FIA-F4は最終戦で9勝目をマークした小出峻選手が、2022年のシリーズチャンピオンを確定!

レポート レース

2022年11月24日

モビリティリゾートもてぎを舞台とするSUPER GT最終戦のサポートレースとして、11月5~6日にFIA-F4地方選手権の最終大会が開催された。

2022 FIA-F4選手権シリーズ 第13戦/第14戦
(2022 SUPER GT Round 8内)

開催日: 11月5~6日
開催場所: モビリティリゾートもてぎ(栃木県茂木町)
主催: ホンダモビリティランド(株)、M.O.S.C、(株)GTアソシエイション

 このレースウィークは天気に恵まれ、木曜日から開始された練習走行も含め、すべてドライコンディションでの走行となった。やはり注目すべきは、誰がチャンピオンに輝くか?。候補は小出峻選手と三井優介選手のチームメイト同士に絞られている。その差は14ポイントとあって、かなりポイントリーダーの小出選手が有利な立場ではある。もちろん、新たなウィナーの誕生にも期待がかかっていた。

 予選開始は早朝8時25分。39台のエントリーを集めたことから2組に分けられていたが、半分とはいえ、20台が走行した後の路面、そして多少なりとも温度が上がることから、タイム的にはB組の方が好タイムが出るのは、もう容易に想像できた。そういった状況において、小出選手も三井選手も出走はA組から。つまり、チャンピオン候補でフロントローを分け合うことは、もはや不可能となっていた。

 その予選A組では、小出選手が一歩リード。セッション後半にはひとり1分57秒台に乗せ、セカンドベストタイムでもトップだった。そしてベストタイムもセカンドベストタイムも2番手だったのが三井選手で、ベストタイムでは伊東黎明選手が3番手、セカンドベストタイムでは大滝拓也選手が3番手となっていた。

 予選B組では、1分58秒台の壁は予想通り、あっさりと崩される。序盤のリーダーはランキング3位の荒川麟選手だったが、終盤の伸びに優ったのがチームメイトの小林利徠斗選手。ベストタイム、セカンドタイムともトップだったことから、ダブルポールポジション(PP)が決定した。

「前回のPPはラッキーがあってのPPでしたが、今回は実力で奪ったPP。クルマも今週末は練習中からセットアップも進み、グリップがどんどん増している感触がありました。予選のアタックも、うまくまとめることができたと思います」と小林選手。なお、B組2番手から4番手は、2本とも同じ顔ぶれ&順番に。荒川選手に続いたのは宮下源都選手、そして岩澤優吾選手だった。

 土曜日に行われたシリーズ第13戦決勝レースでは、小林選手が好スタートを切って、1コーナーへのホールショットに成功。背後には小出選手、荒川選手、三井選手と、ここまではグリッド順で続くが、5番手には2ポジションアップを果たした岩澤選手がつけていた。もてぎもまた、抜けないサーキットである。しばらくは上位陣のこう着状態が続く中、3周目には小林選手がファステストラップを記録し、いよいよ抜け出すかと思われた。

 が、そんな矢先の4周目、90度コーナーで接触し、コース脇に停まった車両があったことから、セーフティカー(SC)が導入される。小林選手以下が、これでまた近づくこととなる。SC先導は1周だけだったが、リスタートを完璧に決めた小林選手は逆転を許さず。しかし、7周目にもS字でストップした車両があったことから、2度目のSCランが実施される。やはり先導は1周のみ。再びのリスタートも決めて小林選手は、小出選手の逆転を阻んでいた。

 トップグループで動いたのは、岩澤選手のみ。だが、12周目の90度コーナーで三井選手に仕掛けたものの抜ききれず、立ち上がりで加速が鈍った隙を接近を許していた奥住慈英選手が続くビクトリーコーナーで捕らえ、順位を落としていた。

 最後まで小出選手らを振り切って初優勝を飾った小林選手は、「今日は僕の実力を全部発揮できたのと、スタートだったり、SC明けのタイミングだったりが全部噛み合っていたレースだったので、凄く嬉しいですね。僕自身も本当に回数を重ねるごとに成長しているな、というのを確実に感じているので、そこはやっぱり自信にもなっています。来年とか、それ以降を見据えて、もっと強くなりたいし、あくまでもまだ途中経過に過ぎないので、まだまだ頑張りたいと思います」と、レース後に謙虚に語っていた。

 一方、最終戦を前に王座確定とはならなかった2位の小出選手は、「今回ばかりは届かなかったですね。正直、自分はフルプッシュしていたんですが、それでも全然、前に届かなかった。小林選手には追いつかなかったです。それでも明日が本当に最終戦で、チャンピオンシップもある程度、余裕もあるので本当に明日のレースは集大成として、3年間やってきたすべての知識、経験を活かして優勝で締め括れるようにします」と語った。

第13戦はPPスタートの小林利徠斗選手(TGR-DC RS トムススピリット F4)が、2度のSCランが入ったレースで最後までトップを守り抜いた。
小林選手は今回がFIA-F4初優勝となった。
2位入賞は小出峻選手(左)。荒川麟選手が3位に入った(右)。
左から2位小出、優勝小林、3位荒川の3選手。

 インディペンデントカップでは鳥羽豊選手とHIROBON選手がトップを争うも、途中の接触で鳥羽選手はフロントウィングを曲げ、そしてHIROBON選手はコースアウト。アンダーステアに苦しむ鳥羽選手を12周目に捕らえたDRAGON選手が、今季2勝目をマークした。「チャンスは最後のSC明けの2周のみでしたが、1コーナーから並走して、3~4コーナーでトップに立てました」とDRAGON選手。

インディペンデントカップはDRAGON選手(B-MAX TEAM DRAGON) がシーズン2勝目をさらった。
鳥羽豊選手は2位に入り(左)、齋藤真紀雄選手が3位に入った(右)。
左から3位齋藤、優勝DRAGON、2位鳥羽の3選手。

 そして迎えた日曜日の最終戦。すべてのドライバーが有終の美を飾るべく臨んだレースは、波乱の幕開けとなった。スタート直後にストールした車両を後続の2台が避けきれず、いきなりSCが導入されたからだ。本来のスタートは小林選手がしっかり決めていただけに、心境穏やかざるものがあったのではないか。

 バトルは5周目から再開。リスタートは決めた小林選手ながら、小出選手が離れない。そして90度コーナーでインを刺し、そのまま並んでビクトリーコーナーで小出選手が前に出る。次の周の3コーナーでは荒川選手も小林選手を抜いて2番手に浮上。その直後に停まった車両があったことから2度目のSCランが実施される。

 2周の先導の後、再びのリスタートでは荒川選手が小出選手に迫るも、しっかりガードを固めて逆転を許さず。逃げ切って9勝目を挙げた小出選手がチャンピオンに確定した。3位は宮下選手で、初の表彰台へ。三井選手は4位で、小林選手は中村仁選手に続く6位となった。

「SC明けのチャンスを逃さなかったっていうのは、本当に3年間、培ってきた速さだけでなく、強さという面も、しっかり見せられたんじゃないかなと思っています。今までもてぎでは、いい成績を残したことがなくて、コンプレックスもあったんですが、今までやってきた経験を、しっかりと、どこがダメなのか復習して結果に繋げられたのは良かったと思います。シンプルに嬉しいです」と一年を振り返った小出選手は、「来年どこで走るかはまだ分からないですけど、今年獲ったチャンピオンの名に恥じない走りをしていきたいと思っています」と、今後に向けての抱負も語った。

FIA-F4最終戦は小出峻選手(HFDP RACING TEAM)が9勝目をマークし、シリーズチャンピオンを確定させた。
ポディウムで歓喜の表情を見せる小出選手。
2戦連続ポディウムの荒川麟選手が2位入賞(左)。宮下源都選手は3位に入った(右)。
左から2位荒川、優勝小出、3位宮下の3選手。

 インディペンデントカップではHIROBON選手がトップでチェッカーを受けたが、SC中の追い越しでペナルティが課せられ、すでにチャンピオンを確定させている鳥羽選手が10勝目をマーク。「本当に最後のレースで有終の美を飾れて良かったし、今年1年間、一度もメカニカルなトラブルに見舞われなかったクルマを与えてくれたメカニック、チームに感謝します」と喜びのコメントを発している。

インディペンデントカップでは、鳥羽豊選手(HELM MOTORSPORTS F110)が優勝。
鳥羽選手は10勝目を挙げて、タイトルに花を添えた。
前日優勝のDRAGON選手は2位(左)、齋藤真紀雄選手は2戦連続となる3位でチェッカーを受けた。

フォト/石原康、遠藤樹弥 レポート/はた☆なおゆき

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