Floral UEMATSU FGマクラーレンがS耐参戦4戦目で初優勝を飾る

レポート レース

2021年8月12日

スーパー耐久シリーズ第4戦は、7月31日~8月1日にオートポリスにおいて5時間レースとして開催。雨がほぼ上がったウェットコンディションでスタートしたが、霧による視界不良のために約1時間中断。再開後は天候も回復し、ST-Xクラス(6台)のDAISHIN GT3 GT-R(大八木信行/青木孝行/藤波清斗/大八木龍一郎組)がトップチェッカーを受けたが、レース後の再車検でウエイトハンデ重量不足で失格となった。これで2番手ゴールのFloral UEMATSU FG 720S GT3(浜野彰彦/澤圭太/川端伸太朗組)が繰り上がり、参戦4戦目で初優勝を飾った。

スーパー耐久シリーズ 2021 Powered by Hankook 第4戦 TKUスーパー耐久レースinオートポリス
TOYOTA GAZOO Racing Yaris Cup 2021 西日本シリーズRd.3
2021 N-ONE OWNER'S CUP Rd.11

開催日:2021年7月31日~8月1日
開催地:オートポリス(大分県日田市)
主催:株式会社オートポリス、APC

 9つのクラスに計49台の車両がエントリーした「TKUスーパー耐久レース in オートポリス」は、前夜の雨がほぼ上がった8月1日の11時3分にスタートが切られた。2周目に予選2番手のFloral UEMATSU FG 720S GT3がトップを奪取。しかし直後に霧がコースを覆って視界不良となり、2度のセーフティカー(SC)ランを挟んで12周完了の時点で赤旗が掲出されて中断となった。

 この赤旗中断のために、ジェントルマンドライバーの出走義務、2回のドライバー交代のためのピットイン義務はなくなり、2名のドライバーのみでレースを戦う作戦としたチームが多くなった。

 天候も回復したことで、中断から約1時間後の12時45分にSC先導でレースは再開。13周目を完了した時点で予選6番手のDAISHIN GT3 GT-Rの青木選手と、同4番手のD'station Vantage GT3(星野敏/藤井誠暢/近藤翼組)の2台がピットインしてスリックタイヤに交換。隊列の後ろでレースに加わった。

 14周完了でSCが隊列から離れてバトルスタート。2番手を激しく争っていたポールスタートのPC Okazaki 911 GT3R(永井宏明/上村優太/中山雄一組)と、予選3番手のLEXUS RCF GT3(永井秀貴/嵯峨宏紀/小高一斗組)が、3コーナー先の50Rで接触。PC Okazaki 911 GT3Rの永井選手はスピンを喫してスポンジバリアにクラッシュした。さらに車両の修復のためにピットインして大きく順位を落とすことになった。

 16周でFloral UEMATSU FG 720S GT3の川端選手がピットインし、タイヤを交換して澤選手に交代。他のST-Xクラス車両もタイヤ交換のためにピットインをすると、早めにタイヤ交換を済ませていたDAISHIN GT3 GT-Rの青木選手が19周目にトップに。D'station Vantage GT3の近藤選手も2番手に浮上した。

 中盤、51周でトップの2台がピットイン。DAISHIN GT3 GT-Rは藤波選手に、D'station Vantage GT3は藤井選手に交代した。64周で3番手のFloral UEMATSU FG 720S GT3もピットインして再び川端選手が乗り込んだ。

 70kgのウエイトハンデが効きペースが上がらずタイヤを酷使するD'station Vantage GT3は、88周で藤井選手がピットインして近藤選手へ交代、タイヤを交換した。これで燃費作戦を採って3度目のピットインを省いたFloral UEMATSU FG 720S GT3が2番手へ浮上した。90周でピットインしたDAISHIN GT3 GT-Rの藤波選手はスプラッシュの給油のみでトップを守ってコースへ戻った。

 その後トップ争いに変動はなく、16時3分を過ぎて112周でチェッカー。DAISHIN GT3 GT-R、Floral UEMATSU FG 720S GT3、D'station Vantage GT3の順でゴールしたが、DAISHIN GT3 GT-Rはレース後の再車検でウエイトハンデ重量不足のために失格。繰り上がったFloral UEMATSU FG 720S GT3が初優勝を飾った。

 その他、ST-Zクラス(10台)はD'station Vantage GT4(星野辰也/織戸学/篠原拓朗/浜健二組)が今季初優勝。ST-TCRクラス(2台)はRacer Honda カーズ桶川 CIVIC(遠藤光博/中野信治/小出峻組)が連勝。

 ST-1クラス(3台)はシンティアム アップル KTM(飯田太陽/高橋一穂/加藤寛規/吉本大樹組)が連勝。ST-2クラス(5台)はKTMS GR YARIS(野中誠太/平良響/翁長実希/一條拳吾組)が今季2勝目。

 ST-3クラス(6台)は昨年チャンピオンのエアバスター Winmax RC350 TWS(冨林勇佑/大島和也/石井宏尚組)が、残り3周で逆転して今季初優勝。ST-4クラス(3台)はGR Garage 水戸インター GR86(坪井翔/細川慎也/堀尾風允組)も今季初優勝。ST-5クラス(12台)はLOVEDRIVE ロードスター(山西康司/篠田義仁/松村浩之組)が初優勝を遂げた。

 なお、水素エンジン搭載マシンで注目されたST-Qクラス(2台)のORC ROOKIE Corolla H2 concept(井口卓人/佐々木雅弘/MORIZO/松井孝允組)は、改良を受けての2戦目となったが、ラップタイムも給水素時間も短縮され進化。九州で製造された水素も”地産地消”し、85周で完走した。

#290 Floral Racing with ABSSAのFloral UEMATSU FG 720S GT3(浜野彰彦/澤圭太/川端伸太朗組)がST-Xクラスで優勝。
ST-Xクラスの暫定表彰式。左から1位の#270 Floral Racing with ABSSA、暫定1位の#81 GTNET MOTOR SPORTSは失格、2位の#777 D'station Racing。また3位は #9 MP Racingが入賞。
TOYOTA GAZOO Racing Yaris Cup 2021 西日本シリーズ第3戦は木村建登選手(NAVUL☆NUTEC制動屋Yaris)が優勝。
Yaris Cupの表彰式。左から2位の大島和也選手、1位の木村選手、3位の神谷裕幸選手。
2021 N-ONEオーナーズカップ第11戦は石橋一人選手(ホンダカーズ北九州☆N-ONE)が優勝。
N-ONEオーナーズカップの表彰式。左から2位の小野貴史選手、1位の石橋選手、3位の塚原啓之選手。

フォト/遠藤樹弥、吉見幸夫 レポート/皆越和也、JAFスポーツ編集部

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