリスでポール・トゥ・ウィン!

レポート レース

2021年5月27日

オートポリスで開催された全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦。あいにくの悪天候でスケジュールが大きく変更される中、ジュリアーノ・アレジ選手(Kuo VANTELIN TEAM TOM'S)が スーパーフォーミュラ参戦2戦目にしてポールポジションを獲得。決勝レースは11周で赤旗終了となったが、スタートを制したアレジ選手が初勝利を手にした。

2021年JAF全日本スーパーフォーミュラ選手権 第3戦
開催日:2021年5月14~16日
開催地:オートポリス(大分県日田市)
主催:APC、株式会社オートポリス

 第2戦同様、世界耐久選手権(WEC)に参戦する中嶋一貴選手に代わってKuo VANTELIN TEAM TOM'Sから出場したアレジ選手は、併催の全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権とダブルヘッダーでのエントリーとなり、慌ただしい週末となった。

 設営日こそ日差しが降り注いだオートポリスだが、その夕方から徐々に天候は下り坂に。予選日は朝から雨が降り、天候悪化の影響を受け、通常はノックアウト方式の予選が40分間の計時予選に変更。コンディションの変化の予測が難しいセッションで、開始と同時に全車が一気にコースへとなだれ込んでいく。

 アレジ選手はピット位置がピットロード出口に一番近かったことから先頭でコースイン。序盤はチームメイトの宮田莉朋選手(Kuo VANTELIN TEAM TOM'S)にトップタイムを奪われていたが、セッション中盤に逆転。クラッシュ車両も多く、4回も赤旗中断となる困難なセッションで会心のタイムをたたき出し、見事に初ポールポジションを獲得した。

 一夜明けた決勝日はさらに天候が悪化し、午前中のフリー走行はキャンセルに。その上、決勝レースも当初の予定から大きく遅れ、14時55分にようやくフォーメーションラップが始まった。

 抜群の蹴り出しで1コーナーをトップで通過したのはアレジ選手。後方グリッドからスタートダッシュに成功した関口雄飛選手(carenex TEAM IMPUL)と松下信治選手(B-Max Racing Team)が2、3番手に続いた。1コーナーでは坪井翔選手(P.MU/CERUMO・INGING)と平川亮選手(carenex TEAM IMPUL)が接触したことから多重アクシデントが発生し、レースはオープニングラップからセーフティカー(SC)が導入される。

 4周を終えるところでSCが隊列を離れてリスタートが切られたが、その直前の最終コーナーで関口選手が痛恨のコースアウト。これで松下選手が2番手に、そして3番グリッドからスタートしていた阪口晴南選手(P.MU/CERUMO・INGING)が3番手に順位を取り戻した。

 アレジ選手と松下選手のギャップは大きく広がることも縮むこともなく拮抗したまま周回が進んでいく一方、後方ではウォータースクリーンに視界を遮られながらも随所でサイドバイサイドのバトルが展開された。レースは10周を過ぎたころから雨脚が強まり、13周目を周回中に赤旗中断。

 天候回復を待ったものの、最終的にはこの赤旗を持ってレース終了に。11周終了時点での順位が決勝結果となり、アレジ選手の優勝が確定した。2位の松下選手はスタート手順違反によりレース結果への5秒加算ペナルティを受け3位に、阪口選手が繰り上がり2位で自身初表彰台獲得となった。

決勝ではホールショットを奪いトップを譲らなかったジュリアーノ・アレジ選手。天候に翻弄されたオートポリス大会は、11周終了時点の順位でアレジ選手の優勝が決まった。
第3戦の表彰式。左から暫定2位の松下信治選手はペナルティで3位、1位のアレジ選手、暫定3位の阪口晴南選手は繰り上がって2位。なおレース距離の75%未満で終了となったため、それぞれハーフポイントが与えられる。
激しい降雨に見舞われたことで、ドライバーをはじめメカニックらも慌ただしいレースウィークとなった。

フォト/吉見幸夫、皆越和也 レポート/浅見理美、JAFスポーツ編集部

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