モータースポーツ振興に関する功績により、故・高橋国光氏が旭日小綬章を受章

レポート レース

2022年4月13日

モータースポーツ黎明期から国際的な舞台で活躍し、現役引退後も国内モータースポーツの振興に寄与した故・高橋国光氏に対して、旭日小綬章が授与されることが明らかとなった。

 去る3月16日、82歳で逝去された故・高橋国光氏に対し、日本のモータースポーツ振興に多大な貢献を果たした功績を鑑みて、旭日小綬章が授与されることが閣議決定され、このたび明らかとなった。

 故・高橋国光氏は、1958年に二輪レースの第1回全日本クラブマンレースに18歳で参加し、世界大会にも進出した後、日本人として初めて世界選手権レースで優勝を飾った御仁で、 四輪レースに転向した後は、スカイラインGT-Rでの活躍や、1977年に開催されたF1日本グランプリ(富士スピードウェイ)への出場、1978年に開催されたJAF鈴鹿グランプリにおける優勝など、記憶に残る数多くの結果を残したことでも知られている。

 59歳まで現役を続けた高橋氏は、ドライバーとしての一線を退いた後も、JAFの理事や JAFモータースポーツ専門部会の委員などを歴任し、日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ)の理事も務めた。また、スーパーGTでは自らのチームを率いるなど、二輪および四輪モータースポーツの発展に大きく寄与された。

 これら長年に渡るモータースポーツ振興に資する活動に対して、2017年JAFモータースポーツ表彰式において「モータースポーツ名誉委員」の称号が贈呈され、2020年には文部科学大臣から「スポーツ功労者」として顕彰されている。そしてこのたび、これまでのモータースポーツ振興に関する功績により、旭日小綬章が授与されることとなった。この旭日小綬章は、国家または公共に対して功労のある個人に対して授与される、旧制度でいう勲四等にあたる名誉ある勲章である。

 今回の受章は、モータースポーツが”公共”性の高いものであるという認知が広がる契機となり得る可能性を秘めている。生前はもちろん、旅立たれてもなお、国内モータースポーツ振興に貢献することになった故・高橋国光氏に対して、改めて心からの御礼と哀悼の意を評したい。

 この受章を受け、JAFは「この度の受章は、故高橋氏およびご遺族の名誉であると共に、国内モータースポーツに携わる全ての関係者の名誉でもあります。長年に渡るこれまでの功績を称え、感謝の意を表します」とのコメントを発表している。

2017年JAFモータースポーツ表彰式では、これまでのモータースポーツ振興に資する多大な貢献を鑑みて、JAFのモータースポーツ名誉委員の称号が贈呈された。
2020年には、故・高橋国光氏が令和元年度スポーツ功労者に選出され、文部科学大臣から顕彰を受けた。これは国内モータースポーツでは初となる快挙だった。

フォト/森山良雄、JAFスポーツ編集部 レポート/JAFスポーツ編集部

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