スーパーフォーミュラ・ライツ富士大会は3レースで3名のウィナーが誕生する混戦!
2022年4月15日
2022年の全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権は、4月9~10日に富士スピードウェイにおいて第1大会3レースが開催され、第1戦は野中誠太選手(TOM'S)、第2戦は小高一斗選手(TOM'S)、そして第3戦は平良響選手(TOM'S)がそれぞれ優勝を飾り、混戦を予想させる開幕戦となった。
2022年JAF全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 第1戦/第2戦/第3戦
開催日:2022年4月9~10日
開催地:富士スピードウェイ(静岡県小山町)
主催:富士スピードウェイ株式会社、FISCO-C
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の開幕戦には5チーム13台が参戦。スーパーフォーミュラ等へのステップアップを狙う10名と、ベテランドライバーによるマスタークラス3名というエントリーとなった。また今年は新規参戦のドライバーが7名とフレッシュな顔ぶれになった。
9日に第1戦と第2戦のグリッドを決める公式予選が行われ、デビュー戦となった川合孝汰選手(ルーニースポーツ)が第1戦のポールポジションを獲得し、小高選手、太田格之進選手(TODA RACING)が続く。またセカンドベストで争われる第2戦は小高選手がポールポジションで、太田選手、川合選手が続いた。
9日の昼過ぎにスタートした第1戦は21周のレース。予選2番手の小高選手は、エンジン交換のために5グリッド降格の7番手スタートとなった。まずホールショットを奪ったのはフロントローの太田選手だったが、2コーナーで川合選手と接触してマシンを停めてしまう。これでトップに立ったのは、昨年のFIA-F4チャンピオンで3番手スタートの野中選手。これに木村偉織選手(B-MAX RACING TEAM)、平良選手、小高選手、川合選手が続く展開。
7周目のTGRコーナーで川合選手のマシンが白煙を吐いてコースアウト。スタート時の接触の影響でこのままピットインしてレースを終えることになった。トップの野中選手は木村選手との距離を1秒程度で守りながらの走行。そして木村選手の背後には平良選手と小高選手が迫っていた。しかし野中選手は危なげなくトップを守り、参戦2年目でうれしい初優勝を遂げた。2位は木村選手、3位は平良選手だった。
マスタークラスは今田信宏選手(B-MAX RACING TEAM)とDRAGON選手(B-MAX RACING TEAM)の接戦となったが、9周目のTGRコーナーで接触し2台ともピットイン。これで植田正幸選手(ルーニースポーツ)が優勝を飾った。
10日朝に行われた第2戦は15周のレース。ポールスタートの小高選手がトップを守って2コーナーへ。2番手走行中の太田選手の背後には5番手スタートの平良選手、野中選手、川合選手が続く。さらに川合選手は2周目に4番手へ順位を上げて平良選手に迫った。
トップの小高選手と2番手の太田選手の差は0.5秒ほどをキープしながら周回を重ねていった。また3番手争いも平良選手と川合選手の一騎打ち状態に。しかしこの状態のままチェッカーを迎え、小高選手が2020年第16戦以来の優勝を遂げた。2位は太田選手、3位は平良選手だった。
マスタークラスもDRAGON選手と今田選手がテール・トゥ・ノーズのバトルを続けたが、DRAGON選手が逃げ切り2020年第17戦以来の優勝となった。
第3戦は10日の夕方に15周のレースとして行われた。グリッドは第1戦の結果で決まっており、ポールポジションは野中選手で、木村選手、平良選手、小高選手の順で続いた。そしてスタートを決めたのは平良選手で、TGRコーナーでトップを奪取。木村選手、野中選手が追う展開となった。
しかし平良選手は木村選手との差を徐々に開き、参戦2年目でうれしい初優勝を遂げた。2位は木村選手、3位は野中選手だった。今大会の3レースはすべてTOM'S勢の優勝となったが、3戦ともウィナーは異なる形に。今年も混戦が展開されそうだ。
マスタークラスはこのレースもDRAGON選手と今田選手のマッチレースとなり、DRAGON選手が逃げ切り連勝を飾った。
フォト/石原康 レポート/JAFスポーツ編集部