新型コロナウイルス感染対策を講じてJAF四国地方選手権のモータースポーツ表彰式が開催
2022年1月14日
2020年のJAF地方選手権モータースポーツ表彰式は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で軒並み中止となった。そして今年、年初の開催となる2021年の四国地方選手権の表彰式は感染対策を徹底して無事に実施された。
JAF四国地方選手権2021年モータースポーツ表彰式
開催日:2022年1月9日
開催地:JRホテルクレメント高松(香川県高松市)
主催:JAF四国本部、JMRC四国
1月9日、備讃瀬戸を正面に望む高松港、そして高松を象徴する超高層ビルの高松シンボルタワーがあるサンポート高松の一角、JRホテルクレメント高松において、2021年のJAF四国地方選手権モータースポーツ表彰式が執り行われた。同日はサンポートホール高松で高松市の成人式が行われおり、港町エリアが華やかな雰囲気に包まれ、賑わいを見せていた。
この表彰式の直前にはJMRC四国総会が行われ、運営委員会の大西周運営委員長が挨拶。事務局の和田善明事務局長が司会進行を務め、共済委員会の武政重夫委員長、ジムカーナ専門部会の徳永秀典部会長、ダートトライアル専門部会の松原宏部会長、審査部会の八塚勝博部会長、事務局会計担当の佐藤忍氏、会計監査の金井宣夫氏が、各部会の報告を行った。なおラリー専門部会の高木一之部会長は欠席で、1月15日に行われるJMRC中国四国ラリー部会の総会で活動報告されることとなっている。
今回の表彰式は新型コロナウイルス感染症のオミクロン株が急激な感染拡大を見せる状況下とあって、徹底した感染対策が採られた。式典に招待された出席者たちはマスク着用、入口での検温、入退場時の際に手指の消毒が義務付けられた。その他、受付にはビニールシートが張られ、司会者台にはアクリルパーティションを設置して飛沫を防止。トロフィーや楯の賞典はプレゼンターから直接手渡しせず、賞典を載せたトレーから受賞者が自ら受け取るスタイルとなった。
表彰式の司会進行はJAF香川支部事業課の土岐道広課長が担当。最初に主催者を代表してJAFモータースポーツ部の村田浩一部長、続いてJMRC四国の大西運営委員長より挨拶があり、コロナ禍での各競技会における感染対策を講じた主催者および関係者の尽力に感謝の意を表すと共に、四国地方選手権の表彰対象者への祝辞を述べた。
また来賓には日産プリンス香川販売株式会社代表取締役であり、JAF全日本/ジュニアカート選手権審査委員グループの久保智彦委員、住友ゴム工業株式会社モータースポーツ部の畑中功氏、株式会社ブリヂストングローバルモータースポーツ推進部の山内真理氏が招聘され、代表して久保委員が挨拶を行った。
JAF四国ジムカーナ選手権はPN部門、R部門クラス1~4、NS部門クラス1が表彰され、JAF四国本部の内海敏行事務局長がプレゼンターを務めた。続いてJAF四国ダートトライアル選手権はJAFモータースポーツ部の村田部長がプレゼンターを務め、N部門クラス1~2、SD部門クラス1~2を表彰。またJMRC四国ダートトライアルシリーズはG1~2クラスが表彰され、JMRC四国の大西運営委員長がプレゼンター務めた。名前が呼ばれた選手はステージに上がり、それぞれプレゼンターより賞典を授与され、用意されたマイクに向かってチャンピオンがタイトル獲得の喜びの声を発した。
すべての表彰が終わった後には、全日本選手権で活躍した四国出身の選手の紹介となり、JAF全日本ダートトライアル選手権JD5クラスチャンピオンの細木智矢選手、JAFカップオールジャパンジムカーナJG4クラスチャンピオンの田中康一選手が、それぞれステージ上からひと言ずつチャンピオン獲得のコメントと、2022年の抱負を語った。
なお、例年では第二部にて立食形式の懇親会となるが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を鑑みてアルコールの提供を控え、ウーロン茶での乾杯、そして持ち帰り可能なお弁当の配膳に変更された。また、懇親会では恒例となっているビンゴ大会も中止となり、粛々とした第二部となったが、何より表彰式が実施できたことに感謝する参加者が多く見受けられた。
2021年JAF四国地方選手権チャンピオンインタビュー
大学生のころにちょうどF1が流行っていたこともあり、自動車部の門を叩いてモータースポーツの世界に足を踏み入れたという山下和実選手。その後は就職やクルマの乗り換えなどを機に、止めては始めてを繰り返しながら断続的に競技を続けてきたそうだ。「2021年は3月末まで大阪で仕事をしていて、4月に高知へ転勤してきたばかりなんです。タイミング的にJAF四国ジムカーナ選手権は第1戦が終わっていたので、とりあえず参加できればいいかな?という感じで第3戦からエントリーしました。なので、何がなんでも勝つぞという気持ちは全くなかったんですけど、たまたまその第3戦で勝っちゃったんです」と、シリーズ初優勝を振り返る。実はその直前には、近畿ジムカーナ選手権第2戦のBR4クラスでも優勝を遂げている。これについて「近畿地方選手権での優勝もあったので、四国とのWエントリーも考えましたが、コロナ禍の影響で遠征は断念、四国で頑張ることにしました」と、少し残念そうな表情を見せた。だが「四国地区は走るコースすべてが初めてづくし。路面がいろいろあれば攻略方法もそれぞれで、とにかく楽しいシリーズでした。今まではコースを走り込んでセッティングを詰めてきたんですけど、四国に来てからは自分の中に新たな境地を発見しました」と語る。タイトルが獲れた要因については「タイヤです」とシンプルな回答ながらも、「初心忘るべからず。シリーズを勝たなきゃ、優勝しなきゃというのは二の次で、自分自身が納得できる走りをしたいですね」というストイックな想いが、チャンピオンへとつながっていったのだろう。
フォト/谷内寿隆、JAFスポーツ編集部 レポート/JAFスポーツ編集部