ポールの利を活かした山下健太選手と、逆転を決めた坪井翔選手が第2大会の勝利を分け合う

レポート レース

2022年10月31日

2022インタープロトシリーズ POWERED BY KeePer 第2大会が10月22~23日に富士スピードウェイで開催され、第3戦は山下健太選手(NAVUL)、第4戦は坪井翔選手(NETZ NOVEL MIE)が優勝を飾った。

2022 インタープロトシリーズ POWERD BY KeePer
(2022 富士チャンピオンレースシリーズ第5戦内)

開催日:2022年10月22~23日
開催地:富士スピードウェイ(静岡県小山町)
主催:富士スピードウェイ株式会社、FISCO-C、TMSC

 5月の開幕大会から長いインターバルを経ての開催となった第2大会。 大滝拓也選手が駆る表参道メディカルクリニックが新規参戦となったほか、開幕大会を欠場した2台も今大会から復活し、インタープロトクラスは10台で争われた。

 22日に行われた公式予選では、各車ともベストポジションでタイムアタックをしようと、ピットアウト直後から駆け引きが行われた。いち早く好タイムを記録したのは、IPSでのレースは今季初となる山下選手。1分45秒115を記録してポールポジションを獲得した。

 23日の決勝レースは、2戦とも9周で争われた。第3戦決勝は各車とも様子見といった雰囲気でバトルは少なかったが、トップを走る山下選手に対して勝負を仕掛けていったのは2番手の坪井選手。山下選手との差をじわじわと詰めていくと、6周を終えたところで0.2秒差まで接近。

 最終ラップでは何度かインを狙うような素振りを見せた。しかし横に並びかけるまでには至らず、山下選手がそのままトップチェッカー。今季初参戦のレースを勝利で飾った。2位には坪井選手、3位には阪口晴南選手(INGING MOTORSPORT)が続いた。

第3戦優勝は山下健太選手(NAVUL)。
「開幕戦を休んだので今年初めての参戦になりましたが、改めて『インタープロトって難しいな』と思うところが多々ありました。決勝では、今までの流れを考えると後半にタイヤがタレるだろうなと思ったので、1レース目はちょっと抑え気味で走っていたんですけど、先頭を走っているときの方がバランスが苦しくなってくる感じがありました。坪井選手の方が速そうだなという印象を受けて1レース目が終わり、2レース目は厳しくなるだろうなと思いました。最初の2周は比較的大丈夫でしたが、周回を重ねるごとにどんどんキツくなってきました。(追い抜かれた時は)正直、仕掛けてこないだろうなと思っていたところをやられてしまったので、ちょっとダサかったですね」
2位は坪井翔選手、3位は阪口晴南選手。

 第3戦の到着順でグリッドの再整列が行われ、第4戦のレースがスタート。今度は序盤から各所でサイド・バイ・サイドのバトルが展開された。山下選手、坪井選手、阪口選手のトップ3台は1周目から第3戦と同様の接近戦を繰り広げていたが、頭ひとつ抜け出たのは坪井選手。3周目に入ったTGRコーナーで山下選手をインから抜いてトップに浮上した。

 一時は1秒近いリードを築いた坪井選手だったが、後半に入ると山下選手がペースを取り戻し、再び坪井選手との差を縮めた。8周目のパナソニックコーナーで勝負をかけるも、坪井選手もしっかりと牽制しポジションは変わらず。

 山下選手は最終ラップまでチャンスを狙い続けるが、坪井選手も知り尽くした相手にわずかな隙も見せず。そのままの順位でチェッカーとなり、坪井選手が今季2勝目を挙げた。2位には山下選手、3位には阪口選手が入り、第3戦と同じTOP3となった。

第4戦優勝は坪井選手(NETZ NOVEL MIE)。
「1レース目の終盤から僕の方がペースが良さそうだったので、2レース目にチャンスはあるなと思っていました。ただ、前回(第1大会)は2レース目の序盤からバトルをしたことで混戦状態になって、結局(接触で)リタイアしてしまい、そうなるのは嫌だったので、仕掛けるのは少し待っても良いのかなと思っていました。思ったよりも早い段階で追いつくことができましたし、1周目で後ろとの差も離れたので『仕掛けても良いのかな?』と思ったのと同時に、『抜いたらすぐに引き離さないといけない』と考えていました。そこは予定通りにできて、あとは山下選手が阪口選手とバトルしてくれれば、余裕で優勝だなと思ったんですけど、そこから思ったほど僕のペースが上がらず、だんだん追いつかれてしまいました。コックピット内でちょっとしたトラブルがあって、それに気を取られて集中力が途切れそうでしたが、なんとか持ちこたえることができました。今季は前回の2レース目(第2戦)以外は、ずっと上位でレースができているので、シリーズのポイントを考えても今回の結果は大きかったかなと思います」
2位は山下選手、3位は阪口選手。
第4戦表彰の各選手。

 今回3台がエントリーしたSUPRA GT4クラスは、2レースとも石浦宏明(P.MU RACING SUPRA)と片岡龍也選手(NTP SUPRA)のトップ争いが白熱したが、第3戦の途中でトップに立った片岡選手が2戦ともクラス優勝を果たした。また4台で争われたCCS-Rクラスも、終始接戦の展開に。その中でトップを守り切った堤優威選手(P.MU RACING CCS-R)が2連勝を飾った。

フォト/株式会社インタープロトモータースポーツ レポート/株式会社インタープロトモータースポーツ、JAFスポーツ編集部

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