故・高橋国光氏へ授与された旭日小綬章がJAF本部にてご遺族に伝達される

レポート レース

2022年5月13日

日本のモータースポーツ振興に多大な貢献を果たした故・高橋国光に授与された旭日小綬章が、スポーツ庁からJAFに伝達され、5月11日にJAFから遺族の高橋真光氏に手渡された。

 去る3月16日に82歳で逝去された故・高橋国光氏に対する、旭日小綬章(きょくじつしょうじゅしょう)の授与が閣議決定されたことは記憶に新しいが、この章は内閣府賞勲局からスポーツ庁を経てJAFに伝達され、このたび、5月11日にはJAF本部において遺族への伝達が行われ、遺族代表として高橋真光氏に旭日小綬章が手渡された。

 故・高橋国光氏は、国内モータースポーツの黎明期から二輪・四輪において多くの戦歴を残してきたほか、ドライバーとしての一線を退いた後も、JAFの理事やJAFモータースポーツ専門部会の委員などを歴任し、日本モータースポーツサイクルスポーツ協会(MFJ)の理事も務め、二輪および四輪モータースポーツの発展に大きく寄与されている。

 4月21日にスポーツ庁において行われた旭日小綬章の伝達では、スポーツ庁の星野芳隆審議官からJAF島雅之専務理事に対して賞状と勲章が手渡された。そして5月11日には、JAF本部にて島専務理事同席のもと、坂口正芳副会長から高橋真光氏に伝達された。

 5月11日の伝達は、高橋真光氏のほかチームクニミツ代表の小島一浩氏を迎えて行われ、今回の受章に陰ながら尽力したNPO法人日本モータースポーツ推進機構の日置和夫理事長や三好正巳監事らが見守る中で、無事、ご遺族に章が手渡されることとなった。

 このたびの受章について、遺族を代表して高橋真光氏は以下のように語った。
「実際に今日、こうやって勲章をいただいて、改めてすごい章をいただいたと感じています。これは高橋国光への章ではありますが、日本のモータースポーツ界の代表としていただいた章だと思っていますので、これは大変光栄に思います。これを期に、もっとモータースポーツがヨーロッパのように日本にも根付いて、モータースポーツは安全で楽しく、素晴らしいものなのだということを、もっともっと広がっていくことを願っております」。

 JAF本部で行われた伝達に同席したチームクニミツ・小島一浩代表はこう語る。
「本日、初めて賞状と勲章を見せていただいて、改めて受章の凄さを実感しております。今回の受章に至る過程で、たくさんの方々が高橋のためにご尽力いただきました。私が聞いている限りでは、関わってくださった皆さんが『”国さん”のためならいいよ』と言っていただいています。それほど”国さん”は皆さんに愛されてきたんだなということを実感しました。生前の”国さん”は『モータースポーツを文化にしていきたい』といつも口にしていました。これが日本のモータースポーツ界の第一歩となって、国内そして世界に認知されて、皆さんに愛されるものになっていければと感じております。今回は皆さんにご尽力いただきまして、これはチームクニミツにとっても本当にありがたいことでした。そして、それがやはり、”国さん”がなしてきた功績ゆえのことだったのかなと感じた日々でした」。

 NPO法人日本モータースポーツ推進機構・日置和夫理事長の談話。
「これは高橋国光さん個人への勲章でありますが、私としてはモータースポーツ全体への勲章と受け止めておりますし、これから後に続く人たちのために、私たちもさらに努力をして、もっと広く知っていただく活動をしていきたいと考えております。モータースポーツというものは、なかなか理解を得られにくい部分もありますが、今回、スポーツ庁には多大なご理解をいただくことができました。これからも各方面と協力しながら、なんとか知恵を絞って、モータースポーツの地位向上に努めていきたいと考えております」。

まず4月21日、スポーツ庁において旭日小綬章の伝達が行われた。スポーツ庁の星野芳隆審議官からJAF島雅之専務理事に賞状と勲章が手渡された。
左からJAF島雅之専務理事、スポーツ庁の星野芳隆審議官、同席したNPO法人日本モータースポーツ推進機構の日置和夫理事長。
旭日小綬章の勲章は、日章を中心に光線(旭光)を配したデザインを持つ。
5月11日にはJAF本部においてご遺族への伝達が行われた。JAF坂口正芳副会長から高橋真光氏にまず賞状を伝達。
賞状に続いて、JAF坂口正芳副会長から高橋真光氏に旭日小綬章の勲章が手渡された。
同席した皆さんを含めた集合写真。左からJAF島雅之専務理事、NPO法人日本モータースポーツ推進機構の日置和夫理事長、高橋真光氏、チームクニミツの小島一浩代表、NPO法人日本モータースポーツ推進機構の三好正巳監事、JAF坂口正芳副会長。
今回の受章で、旅立たれてもなお国内モータースポーツの振興に貢献することとなった故・高橋国光氏。改めて心からの御礼と、哀悼の意を表したい。

フォト/JAFスポーツ編集部 レポート/JAFスポーツ編集部

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