日本カート協会の山本尚貴チェアマンがスポーツ庁の室伏広治長官のもとへ表敬訪問
2025年8月14日

6月24日に協会設立発表記者会見を開いた一般社団法人 日本カート協会が、公的機関との連携によるスポーツとしての社会的認知獲得のためにスポーツ庁へ表敬訪問を行った。
モータースポーツの裾野であるカート競技の発展に向け、その育成や振興を担って確固たるヒエラルキーを構築していくことを目的として設立された一般社団法人 日本カート協会(Japan Karting Association=JKA)が、8月13日、スポーツ施策に関する司令塔的役割を果たすスポーツ庁に表敬訪問を行った。
多忙の中、スポーツ庁の室伏広治長官はJKAの山本尚貴代表理事(チェアマン)と理事の谷本勲氏の訪問を受け入れ、冒頭では谷本理事から協会設立の経緯について説明がなされた。また山本チェアマンはカート競技の衰退がモータースポーツ全体の衰退につながることを憂い、裾野拡大で盛り上げていくことがJKAの責務であると意気込みを述べた。
続けて、自動車ゲームやレーシングシミュレーターで才能を発揮する子供たちが、資金難によりモータースポーツへの参加や継続が厳しい状況となっている昨今、その才能が埋没してしまっていることを問題視。JKAとして才能を開花させるためにスカラシッププログラムでバックアップしていくことをアピール。
そして8月18~20日に有望な選手を発掘するための夏合宿を静岡県小山町のオートパラダイス御殿場で実施することを報告、2026年度に向けた選手権の参戦費用を援助することを伝えた。このJKA設立の趣旨や今後の活動について、真摯に話を聞いていた室伏長官から「頑張ってください」と山本チェアマンにエールが送られた。
また約20分の表敬訪問の中で、室伏長官は現在のカート業界に関する疑問や質問を投げかけ、谷本理事はヤマハのカート撤退という残念なニュース、TOYOTA GAZOO RacingのGR KART開発といった明るいニュースなどを挙げつつ、業界がうまく嚙み合わさっていけばモータースポーツの将来は明るくなっていくだろうと展望を語った。
最後はこの表敬訪問に際し、“カートから世界へ。すべての人に、未来を駆ける可能性を。”と記されたJKAロゴ入りのダンロップカートタイヤが、JKAから室伏長官に寄贈された。室伏長官と山本チェアマンそれぞれの直筆サインが入り、そのタイヤが長官室に飾られることに。
JKA設立の際に挙げられた担うべき役割のひとつ、カートを公的なスポーツとして位置づけるための今回の表敬訪問。スポーツ庁との連携により、モータースポーツが社会的に認知されるように協力を求めた。山本チェアマンならびにJKAのこれからの活動に注目していきたい。


PHOTO/JAFスポーツ編集部[JAFSPORTS] REPORT/JAFスポーツ編集部[JAFSPORTS]