最終戦目前! 2021年全日本/ジュニアカート選手権プレビュー
2021年10月25日
全日本/ジュニアカート選手権もいよいよ佳境に入った。全日本最高峰クラスのOK部門は第9戦と第10戦の残り2戦となり、FS-125部門とFP-3部門、ジュニア選手権のFP-Jr部門とFP-Jr Cadets部門は西地域ならびに東地域ともに第5戦を終えて東西統一競技会を残すのみ。ここまでに獲得しているポイントを基に、各部門のタイトル争いの候補を探ってみた。
全日本/ジュニアカート選手権の2021シリーズは、11月20~21日に栃木県茂木町のツインリンクもてぎ北ショートコースで開催される今季ラストの大会を残すのみとなった。そこで、各部門のチャンピオン争いの状況をまとめてご紹介しよう。
■全日本カート選手権OK部門
国内カートレースの最高峰に位置するOK部門では、2勝を挙げたベテランの佐々木大樹選手(TONYKART RACING TEAM JAPAN)が206点を稼いでポイントランキングの首位に立ち、チームの後輩であるOK部門2年目の荒尾創大選手(TONYKART RACING TEAM JAPAN)が3勝で204点を挙げて同2番手につけている。
1大会2レース制で行われるOK部門は、まだ第9戦と第10戦の2レース分(計4ヒート)の得点機会が残されている。最終ポイントの集計は、全10戦中8戦有効。その上積みのベースとなる上位6戦分のポイントを比べてみると、佐々木選手175点、荒尾選手174点とほとんどイーブン。栄冠の行方はまったく予断を許さない状況だ。
ふたりの他には、158点で3番手の鈴木斗輝哉選手(K.SPEED WIN)と144点で4番手の洞地遼大選手(K.SPEED WIN)にもチャンピオンの可能性が残されている。このふたりのルーキーは、得点上ではトップ2から大きく引き離されてはいるが、激戦が続く今季のレース展開を考えれば、大逆転の可能性もなしとは言えない。まずはもてぎ大会のタイムトライアル(2レースの予選のスターティンググリッドを決する計時セッション)で、誰が優位な立場に立つかに注目したい。
全日本選手権のFS-125部門/FP-3部門とジュニア選手権のFP-Jr部門/FP-Jr Cadets部門は、1大会1レース制。ここまで東西ふたつの地域に分かれて5戦を戦ってきた選手たちが、もてぎに会して東西統一競技会を行って最終ランキングを競い合う。全日本では予選にもポイントを付与。決勝はどちらの選手権もこれまでの1.5倍のポイントが与えられるので、東西統一競技会の影響は非常に大きい。最終ランキングの集計方法は、全6戦中有効5戦だ。
■全日本カート選手権FS-125部門
FS-125部門では、西地域で2勝の加藤大翔選手(HRS JAPAN)が135点で東西統一ランキングの首位に立ち、東地域で2勝の堂園鷲選手(Energy JAPAN)が133点で2番手につけている。両者は現ポイントではほぼ横一線なのだが、東西統一競技会での“伸び代”で比較すると、加藤選手がやや有利といったところか。
ふたりの他には西地域の酒井仁選手(LUCE MOTOR SPORTS)が116点、西地域の卜部和久選手(TEAM EMATY)が112点、東地域の野澤勇翔選手(Formula Blue エッフェガーラ)が111点、東地域の伊藤祐選手(ガレージC)が90点と、戴冠の可能性を有している選手が並ぶ。
■全日本カート選手権FP-3部門
FP-3部門では、東地域の村田悠磨選手(SPS川口)が139点で首位に立ち、西地域で124点の中村海斗選手(Formula Blue Team ナガオ)がそれに続く。他には東地域の豊島里空斗選手(HRT with カローラ新茨城Jr)が115点、東地域の熱海瑛達選手(ガレージC)が115点、西地域の森岡真央選手(Ash)が113点、西地域の脇万葉選手(TEMA EMATY)99点、西地域の関優成選手(TEAMぶるーと)が97点、東地域の柳沼光太選手(ガレージC)が96点と、それぞれチャンピオン候補に名を連ねている。
■ジュニアカート選手権FP-Jr部門
FP-Jr部門では東地域の5戦すべてをトップ3フィニッシュで終えたふたり、鈴木恵武選手(RT-APEX)が115点、岡澤圭吾選手(HRT with カローラ新茨城Jr)が113点と、ポイントレースをリード。西地域の松土稟選手(LIFE ROAD Racing Ash)が83点、西地域の佐藤こころ選手(チームナガオ)が79点と、このふたりにもタイトル獲得の目がある。
■ジュニアカート選手権FP-Jr Cadets部門
FP-Jr Cadets部門では、東地域で109点を挙げた松井沙麗選手(BEMAX RACING)と西地域で92点獲得の酒井龍太郎選手(ミツサダ PWG Racing)がタイトル争いの最前線に。現ポイントでは松井選手の方が上位だが、有効ポイント制を加味すると、両者の優位性は逆転する。他にチャンピオンの可能性を残しているのは西地域83点の澤田龍征選手(Eiwa Racing Service)、西地域79点の山代諭和選手(チームナガオ)、東地域72点の吉岩泰選手(ミツサダ PWG Racing)の3名だ。
フォト/長谷川拓司、JAPANKART、JAFスポーツ編集部 レポート/水谷一夫、JAFスポーツ編集部