JAF四国モータースポーツ表彰式は今年もJRホテルクレメント高松で開演

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2023年2月24日

毎年、年明け早々の成人の日に行われてきた四国地区の地方選手権モータースポーツ表彰式。約1か月ズレ込んだが、JAF四国ジムカーナ選手権3部門6クラス、JAF四国ダートトライアル選手権3部門4クラスの表彰が、香川県高松市内のJRホテルクレメント高松で行われた。

JAF四国地方選手権
2022年モータースポーツ表彰式

開催日:2023年2月18日
開催地:JRホテルクレメント高松(香川県高松市)
主催:JAF四国本部、JMRC四国

 2022年1月上旬、新型コロナウイルス感染症の感染対策を徹底したことで、2021年の地方選手権表彰式が開催されたエリアのひとつである四国地区。2023年も前年同様に対策を講じ、2月18日に2022年のJAF四国地方選手権モータースポーツ表彰式が行われた。その会場は四国地区ではすっかりおなじみとなっている、サンポート高松近くのJRホテルクレメント高松だ。

 基本的には前年のコロナ禍における対策が採られた表彰式のスタイルを踏襲。相変わらずアルコールの提供は控えたものの、食事会や協賛品じゃんけん大会といった催しもあり、楽しい宴の場として式典が執り行われた。今回は残念ながら出席が叶わなかった欠席者が多数見受けられたが、2022シーズンをともに戦い抜いた選手が集まり、互いの健闘を称え合う清々しい光景が随所で見られた。

 14時から表彰式が開始されるのを前に、まず10時から2時間ほど小宴会場・桂の間でJAF四国地域クラブ協議会(JMRC四国)運営委員会が開かれる。JMRC四国の大西周運営委員長をはじめ、JAF、そして運営委員として名を連ねるメンバーが集まり、レジュメをもとに確認作業を行い、各委員からそれぞれ報告がなされた。続いて13時からは表彰式が行われる大宴会場の飛天にて、JMRC四国総会も実施された。

目前に瀬戸内海と高松市内が広がるJRホテルクレメント高松がJAF四国地方選手権表彰式の舞台。当日は一時小雨も降っていたが、やや肌寒い陽気の曇りだった。
JMRC四国運営委員会やJMRC四国総会では、報告事項として委員が各部会の2022年総括を行うとともに、会計状況や2023年の予定等を発表した。
部会長が変更となったダートトライアル部会は、松原宏氏から萩原豪氏へバトンタッチ。また広報部会は松永氏から松原氏へ、事務局長が和田善明氏から平尾高王氏と引き継がれた。

 表彰式の司会進行はJAF香川支部事業課の平木康大係長が務め、またJAFモータースポーツ部の村田浩一部長、そしてJMRC四国の大西運営委員長が主催者挨拶を行う。来賓はJAF全日本/ジュニアカート選手権審査委員グループ(日産プリンス香川販売株式会社代表取締役社長)の久保智彦委員、住友ゴム工業株式会社モータースポーツ部の畑中功氏、株式会社ブリヂストングローバルモータースポーツ推進部の山内真理氏の3名。来賓を代表して久保委員が挨拶した。

 表彰はJAF四国ジムカーナ選手権、JAF四国ダートトライアル選手権、JMRC四国ダートトライアルシリーズの順で行われ、ジムカーナはJAF村田部長が、ダートトライアルはJAF四国本部の内海敏行事務局長とJMRC四国の大西運営委員長がそれぞれ務めた。表彰対象者は登壇して賞典を受け取り、チャンピオンは壇上で喜びのコメントを発した。なおラリーの表彰については中国地区と合同で、2月25日に中四国ラリー選手権表彰式として開催を予定している。

 2022年の全日本選手権で活躍した四国出身の選手紹介では、全日本ジムカーナ選手権JG4クラスに参戦してチャンピオンとなった田中康一選手が壇上に呼ばれ、ステージ中央に用意されたマイクに向かって挨拶の言葉を述べる。2022シーズンの奮闘ぶりを振り返りながら2023年の抱負を語った。

 すべての表彰が終わると、表彰対象者や来賓を集めた記念撮影を挟んで食事会へと移行する。この食事会ではJAF四国本部の内海敏行事務局長が挨拶、また住友ゴム工業の畑中氏が乾杯の音頭を取った。従来はビュッフェ形式の食事が楽しめたのだが、コロナ禍での開催となった昨年はお弁当の配布。そして今年はそこから一歩前進して、円卓に配膳された和食となった。歓談しながら食事に舌鼓を打っていたようだ。

 食事会の後はお待ちかねのじゃんけん大会となり、JMRC四国の八塚勝博副運営委員長の進行でスタート。一色健太郎選手や田中康一選手、そしてJAF村田部長が代表で、会場全員を相手にじゃんけんで勝負して勝ち残った人が賞品をゲット。最後はJMRC四国の平尾高王副運営委員長が中締めの挨拶を行い、賑やかな式典は幕を閉じた。

主催者挨拶を行うJAFモータースポーツ部の村田浩一部長。「この式典が開かれるとともに、四国管内のモータースポーツがスタートいたします。今年もモータースポーツを楽しんでいただければと思います」とコメント。
JMRC四国の大西周運営委員長は「2022年の四国は中止もなく、全スケジュールつつがなく終了いたしました。すべての方々に協力いただきまして、大変感謝しております。本日受賞された皆さま、おめでとうございます」と挨拶。
全日本/ジュニアカート選手権の審査委員を務める久保智彦委員が代表して来賓挨拶を行い、祝辞を述べた。2022年に開催および成立した全日本カート選手権EV部門を振り返りつつ、JAFアプリの周知を行う。
JAF四国ジムカーナ選手権PNクラスの表彰。左からチャンピオンの一色健太郎選手、3位の鎗内良壮選手。2位の金森峰史選手、4位の内田憲作選手、5位の勇内山徹選手、6位の西村修一選手は欠席。
JAF四国ジムカーナ選手権R1クラスの表彰。左からチャンピオンの土居明生選手、5位の福田和秀選手。2位の乃一智久選手、3位の土居孝広選手、4位の日浦裕士選手、6位の小森敦文選手は欠席。
JAF四国ジムカーナ選手権R2クラスの表彰。左からチャンピオンの堀央尚選手、2位の十川貴行選手。3位の土居清明選手、4位の西村誠選手、5位の福島秀太郎選手、6位の菊地慎一郎選手は欠席。
JAF四国ジムカーナ選手権R3クラスの表彰。左から2位の山﨑聡一選手、4位の徳永秀典選手。チャンピオンの仙波秀剛選手、3位の高芝大輔選手、5位の武田弘己選手、6位の平澤英祐選手は欠席。
JAF四国ジムカーナ選手権R4クラスの表彰。左からチャンピオンの山下和実選手、3位の佐藤忍選手、5位の嶋屋吉宏選手。2位の三好範学選手、4位の瀧本恭之選手、6位の村上秀雄選手は欠席。
JAF四国ジムカーナ選手権NS1クラスの表彰。左からチャンピオンの田中康一選手、4位の竹下俊博選手。2位の窪田竜三選手、3位の右城義文選手、5位の植田耕太郎選手、6位の神田正巳選手は欠席。
JAF四国ダートトライアル選手権PNクラスの表彰。左からチャンピオンの萩原豪選手、2位の西岡章夫選手、6位の坂田智選手。3位の福田剛選手、4位の折口智史選手、5位の島田正樹選手は欠席。
JAF四国ダートトライアル選手権N1クラスの表彰。2位の田川知明選手。チャンピオンの谷芳紀選手、3位の豊岡明宏選手は欠席。
JAF四国ダートトライアル選手権SD1クラスの表彰。左からチャンピオンの谷正史選手、3位の萩原豪選手、5位の田川知明選手。2位の石井雅行選手、4位の谷芳紀選手、6位の長井忍選手は欠席。
JAF四国ダートトライアル選手権SD2クラスの表彰。左からチャンピオンの竹下俊博選手、3位の松原宏選手。2位の梶田昌弘選手、4位の岩見文輝選手、5位の吉川直毅選手、6位の上谷英男選手は欠席。
JMRC四国ダートトライアルシリーズG1クラスの表彰。左からチャンピオンの竹下俊博選手、3位の松原宏選手。2位の梶田昌弘選手、4位の岩見文輝選手、5位の吉川直毅選手、6位の上谷英男選手は欠席。
JMRC中国ダートトライアル選手権G2クラスの表彰。左から2位の萩原豪選手、3位の谷正史選手、4位田川知明選手。チャンピオンの谷芳紀選手、5位の豊岡明宏選手、6位の石井雅行選手は欠席。
四国地区在住のJAF全日本ジムカーナ選手権で活躍した上位入賞者の紹介。JG4クラスチャンピオンの田中康一選手が登壇。
食事会の冒頭で挨拶を行ったJAF四国本部の内海敏行事務局長。「JAF四国本部ではこれからも各種イベントを通じてモータースポーツの裾野を広げる活動を展開したいと考えております」と述べた。
昨年は持ち帰り可能なお弁当の配布で簡素化された食事会も、今回はグレードアップして色とりどりの料理が円卓を彩った。
住友ゴム工業株式会社モータースポーツ部の畑中功氏が「モータースポーツの発展と皆さまのますますのご健勝ご活躍を祈念いたしまして、乾杯!」と宴の開始の発声を行った。
住友ゴム工業や横浜ゴムから協賛されたグッズをかけたじゃんけん大会。JMRC四国の八塚勝博副運営委員長が進行を務め、軽快なトークで会場内を盛り上げた。
中締めはJMRC四国の平尾高王副運営委員長。「これまでダート専門でしたがジムカーナに挑戦することにしました」と明かし、競技で使用するヘルメットを掲げながら「乾杯」で締めた。

■2022年JAF四国地方選手権「初」チャンピオンインタビュー

JAF四国ジムカーナ選手権R2クラス 堀央尚選手
“真剣にモータースポーツに取り組みたい”と、ライセンスを取得して約5年、念願の初タイトルの快挙を成し遂げたのは、高知が地元ながら現在は三重に在住の堀央尚選手。「2021年から走らせてもらっていますが、地元の選手の走りがものすごく上手で、その選手たちに勝ちたいという一心ですね。腕試しとして自分の実力でどこまでいけるかとても興味がありました」と参戦の経緯を語る。「たぢかわでは名手の土居清明選手に一矢報いることができたものの、瀬戸内海サーキットでは十川貴行選手に1回も勝ったことがなくて……、改めて四国のレベルの高さを痛感しました。そんなベテランぞろいのR2クラスで獲らせてもらった感はあるんですけど、チャンピオンが獲れて良かったです」コメント。「2023年は諸事情によりシリーズで参戦するのは難しいんですが、モータースポーツ活動は継続したく、四国をはじめ近畿や中部、中国地区にスポットで参戦してみたいです」
JAF四国ダートトライアル選手権PNクラス 萩原豪選手
二輪のモトクロス歴が長い萩原豪選手は、首と肩の調子が悪くなったことから、4年前より四輪のダートトライアルに転向したそうだ。「2022年はダートトライアル部会の副部会長をやっていたこともあって、1台でも多く四国の大会に参加してもらいたく、近畿や中国地区にも参戦しながら四国のダートラをPRしてきました」と、他地域のPN車両の参戦台数を踏まえ、四国で初のPNクラスを成立させるために奔走した。「県外から遠征してくれた選手たちのおかげで、なんとか成立したことで、まずは感謝のひと言ですね。今回、チャンピオンが獲れたとはいえ、全日本と比較すると2~3秒は置いていかれているので……、そこをいかに縮めていくかが課題です」と、喜びよりも次の目標に意識が向かっている様子だ。2023年は新たに部会長に就任、「今年もPNクラスを牽引しながらチャンピオンを目指します。初心者や新しい人が増えて、四国のモータースポーツが賑わうよう頑張ります」
JAF四国ダートトライアル選手権SD2クラス 竹下俊博選手
「チャンピオンを獲るつもりで臨みました」と、2022年はラリー、ジムカーナ、ダートトライアルの3カテゴリーに参戦した竹下俊博選手。チャンピオンとなったダートトライアルについて、「本当はNクラスで出たかったんですけど、成立しなかったので1クラス上げてSD2クラスに挑戦しました。梶田昌弘選手が出なかった第1戦で優勝こそしたものの、残り3戦はすべて梶田選手に負けてしまったので、ちょっと不甲斐なく思っています。腕もクルマも違うので勝つのは難しいでしょうけど……、3戦すべて2位で終えたので上出来ではないでしょうか。タイトルが獲れましたし100点満点のシーズンでした」と総括。「四国はダートトライアル人口が少ないですから、できるだけ盛り上げたいなと思います」と、2023年はディフェンディングチャンピオンとしての意欲を見せる。続けて「ラリーに関しては金銭的に出れそうもありませんが、ジムカーナでもチャンピオンを獲りたいですね」

フォト/谷内寿隆、JAFスポーツ編集部 レポート/JAFスポーツ編集部

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