2022年全日本ラリー選手権が開幕! ヘイキ・コバライネン/北川紗衣組がJN1クラス初戦で優勝
2022年3月25日
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全8戦が組まれている2022年JAF全日本ラリー選手権の開幕戦が、3月18~20日にかけて愛知県新城市周辺を舞台に開催された。2021年のJN2クラスチャンピオンであるヘイキ・コバライネン/北川紗衣組がJN1にクラス替えし、その初戦を圧倒的な勝利で飾った。
2022年JAF全日本ラリー選手権第1戦「新城ラリー2022 Supported by AICELLO」
開催日:2022年3月18~20日
開催地:愛知県新城市周辺
主催:MASC
今年も新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により無観客で開催されたこの大会は、愛知県新城市郊外の新城総合公園を拠点に、2日間に渡って6つのスペシャルステージ(SS)を設定。SS総距離は63.62km、SS本数は少ないながらも、全日本屈指のハイスピードステージと難攻不落の超テクニカルステージという、キャラクターがまったく異なるコースをいかに攻略するかが、勝敗の鍵を握っている。
エントリー台数は選手権クラス43台、オープンクラス13台の計56台。JN2クラス、JN4クラス、JN6クラスの3クラスは選手権成立規定の5台に満たない3台のエントリーとなったが、大会期間中に愛知県においてまん延防止等重点措置が実施されていることを踏まえ、JAFの特例措置により3台以上のエントリーをもって選手権クラス成立となっている。
レッキが行われた18日は雨に見舞われたが、19日のレグ1、20日のレグ2ともに天候は晴れ。レグ1の午前中は路面が濡れている区間もあったが、午後にはドライ路面に。ただし、雨によって流された土がダスト状に乾いて路面を覆う区間もあり、ドライ路面ながらも滑りやすいという攻略が難しいコンディションとなった。
2021年のJN2クラスを制したヘイキ・コバライネン/北川紗衣組がシュコダ・ファビアR5で参戦してきたJN1クラス。注目の開幕戦は、そのコバライネン/北川組が12.75 kmのSS1(雁峰北Rev.1)で鎌田卓麻/松本優一組に4.3秒差をつけるベストタイムをマーク。続く6.96kmのSS2(鬼久保1)では、昨年のJN1クラスで9回目のシリーズチャンピオンを獲得した勝田範彦選手とペアの木村裕介選手に7.6秒、SS1のリピートステージとなるSS3(雁峰北Rev.2)では奴田原文雄/東駿吾組に7.1秒差をつけるベストタイムを次々とマークする。
レグ2のオープニングとなる12.10kmのSS4(雁峰中Rev.1)は、一部の選手に対してSSタイムを計測する主計測装置ならびに補助計測装置が作動しなかったことにより、競技長はSSをキャンセルすることを公式通知で発表。SS4のリピートステージとなるSS5(雁峰北Rev.2)、最終SSとなるSS6(鬼久保2)もコバライネン/北川組がベストを奪い、すべてのSSを制してJN1クラス初出場で初優勝を飾った。そして2位には、SS5で2番手に浮上した勝田/木村組を、SS6で再び逆転した福永修/齊田美早子組が入賞している。
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AKIRA/美野友紀組がGRスープラを投入したJN2クラスは、2020年のドライバーチャンピオン中平勝也選手とペアの島津雅彦選手が、2日間を通して全ステージでベストタイムをマーク。電子制御に苦しむAKIRA/美野組に大差をつけ、今季初優勝を飾った。
JN3クラスは、昨年のモントレーで新型BRZを投入した竹内源樹/木村悟士組が、レグ1で初日2番手の山口清司/漆戸あゆみ組に27.8秒のマージンを築いてリードする。レグ2に入ると、昨年のGRヤリスから2019年チャンピオンカーに乗り換えた山本悠太選手とペアの立久井和子選手が、レグトップを奪う走りで山口/漆戸組をかわして2番手に浮上してくるが、竹内/木村組が逃げきり、今季初優勝とともに新型BRZ全日本ラリー初優勝を飾った。
JN4クラスは、2021年のチャンピオン西川真太郎/本橋貴司組がいきなりSS1で側溝に落ち、大きくタイムをロスする中、86からスイフトスポーツに乗り換えた筒井克彦/古川智崇組がSS1で大きくリード。SS2とSS3では若手の奥村大地/Jacky組が2連続ベストタイムを刻んで筒井/古川組に迫るが、レグ2でも安定したタイムを刻んだ筒井/古川組が逃げ切り、2019年の開幕戦以来3年ぶりとなる全日本優勝をつかみ取った。
JN5クラスは、天野智之/井上裕紀子組と大倉聡/豊田耕司組、さらに渡部哲成/橋本美咲組のCVT仕様のGRヤリスRSとヤリス2台との戦いとなったが、5SS中3本のSSでベストタイムを重ねた天野/井上組が逃げ切り、今季初優勝とともにGRヤリスRSの全日本初優勝を獲得した。
JN6クラスは、今年から参戦する佐藤セルゲイビッチ/明治慎太郎組がSS2でベストタイムを奪いトップに立つが、SS3で海老原孝敬/蔭山恵組がベストタイムを奪い逆転。佐藤/明治組が最終SSでベストタイムを奪うものの、海老原/蔭山組が逃げ切って全日本初優勝を飾った。
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フォト/CINQ、中島正義、山口貴利 レポート/CINQ、JAFスポーツ編集部
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