2022年全日本ダートトライアル選手権が開幕。各クラスで0.1秒を競う激しい戦いが展開

レポート ダートトライアル

2022年3月25日

2022年の全日本ダートトライアル選手権第1戦が、京都府京都市郊外の京都コスモスパークで開催された。公開練習前後と第1ヒートが始まる前に降った雨の影響が残り、ウェットコンディションからスタートしたが、徐々に路面が乾き始め、第2ヒートはほぼドライ路面となり、各クラスともベストタイムの更新ラッシュとなった。

2022年JAF全日本ダートトライアル選手権第1戦「FORTEC CUP 2022 in KYOTO ~杉尾啓治17thメモリアル~」
開催日:2022年3月19~20日
開催地:京都コスモスパーク(京都府京都市)
主催:TEAM FLEET

 今シーズンは全7戦でカレンダーが組まれている全日本ダートトライアル選手権。開幕戦の京都府を皮切りに、第2戦福岡県、第3戦栃木県、第4戦北海道、第5戦青森県、第6戦福井県、そして最終戦となる第7戦が広島県と、3月から11月まで全国7か所のダートトライアルコースを転戦する。

 その開幕戦には全クラス合わせて134台がエントリー。フラットな路面が特徴の京都コスモスパークは、2021年の逆走となるようなコースレイアウトを採用。ストレートとタイトなコーナーをつなぐストップ&ゴー的なレイアウトは、的確なライン取りとブレーキングが勝負の鍵を握る。

 昨年は新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により無観客試合となった開幕戦だが、今年は検温や消毒などの入念な感染対策を行い、日曜日のみギャラリーに観客席を開放。気温が低く肌寒い天候にも関わらず、多くの観客が会場に足を運び、迫力ある走りを満喫した。

本大会は観客を受け入れ、決勝の日曜には多くのダートトライアルファンが会場を訪れた。昼に行われた抽選会では、協賛各社から提供された多数のグッズが観客に振る舞われた。
土曜の公開練習終了後には「ダートトライアル選手会」の会合が行われ、地区代表の確認および各活動の報告や今季の計画、JD7のネーミングライツなどについて話し合われた。
前半では島を大きく回しながらタイトコーナーも設けられ、後半は外周を一気に走破するハイスピードな設定となった。

 小関高幸選手が新型BRZとともにJD7クラスへと移って、2021年のチャンピオンが不在となったJD11クラス。昨年までJD3クラスに参戦していた則信重雄選手が、AT仕様のスイフトスポーツを駆り、新たにこのクラスへとやってきた。その則信選手が先頭ゼッケンとして第1ヒートでマークしたベストタイムは、第2ヒートに入っても誰も更新できず。則信選手が見事なJD11クラスデビューウィンを飾った。

JD11クラス優勝は則信重雄選手(ADS★VTX★DL★スイフト)。
JD11クラスの表彰式。左から1位の則信選手、2位の寺田伸選手、3位の佐藤秀昭選手。

 ウェット路面の第1ヒートは、地元の田中淳平選手がベストタイムを奪い、前日の公開練習でも好調だった若手の徳山優斗選手が2番手につけたJD9クラス。路面が乾いた第2ヒートに入ると、全日本レギュラー陣がこのふたりに襲いかかった。児島泰選手、川島秀樹選手、工藤清美選手が次々とベストタイムを更新してくる中、昨年のチャンピオンである太田智喜選手が、砂利が掃けた路面を丁寧にトレースする走りでベストタイムを更新。第2ヒートの逆転劇で今季初優勝を飾った。

JD9クラス優勝は太田智喜選手(DLMotysクスコS+デミオ)。
JD9クラスの表彰式。左から1位の太田選手、2位の工藤清美選手、3位の川島秀樹選手、4位の児島泰選手、5位の徳山優斗選手、6位の飯島千尋選手。

 JD8クラスは、第1ヒートで濱口雅昭選手がベストタイムを奪うが、第1ヒートで大きく失敗してクラス最下位となった昨年のチャンピオンの谷尚樹選手が第2ヒートでベストタイムを更新。見事な逆転劇で開幕戦優勝を果たした。

JD8クラス優勝は谷尚樹選手(キャッツ♂YH♀速心☆スイフト)。
JD8クラスの表彰式。左から1位の谷選手、2位の濱口雅昭選手、3位の山田将崇選手、4位の中島孝恭選手。

 新旧86/BRZの対決が注目となったJD7クラスは、第1ヒートで旧86の崎山晶選手がキレの良いダイナミックな走りを披露し、第1ヒートのトップタイムをマーク。路面が乾いて0.1秒を争う攻防となった第2ヒートは、新型GR86の竹本幸広選手がベストタイムを更新してくるが、第1ヒートトップの崎山選手も竹本選手のタイムを0.166秒更新し、ベストタイムを塗り替えて優勝。クラスラストゼッケンの山崎利博選手はクラス3番手に終わり、崎山選手が新型GR86のデビューウィンを阻止した。

JD7クラス優勝は崎山晶選手(DL☆ラブカ☆メカニカ86)。
JD7クラスの表彰式。左から1位の崎山選手、2位の竹本幸広選手、3位の山崎利博選手、4位の良本海選手、5位の浦上真選手、6位の和泉泰至選手。

 JD6クラスは、京都コスモスパークをホームコースとする西田裕一選手が、両ヒートでベストタイムをマークする走りを披露。2019年の第9戦今庄ラウンド以来となる全日本優勝を飾った。2位にベテランの信田政晴選手、3位には昨年のチャンピオン北條倫史選手がそれぞれ入賞した。

JD6クラス優勝は西田裕一選手(DL・BOOBOWランサー)。
JD6クラスの表彰式。左から1位の西田選手、2位の信田政晴選手、3位の北條倫史選手、4位の伏見浩二選手、5位の馬場一裕選手、6位の宝田ケンシロー選手。

 参戦車種がバラエティに富むJD5クラスは、第1ヒートでミラージュの古沢和夫選手がトップタイムをマークしてくる。第2ヒートに入ると、志村雅紀選手のスイフトスポーツがベストタイムを更新してトップに立ち、シードゼッケンに入ってもなかなかそのタイムが更新されなかった。だが、昨年のチャンピオン細木智矢選手が志村選手のベストタイムを0.563秒更新。チャンピオンの意地をみせたトライで今季初優勝を飾った。

JD5クラス優勝は細木智矢選手(MJTDLSWKWMスイフト)。
JD5クラスの表彰式。左から1位の細木選手、2位の志村雅紀選手、3位の葛西キャサリン伸彦選手、4位の古沢和夫選手、5位の川本圭祐選手、6位の外山嘉賢選手。

 JD4クラスは、公開練習でもトップタイムを奪った昨年チャンピオンの北村和浩選手が第1ヒートで2番手以降を約2秒引き離すスーパータイムをマークする。路面が中途半端に乾いた第2ヒートは、タイヤ選択が難しい状態に。その中、第1ヒート6番手の荒井信介選手が、ベストタイムを更新して大きくポジションアップ。北村選手はギャラリーコーナーでイン側に乗り上げるなど、タイヤ選択が路面とマッチせず走りに精彩を欠き、クラス7位に後退。荒井選手が第2ヒートの逆転劇で開幕戦を制した。2位にはこれまでクラス5位が最上位だった地元の寺岡知展選手が、全日本初の表彰台となる2位入賞を果たした。

JD4クラス優勝は荒井信介選手(クスコADVANWMランサー)。
JD4クラスの表彰式。左から1位の荒井選手、2位の寺岡知展選手、3位の林軍市選手、4位の黒木陽介選手、5位の岡本泰成選手、6位の村田康介選手。

 JD3クラスは、第1ヒートでクラス唯一となる1分44秒台のタイムをマークした佐藤史彦選手がトップに立つが、第2ヒートでは第1ヒートリタイアに終わった山崎迅人選手がベストタイムを1分40秒台に塗り替えて逆転優勝を飾った。2位にはタイヤサイズをアップさせてきた山下貴史選手が入賞、3位には第1ヒートトップの佐藤選手が入賞した。

JD3クラス優勝は山崎迅人選手(YHマックスゲンシンミラージュ)。
JD3クラスの表彰式。左から1位の山崎選手、2位の山下貴史選手、3位の佐藤史彦選手、4位の坂井秀年選手。

 吉村修選手が第1ヒートのベストタイムを奪ったJD3クラスは、第2ヒートで亀田幸弘選手がベストタイムを1分32秒台まで引き上げ優勝。2位には2020年チャンピオンの大西康弘選手が入賞し、第1ヒートトップの吉村選手が3位を獲得した。

JD2クラス優勝は亀田幸弘選手(YH栗原オート企画インプレッサ)。
JD2クラスの表彰式。左から1位の亀田選手、2位の大西康弘選手、3位の吉村修選手、4位の上村智也選手、5位の目黒亮選手。

 JD1クラスは、炭山裕矢選手が前日の公開練習でエンジンを破損し、翌日の決勝までにエンジンを載せ換える波乱含みのスタート。谷田川敏幸選手もセンターデフが破損し、決勝の第1ヒートは修復が終わらずに不出走という荒れた展開の中、エンジンを載せ換えた炭山選手が「昨年の後半戦で使ったエンジンなんですけど、調子がまずまずで良かった」と両ヒートでベストタイムをマークし、開幕戦優勝。2位には、第2ヒートの一発勝負となる難しいコンディションのなかで亀山晃選手のタイムを0.261秒上まわった谷田川選手が入賞した。

JD1クラス優勝は炭山裕矢選手(ZEALbyTSDLミラージュ)。
JD1クラスの表彰式。左から1位の炭山選手、2位の谷田川敏幸選手、3位の亀山晃選手、4位の田辺剛選手、5位の田口勝彦選手、6位の須藤正人選手。
本大会を支援するフォルテック澁谷誠一代表から、大会名称「杉尾啓治17thメモリアル」への思いが伝えられ、大会の最速選手に「杉尾啓治杯」を贈呈することを発表した。
第2ヒートで大会唯一となる1分30秒台の最速タイムを叩き出したJD1クラスの炭山裕矢選手に、本大会の競技長を務めた杉尾泰之氏から杉尾啓治杯の大型トロフィーが贈呈された。

フォト/CINQ、遠藤樹弥、JAFスポーツ編集部 レポート/CINQ、JAFスポーツ編集部

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