小高一斗選手が2022年チャンピオン確定! チーム、エンジンチューナーのタイトルと合わせてTOM'Sが三冠
2022年10月3日
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の最終ラウンドとなる第6大会3レースは、9月24~25日に岡山国際サーキットにおいて第16~18戦が開催され、第17戦で優勝した小高一斗選手(TOM'S)が最終戦を待たずにチャンピオン確定となった。
2022年JAF全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 第16戦/第17戦/第18戦
開催日:2022年9月24~25日
開催地:岡山国際サーキット(岡山県美作市)
主催:株式会社岡山国際サーキット、AC
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の岡山大会は、開幕戦から併催だった全日本スーパーフォーミュラ選手権とは別開催となり、今回は2022 GTワールドチャレンジ・アジア・ジャパンカップとの併催。今大会には4チームから11台が参戦した。
スーパーフォーミュラ等へのステップアップを狙う9名と、ベテランドライバーによるマスタークラス2名のエントリーの中には、2011年のF3ユーロシリーズチャンピオンで、今季はスーパーGTのGT300クラスでアウディR8をドライブする31歳のロベルト・メルヒ・ムンタン選手の名前があった。来季のスーパーフォーミュラ参戦を睨んでのスポット参戦だという。
予選日の24日は晴天となった。チャンピオン争いは99点の小高選手と86点の太田格之進選手(TODA RACING)のふたりに絞られているが、第16戦のポールポジションを1分21秒229のコースレコードで獲得したのは太田選手で、1点を追加。
2番手は木村偉織選手(B-MAX RACING TEAM)と、ホンダ育成ドライバーがフロントローに並んだ。小高選手は3番手で、予選上位3名がコースレコードの更新となった。これに古谷悠河選手(TOM'S)、菅波冬悟選手(B-MAX RACING TEAM)、野中誠太選手(TOM'S)がそれに続いた。メルヒ選手は8番手だった。
セカンドベストで決まる第17戦は木村選手がポールポジションを獲得し、小高選手が2番手、太田選手が3番手で、この3名がコースレコードを更新。これに菅沼選手、古谷選手、野中選手が続く。
25周で争われる第16戦の決勝は、24日の13時22分にスタート。スタートでは木村選手がポールスタートの太田選手のインから並ぶが、太田選手がトップを守って2コーナーへ。オープニングラップでは5番手スタートの野中選手が菅沼選手をかわして4番手に上がった。
6周目に太田選手がファステストラップを叩き出して逃げ切りを図るが、レース中盤には木村選手がその差を詰めて2台の差は1秒を切るほどに。しかし、太田選手は終盤にその差を広げてトップチェッカー。オートポリスでの第8戦以来の今季3勝目を飾り、小高選手とのポイント差を縮めた。2位は木村選手、3位は小高選手。4~6位は野中選手、菅波選手、平良響選手(TOM'S)だった。
マスタークラスはすでにタイトルを確定させている今田信宏選手(B-MAX RACING TEAM)が、DRAGON選手(B-MAX RACING TEAM)との超接近戦を制して今季10勝目を挙げた。
18周で争われる第17戦は、晴天が続いた25日の9時22分にスタートした。ホールショットを決めたのはフロントロー2番手スタートの小高選手で、1コーナーまでにトップに立った。ポールの木村選手は出遅れ、太田選手とヘアピンの次のリボルバーまでサイド・バイ・サイドでバトルを演じたが、木村選手が2番手を死守。しかしその後ろのヘアピンではマスタークラスの2台が接触し、今田選手がグラベルベッドに止まってしまったことからセーフティカーが5周目まで導入された。
その後は小高選手、木村選手、太田選手によるファステストラップ争いが白熱。終盤の14周目には木村選手がファステストラップを更新して小高選手に迫るが、小高選手が逃げ切って今季8勝目を挙げた。2位は木村選手で3位は太田選手となり、これで小高選手が2022年のタイトルを確定した。4~6位は菅沼選手、古谷選手、平良選手だった。
なお、マスタークラスは2台とも0周リタイアとなった。
最終戦となる第18戦は18周で争われるが、スターティンググリッドは第16戦の決勝結果となり、ポールは太田選手。木村選手、小高選手、野中選手、菅波選手、平良選手の順でグリッドについた。14時7分、スタートが切られると木村選手が太田選手に並びかけるも、このレースでも太田選手がトップを死守。バックストレッチ手前のアトウッドでは、野中選手が小高選手のインに飛び込み3番手へ浮上した。
木村選手は太田選手に迫る走りを見せたが、太田選手は一度もトップを譲ることなくトップチェッカーを受け今季4勝目を挙げ、ランキング2位で今季を終えた。2位は木村選手、3位は野中選手だった。4~6位は小高選手、平良選手、古谷選手とTOM'S勢が3~6位を占めた。注目されたメルヒ選手はこの大会で9位、リタイア、9位でノーポイントに終わった。
マスタークラスはDRAGON選手が今田選手の連勝を止め、今季6勝目を飾った。
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フォト/遠藤樹弥 レポート/皆越和也、JAFスポーツ編集部