注目のSATW-2クラスは、阿部崇治S2000がシリーズ3勝目を獲得
2021年8月12日

SUGO西コースで開催されたJAF東北ジムカーナ選手権第4戦は、不安定なコンディションの中、8クラスで熱い戦いが展開された。
2021年JAF東北ジムカーナ選手権第4戦
2021年JMRC東北ジムカーナシリーズ第6戦
2021年JMRC全国オールスター選抜第4戦
ENDLESS CUPジムカーナ
開催日: 2021年7月11日
開催場所: スポーツランドSUGO西コース(宮城県村田町)
主催: SSC
全7戦が組まれる今年のJAF東北ジムカーナ選手権。宮城のスポーツランドSUGO西コースで3戦、秋田の新協和カートランドで2戦、そして青森のモーターランドSPと福島のエビスサーキット南コースで各1戦というのが今年のシリーズの構成になる。シリーズを折り返す第4戦は、今季2度目の開催となるSUGO西コース。しかし梅雨が開け切らない7月上旬の開催ということもあって、雨に翻弄される一戦となった。
朝イチで雨がひと降りあったため、競技はセミウェットでスタート。しかし昼を挟んで晴れ間も見え、路面も乾き出すなど、一時は2本目勝負の展開になるかと思われた、だが、その第2ヒートは途中から土砂降りになってコースが冠水したため、一時中断。小降りに収まるのを待って残りのクラスが再開と、目まぐるしくコンディションが変わる一日となった。



最初のクラスはND5RCロードスターの事実上のワンメイククラスとなったPN1。第2ヒートでは第1ヒート、ミスコースでノータイムに終わった岩谷武選手が暫定トップの善方広太選手を凌いでトップに立つ。ラストゼッケンで再逆転を狙った善方選手だったが、0.3秒届かず。岩谷選手が第2戦から3連勝を決め、シリーズの主導権を握った。
続くPN3クラスはBRZvsロードスターRFの戦いが注目されたが、第1ヒートはBRZの2台がともにペナルティを喫して不本意なタイムに。2本ともきっちりタイムを残したRFの佐藤宏明選手が、第2ヒートで2番手を2秒以上も突き離すタイムで快勝し、2位に終わった前戦新協和のリベンジを達成した。「雨で路面状況が朝からずっと変化していたので、グリップの読みが勝負だと思っていましたが、うまくいってよかったです」と振り返った佐藤選手も、これでシリーズ3勝目獲得。タイトルレースで俄然、有利に立った。




今シーズンから新設定されたSATW-2クラスは、S2000の阿部崇治選手が開幕から2連勝。阿部選手が欠場した第3戦は牧口洋平選手の86が制した。第1ヒートは巻口選手が1分35秒781で暫定トップに立ったが、ラストゼッケンの阿部選手が33秒694をマークして首位で折り返す。注目の第2ヒートで逆転を期した巻口選手だったが、パイロンタッチを喫してタイムアップは果たせず。「2本目も1本目と同じように雨の影響は受けずに、ほぼドライで走れました」という阿部選手はウイニングランで自らのタイムを0.5秒縮めて、優勝を飾った。続くSATW-4クラスは、第2ヒートで雨が降り出したため、第1ヒートのタイムで勝敗が決定。1分32秒424をマークしていた佐柄英人選手がシリーズ3勝目を獲得した。




続くSAC-2、SAC-4クラスは、第2ヒートで路面状況が大きく悪化した後の走行となったため、1本目勝負となった。SAC-2クラスは第1ヒートで1分30秒862をマークした宍戸政宏選手のインテグラが優勝。前回のSUGOラウンドを制した期待の若手、飯野哲平選手は0.2秒差でゴールするも痛恨のパイロンタッチで3位に順位を落とした。全日本ドライバーの稲木亨選手はミスコースでノータイム。第2ヒートでトップタイムをマークしただけに、悔やまれる一戦となった。
SAC-4クラスはシリーズ序盤の2戦を制している佐藤英樹選手が優勝候補本命だったが、ランサー・エボリューションXを駆る斎藤幸二選手が、第1ヒートで0.1秒、佐藤選手を凌いで今季初優勝。前戦新協和のウィナー、高瀬昌史選手はパイロンペナルティで大きくタイムを落とし、連勝は果たせなかった。




一方、シリーズ6戦目を迎えたJMRC東北ジムカーナシリーズはクラス2に12台のエントリーがあり、激戦が展開されたが、こちらも第1ヒートのタイムで勝敗が決することに。ミラジーノをドライブした岡崎良紀選手が、「ジーノに一番理想と思われるラインをトレースすることができました」という走りで、ただ一人、1分35秒台にタイムを入れて、シリーズ初優勝を飾った。




フォト/滝井宏之 レポート/JAFスポーツ編集部