平川亮選手と野尻智紀選手が2戦連続で直接対決、昨年王者の野尻選手が貫禄の勝利!

レポート レース

2022年4月15日

全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦は、第1戦同様に野尻智紀選手(TEAM MUGEN)と平川亮選手(carenex TEAM IMPUL)がトップ争いを展開。前日の雪辱を晴らした野尻選手がポール・トゥ・フィニッシュで勝利した。

2022年JAF全日本スーパーフォーミュラ選手権 第2戦
開催日:2022年4月10日
開催地:富士スピードウェイ(静岡県小山町)
主催:富士スピードウェイ株式会社、FISCO-C

 9日の第1戦に続き、ワンデイで行われた10日の第2戦。予選Q1では再び若手ドライバーたちが輝きを見せた。A組では昨日のQ1トップタイムを叩き出した佐藤蓮選手(TEAM GOH)のチームメイト、三宅淳詞選手(TEAM GOH)が野尻選手、宮田莉朋選手(Kuo VANTELIN TEAM TOM'S)を抑えてトップタイムでQ1突破。B組ではサッシャ・フェネストラズ選手(KONDO RACING)と、第1戦のポールシッターである笹原右京選手(TEAM MUGEN)がトップ2につけた。

 しかしQ2では野尻選手が圧巻のアタックを披露する。先頭でタイムアタックに入ったものの、コカ・コーラコーナーでわずかにラインを外してコース外にタイヤを落としてしまった野尻選手は、仕切り直しの2アタック目で高い集中力を見せ、2番手に0.2秒差をつけるトップタイムをマークした。続く2番手には宮田選手、3番手には笹原選手がつけた。

ディフェンディングチャンピオンとして貫禄を見せた野尻智紀選手。予選トップタイムでベストポジションを獲得した。
TEAM GOHの三宅淳詞選手はルーキーながら富士大会の予選でしっかり存在感をアピールしたドライバーのひとりだ。

 注目の決勝スタートでは1列目の野尻選手、宮田選手が順当なスタートを切り、笹原選手は2戦連続のエンジンストールで後退。オープニングラップのダンロップコーナーで牧野任祐選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)と松下信治選手(B-Max Racing Team)が接触し、牧野選手がコース上でストップしてしまったことから、早くもセーフティカー(SC)が導入される波乱の幕開けとなった。

 5周目にSCが隊列を離れてレースは再開。野尻選手と宮田選手のトップ争いは膠着状態のまま中盤に入っていったが、16周を数える頃からじわじわと差が開いていく。さらにその後方では、平川選手が8番手スタートから着実にポジションアップ。

 22周を終えるところで平川選手はピットインし、タイヤ交換を済ませたグループの中では最上位でコースへと復帰した。そして、2周後にタイヤ交換を行った宮田選手をコース上、トヨペット100Rコーナーでオーバーテイク。アンダーカット作戦を成功させて実質の2番手に躍り出た。

 残った野尻選手は25周を終えてピットイン。平川選手よりもややタイヤ交換に時間がかかってしまったが、実質のトップを守ってコースに復帰した。後ろから迫ってくる平川選手に対し、冷静な走りでギャップをコントロールしながら残り16周を走り切り、トップチェッカー。

 昨年の王者が第1戦の雪辱を晴らすポール・トゥ・フィニッシュで優勝した。平川選手は前日とは立場逆転の2位。3位には宮田選手が入り、自身スーパーフォーミュラでの初表彰台獲得となった。

第1戦で平川亮選手の後塵を拝した野尻選手は、見事雪辱を晴らして優勝を手中に収めた。
8番手スタートの平川選手は2位入賞と健闘。富士大会で野尻選手と1位/2位を分け合う形となった。
フル参戦2年目で初めて獲得した表彰台3位。宮田莉朋選手はファイナルラップでファステストを叩き出した。
第2戦の表彰式。左から2位の平川選手、1位の野尻選手、TEAM MUGENの田中洋克監督、3位の宮田莉朋選手が登壇した。

フォト/石原康 レポート/浅見理美、JAFスポーツ編集部

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