名阪Cコースで今年の近畿ミドルシリーズは終幕。激戦区PN2は和田亘矢BRZが待望の1勝を獲得

レポート ジムカーナ

2021年12月23日

近畿地区の初中級者向けジムカーナシリーズである、JMRC近畿ジムカーナミドルシリーズの今季最終戦が11月28日、奈良県の名阪スポーツランドで開催された。

2021年JMRC近畿ジムカーナミドルシリーズ第4戦
Raimu Sport Gymkhana

開催日:開催日:2021年11月28日
開催場所:名阪スポーツランドCコース(奈良県山添村)
主催:TEAM RAIMU

 近畿地区ジムカーナの入門クラスとしてシリーズ化されているのがJMRC近畿ジムカーナミドルシリーズだ。2021年は全5戦が用意されていたが、6月に開催予定の第3戦が中止となったため、今年は実質4戦でのシリーズ戦となった。11月28日に名阪スポーツランドCコースで今回の第4戦が開催されたが、この大会は元々は8月に開催予定だった大会を延期したもの。そのため、事実上のシリーズ最終戦となった。

 主催クラブは大阪堺市に本拠を置く来夢モータースポーツクラブ(TEAM RAIMU)。過去20年以上も前にダートトライアルの主催経験はあるが、ジムカーナの主催は初めてである。世代交代がされているので主要メンバーの主催経験はないと言ってもいいだろうが、多少のミスはあったものの、運営面では概ね好評だったと言える。

 特に今回良かったのはコースレイアウトだ。3本のパイロンで規制された360度ターンは、選手から見れば“いやらしい”位置に置かれていた。また、縁石上に置かれた9番から10番のパイロンは、少しズレて置かれ、続く2本が一直線に配置された斬新なレイアウトは、会場を訪れていた元全日本ジムカーナチャンピオンの川脇一晃氏をして、「Cコースを走り慣れている人でも戸惑う挑戦的なコース。僕も走ってみたいですわ(笑)」と唸らすコース設定であった。

当日は晴天に恵まれ、ドライコンディションがキープされたことで第2ヒートもタイムアップ傾向となり、好勝負を演出した。
入場ゲートでは検温も行われるなど、しっかりとした感染予防対策が採られた。
パイロンの配置が絶妙と高い評価を得た当日のコースレイアウト。
全日本選手権等ではフリーターンも設定されことがある広場付近には、3本のパイロンを回る、おにぎりセクションが設定された。
一直線に見えて微妙にズレた位置に配置されたパイロンスラロームも、今回の勝負所のひとつとなった。

 近畿のミドルシリーズはEXP(エキスパート)クラスからスタート。全日本チャンピオンでも参加できる形だが、改造範囲等でハンディキャップがあるクラスだ。ビギナーにとっては、上級者がどのように攻めるのかを同じ土俵で確認できるクラスでもある。そんなクラスはやはり全日本チャンピオンが速かった。今年、初の全日本王者を獲得した地元近畿の織田拓也選手だ。

 ゴールタイムではブッちぎり、ハンディの1.9秒を加算しても優勝という走りに周りは完全に白旗状態で、2位に入った藤林伸吉選手は「2位なら満足でしょ。上出来な結果です」と苦笑いだった。織田選手は「今日は、来夢のクラブ員に、出てよ!と夏に頼まれていたので来ました。近畿で開催される最終のイベントにお祭り気分で出て、そこで勝てたので満足です」とニッコリだった。

EXPクラスは織田拓也選手が貫禄の走りを見せて優勝。
EXPクラス表彰の各選手。

 2PDクラスはAT車のクラス。シリーズ2番手の河口史彦選手が出なかったため、段上泰之選手が出走前にチャンピオンを確定したが、第1ヒートは大きくタイムを落として下位に沈むことに。しかし第2ヒートはきっちり走り切って逆転に成功、今回も優勝を果たした。「1本目は路面が濡れていて止まらなかった。突っ込みすぎでしたね。2本目はそこを抑えて立ち上がり重視に変えたのが良かったです。でも1年間を振り返ってみるとウエットが課題ですね。2ペダルで来年も頑張ります」と段上選手は反省も交えたコメントとなった。

2PDクラスはケイマンをドライブした段上泰之選手が第1ヒートの3番手から逆転優勝。
2PDクラス優勝の段上選手。

 1582cc以下で争われるBR1クラスはシリーズリーダーの本山正悟選手が第1ヒートでトップに立ち、チャンピオンに王手をかけた。しかし、第2ヒートで山村一真選手が逆転のベストタイムを叩き出す。最終ゼッケンの本山選手は僅かに届かず2位に終わったが、「チャンピオンは取れたけれど悔しい。練習では勝てていたので、行けると感じて少し気負ってしまいました。まだまだうまくなると思いますので、来年は次のクルマを作って地区戦で頑張ります」と来季を見据えていた。

 優勝した山村選手は「相手(本山選手)にはチャンピオンを決められたけれど、勝ちは渡さなかったので満足です。1本目は路面温度が低かったので、リアが流れ過ぎてしまいました。2本目勝負となってしまったので、まだ反省すべき点もありますが、優勝で締め括れて良かったです」と快心の表情を見せた。

BR1クラスは山村一真選手が前戦に続いて優勝。
BR1クラス表彰の各選手。

 前輪駆動で争われるBR2クラスはチャンピオン争いが大混戦のクラス。第1ヒートでトップに立ったのはシリーズリーダーの寺谷正樹選手だ。しかし寺谷選手のマシンはブレーキにトラブルを抱えており、まともに走れていないとのこと。第2ヒートは修理して臨んだが、完全には直っておらずタイムダウン。代わって優勝したのは前田光彦選手だった。

「1本目はタイヤがまったく合いませんでした。2本目は減衰を硬めたのが良かったようで、今季初優勝です。名阪で勝ったのは1999年以来ですかね(笑)。最後を締め括れて良かったです」と前田選手は、久々の勝利にニッコリ。寺谷選手は稲上佳彦選手にも逆転され3位にドロップしたが、チャンピオンを確定した。「今年は毎回ウイナーが変わるレベルの拮抗した中でずっと走っていたので面白かったです。しつこく出たことがチャンピオンに繋がったかな」と笑顔で一年を振り返った。

BR2クラスでは姫路セントラルパークシリーズにも参戦中の前田光彦選手が今季初優勝を飾った。
BR2クラス表彰の各選手。

 後輪駆動のBR3クラスは、第1ヒートではパイロンタッチから幻のベストタイムとなった中村寛選手が、第2ヒートはしっかりと修正して、優勝を飾った。「ショートカットからの鋭角ターンでブレーキを失敗した所を、2本目は2速で回れてスピードの乗る走りができたので、そこから気持ちよくリズムに乗れたと思います。このクルマのタイムとしては満足しています」と逆転での勝利を喜んだ。チャンピオンは2位に入った部坂剣大選手。「1位取りたかったぁ~(笑)。自分ではうまく走れたと思ったのですが、練習不足ですかね。ミドルシリーズを追いかけたのが今年からですが、楽しく走れました。最後にチャンピオンが獲れて良かったです」と結果を残せた一年を振り返った。

BR3クラスは中村寛選手が第1ヒートのパイロンタッチを帳消しにする走りで逆転優勝。
BR3クラス表彰の各選手。

 四輪駆動のBR4クラスはシリーズリーダーの西川佳廣選手が第1ヒートで好タイムを出すもパイロンタッチとマシントラブルから4番手タイム。修理して臨んだ第2ヒートは後のないプレッシャーからか、大きくミスして途中棄権となり、第1ヒートのタイムで4位に終わった。優勝したのはシリーズ2番手だった北村健選手。第1ヒートのタイムでの逃げ切りの優勝に逆転チャンピオンも獲得。「3本パイロンは前に似たようなターンで失敗していたので、全集中してこなしました。昨年ライセンスを取り、フル参戦した一年目でチャンピオンを獲れて嬉しいです。今年は地区戦もチャンピオンを獲れたので、来年はそちらでもっと頑張ります」と意欲を見せていた。

BR4クラスは今季2勝目を飾った北村健選手がチャンピオンも確定した。
BR4クラス表彰の各選手。

 最多エントリーとなったPN2クラスでは、胸元貴大選手がほぼタイトルを手中にしている。しかし、今回は伸びてこない。第1ヒートは4番手タイム。第2ヒートを終わって結果は8位となったが、逃げ切りでチャンピオンは獲得した。「今日は自分の走りができずうまく噛み合いませんでした。何が正解か分からず、すっきりしない一戦になりましたね」とタイトル獲得の喜びよりも反省の方が大きかったようだ。

 優勝したのは和田亘矢選手。「第1ヒートはパイロンタッチだったものの、タイム的には2番手タイム。これで行けると思い、走りましたが、緊張から手が震えていました。今年の目標として1勝することを挙げていたのですが、そのチャンスが今日しか残っていませんでした。でも練習した成果を信じて自分を信じて走ったら優勝できました。嬉しいよりホッとしました」と和田選手。しっかりと念願の勝利を果たした喜びを噛みしめていた。

参加14台と今回一番の激戦区となったPN2クラスは、和田亘矢選手が今季初の表彰台を優勝で射止めた。
PN2クラス表彰の各選手。

フォト&レポート/山口貴利

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