フォーミュラからハコ車まで! バラエティに富んだクラスが魅力のもてぎチャンピオンカップレース
2022年7月14日
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年間5戦が開催されているもてぎチャンピオンカップレース。今回行われた第3戦では、土曜日に4カテゴリーの予選と決勝レース、1カテゴリーの予選が行われ、タイトなスケジュールの中での進行となった。また記録的な暑さとなり、ハードな状況下でのレースにもなった。
2022 もてぎチャンピオンカップレース 第3戦
開催日:2022年7月2~3日
開催地:モビリティリゾートもてぎ(栃木県茂木町)
主催:ホンダモビリティランド株式会社、M.O.S.C.
もてぎで4戦、SUGOで3戦行われるJAF地方選手権もてぎ・菅生スーパーFJ選手権は、今回がシーズンの折り返しとなる第4戦となる。ポールポジションを獲得したのはポイントリーダーの田上蒼竜選手。予選後、田上選手は「ポールを獲れたのは良かったです。でも2番手とのタイム差はギリギリでしたね。まだファステストラップを記録したことがないので、今回はポール、ファイナルラップ、優勝と完全勝利を狙います」とポールポジション獲得に甘んじることのない様子であった。
決勝は13時50分からフォーメーションラップがスタートし、10周で争われた。オープニングラップの5コーナーで池田拓馬選手、池内比悠選手、齊藤慈岳選手、熱田行雲選手の4台が絡むクラッシュが発生。これにより、熱田選手はマシンを止めてしまう。
その後、レースはポールスタートの田上選手と2番手スタートの内田涼風選手が引き離す展開となる。まずは内田選手が6周目にファステストラップを記録、7周目に再びファステストラップ更新し、トップを走る田上選手に接近していく。サイド・バイ・サイドのバトルを繰り広げながら、ファイナルラップまでもつれ込んだが、田上選手がトップでチェッカーを受け、今シーズン初優勝を飾った。
「優勝できて良かったです。でも最初は引き離していたのですが、中盤で自分のミスで追いつかれてしまい、スリップを使われて苦しい展開となってしまいました。反省すべきポイントもあったレースでしたね」と田上選手。
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年間5戦で争われているもてぎスポーツVITAは今回が第3戦。シビックとの混走でレースが行われることもあるが、今回はVITAが17台、シビックが16台と多くのエントリーとなったため、それぞれのクラスでのレース開催となった。
ポールポジションを奪ったのは、計測3周目に2分15秒765を記録したイノウエケイイチ選手で、「暑かったので、早めにタイムを出して走行を終える予定でしたが、新しいパッドとタイヤのタレ具合を確かめたかったため、長めに周回してしまいました」とコメント。
決勝レースは15時30分からフォーメーションラップスタート、10周で決勝が争われた。序盤、上位陣はトップのイノウエ選手と2番手スタートのいむらせいじ選手の接近戦となるも、3周目には3番手を走行していたカワモトミツル選手も近づき、トップ争いは三つ巴となる。
3周目の90度コーナー、いむら選手が大外刈りでオーバーテイクしてトップへ浮上。4周目にはカワモト選手が2番手へポジションアップし、イノウエ選手は3番手となってしまう。しかし、上位3台は依然として常時1秒以内の近い距離でのバトルを展開。
ファイナルラップのヘアピンで、3番手を走るイノウエ選手がカワモト選手をオーバーテイク。カワモト選手はポジションを取り戻そうとするも、続く90度コーナーでスピンを喫してしまい、グラベルにつかまってしまった。結果、トップでチェッカーを受けたのはいむら選手で、ポイントリーダーがさらに独走状態を築く形となった。
「比較的早い段階で前に追いついたんですが、序盤は冷静に様子見で行こうと思いました。ここだと思うタイミングでオーバーテイクすることができましたが、その後はプッシュしても思ったより離すことができなかったですね。VITAのレベルが全国的に上がってきているので、気を緩めることなくこれからのシーズンを戦っていきたいです」と、いむら選手。
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2022もてぎチャンピオンカップレースでは3戦目となった、もてぎスポーツシビック。ホンダシビックのEG6、EK4、EK9で争われるこのレース、今回は鈴鹿からの遠征組もエントリーがあり、16台が参戦するという盛り上がりを見せた。
ポールポジションを獲得したのは、地元もてぎ勢でポイントランキング2番手につける、EG6の武田光司選手。予選セッションの早い段階で2分17秒631を記録した。その後もアタックをするマシンはあったが、暑さからか早い段階に合わせたのか、残り5分の時点でほとんどのマシンがピットに入り、そのまま武田選手がポールポジションとなった。
「暑い中、タイムが出るか不安でしたが、ポールポジションを獲れて良かったです。決勝もこのまま行きたいですし、何より鈴鹿勢には負けられません」と武田選手。
14時40分からスタートしたフォーメーションラップ、そして10周での決勝が始まった。オープニングラップはポールポジションの武田選手が制し、そのまま独走態勢に入る。白熱したのは2番手争いであった。2周目1コーナーで順位を上げてきていた、5番手スタートの関直之選手がオーバーテイクして2番手に浮上。
しかし後続を引き離すことができず、4周目にはその関選手、越谷勇一選手、林陽介選手、林大輔選手の4台での2番手争いが勃発。順位が目まぐるしく入れ替わる展開となった。ここで集団から一歩抜け出したのは越谷選手で、2番手のポジションを固めた。
すると今度は3番手争いが白熱する。6番手を走っていた黒岩巧選手も加わり、4台での3番手争いが始まった。7周目にはこの集団が2番手を走る越谷選手に接近し、2~6番手までの接近戦となる。だが、そこから越谷選手が粘りを見せ、再び3番手以下を引き離しにかかった。
3番手争いはファイナルラップのビクトリーコーナーまでもつれ込む混戦となり、最終的に関選手がもぎ取った。2位には越谷選手が入賞。トップチェッカーを受けたのは、4.7秒の差をつけて独走状態となった武田選手が見事ポール・トゥ・ウィンを決めた。
「スタートを決めることができたのも勝因ですが、2~3位争いが白熱したのは、自分にとっていい要素となりました。シリーズを狙うには少しもポイントを落とせない状況なので、次回もポール・トゥ・ウィンを狙います」と言う武田選手。
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BMW & MINI Racingは、New MINIのワンメイクレースであるミニチャレンジジャパン2022と、BMW M Motorsportディーラーで購入可能なレーシング車両で競うBMW M2CS Racingの共催レースだ。後者は2022年から新たなシリーズとして立ち上がり、ともに年間5ラウンドで開催される。
今回はすでにシーズン折り返しとなるRound.3。第5戦の予選が2日に行われ、第5戦と第6戦の決勝レースは3日に行われた。このレースはNew MINI JCWクラス、New MINI CPSクラス、M2CSRクラスの、3クラス混走となっており、最速クラスのM2CSRクラスが4台、次に速いJCWクラスが3台、ナンバー付きのCPSクラスには5台がそれぞれエントリーした。
M2CSRクラスでポールポジションを獲得したのは水元寛規選手で、「暑い気温とタイヤに合わせてアジャストすることができて、ポールポジションを獲得することができました」とコメント。
JCWクラスは天田亮選手がポールポジションとなり、「メカニックさんのサポートのおかげで、マシンのコンディションはバッチリで落ち着いてアタックできました。そこがポールポジションを獲得できた理由です」と語った。
またCPSクラスは、セッション終盤でクリアラップを狙った岩岡万梨恵選手がポールを獲得し、「タイヤが1周のみ美味しいところがなかったので、それに合わせてアタックしました。ポールポジションは獲れましたが、V字コーナーでシフトミスしてしまいました。それがなければもっといいタイムが出せたと思います」と語る。
第5戦は11時5分からフォーメーションラップがスタートし、20分プラス1周の決勝が始まると、まずM2CSRクラスの河口まなぶ選手が好スタートを決め、1コーナーで3番手へポジションを上げる。
CPSクラスではクラス3番手スタートの面野一選手がトップへと浮上。2番手には白戸選手がつける。クラスポールの岩岡選手はクラス4番手にポジションを落としてしまった。
ヘアピンでJCWクラス2番手スタートの平田雅士選手がスピン、クラス3番手へと順位を落とすことに。そして2周目にCPSクラスの岩岡選手が3番手へポジションアップを果たす。
レース終盤、M2CSRクラスの3番手争いが接近する。ファイナルラップで石井選手が3番手へポジションアップ。トップは独走状態で水元選手、2位に奥村選手でチェッカーとなった。「厳しい暑さの中でタイヤを持たせるのに苦労しました。そのあたりを上手くコントロールできて良かったです」と水元選手。
JCWクラスはトップが木村建登選手、2位は天田選手、3位に平田選手が入賞した。木村選手はレースを振り返り、「後半でクルマがタレるのは分かっていたので、先に仕掛けたいと感じていました。後半は後ろを引き離すことができて良かったです」と語った。
CPSクラスはファイナルラップでトップ争いが激化、面野選手を先頭に、白戸選手、岩岡選手が三つ巴戦を繰り広げる。最終的に面野選手が優勝し、2位は白戸選手を逆転した岩岡選手で、白戸選手は3位入賞。面野選手は「今シーズンここまで戦ってきてスタートに自信を持っていました。ラップタイムは上位陣が速いのは分かっていたので、スタートで前に出て逃げ切るという戦略でした」と優勝を喜んだ。
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BMW & MINI Racing第6戦は、各クラス第5戦の上位60%がリバースグリッドとなりスタートする。フォーメーションラップ開始の14時には、わずかながら部分的に雨が降り始めた。2番手スタートM2CSRクラスの水元選手が抜群のスタートを決め、トップへと浮上する。JCWクラス2番手スタートの天田選手は5コーナーでコースアウトしてしまい、大きく順位を落としてしまった。そしてCPSクラスはクラス4番手スタートの川福健太選手がオープニングラップでトップへ。
M2CSRクラスで白熱したのは2~3番手争いで、河口選手と石井選手の2台が序盤から激しいバトルを展開する。しかし、徐々に石井選手が引き離しにかかり、その勢いのまま前を走る奥村選手に接近。激しい2番手争いへと発展する。だがポジションを守り切ったのは奥村選手で、石井選手は3位。そしてトップを独走で駆け抜けた水元選手が2連勝だ。
「スタートが抜群に決まったのが良かったですね。スタートからわずかに雨が降り始めていたので、チームからの指示で雨量が増えた時のマージンを考え、序盤からフルプッシュしました。マージンを稼いだので、終盤落ち着いてレースすることができましたね」とは水元選手。
JCWクラスでトップチェッカーを受けたのは平田選手で、2位に木村選手がつけた。優勝の平田選手は「後ろが離れることがなかったので、気を抜くことができませんでした。これまでスタートで前に出られても後半抜かれてしまうことが多かったので、トップを守り切って勝つことができてホッとしている感じです」と語った。
CPSクラスではトップの川福選手が快走を見せる後方で、白戸選手と岩岡選手の2番手争いが白熱。6周目に岩岡選手がオーバーテイクして2位の座を奪った。白戸選手は惜しくも3位となる。優勝の川福選手は「第5戦から作戦を変更しました。後半でのセーフティモード介入を気にせず、序盤からフルプッシュするというレーススタイルに変えて挑んだのが、優勝へとつながりました」と勝因を分析。
なお、BMW & MINI Racing第6戦の表彰式は、激しい雷雨に見舞われたため、表彰台が屋外ということもあり、安全性を考慮し行われなかった。
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フォト/石原康 レポート/西川昇吾、JAFスポーツ編集部
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