長谷見昌弘氏と星野一義氏に文部科学省スポーツ功労者顕彰が授与。第52回日本プロスポーツ大賞では野尻智紀選手が敢闘賞に輝く!

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2023年3月7日

第52回日本プロスポーツ大賞の受賞式典が4年ぶりに開催され、スーパーフォーミュラの野尻智紀選手が敢闘賞を受賞。また、同時開催された文部科学省スポーツ功労者顕彰式では長谷見昌弘氏と星野一義氏が選出。井出庸生副大臣から顕彰状と銀杯が贈られた。

2022年度内閣総理大臣杯日本プロスポーツ大賞受賞式典/
令和4年度文部科学省スポーツ功労者顕彰式

■開催日:2023年3月2日
■開催地:ホテルニューオータニ(東京都千代田区)
■主催:公益財団法人日本プロスポーツ協会

 日本のプロスポーツ界の健全な発展と振興に寄与することを目的に、1968年から開催されている「日本プロスポーツ大賞」受賞式典が、2018年以来4年ぶりに開催された。会場は東京都内のホテルで、表彰対象者を全員招待したリアル開催で行われた。

 第52回を数える2022年度の受賞式典では、敢闘賞と特別賞、殊勲賞などが用意され、敢闘賞は、スノーボーダーの平野歩夢選手やプロゴルファーの山下美夢有選手、競泳(視覚障害クラス)の富田宇宙選手が受賞した。

 そしてモータースポーツ界からは、全日本スーパーフォーミュラ選手権で2年連続チャンピオンを獲得し、2022年JAFドライバー・オブ・ザ・イヤーにも選出された野尻智紀選手が敢闘賞を受賞することになった。

 特別賞にはサッカー日本代表・森保一監督やオリックス・バファローズが選ばれ、殊勲賞には東京ヤクルトスワローズ・村上宗隆選手や大リーグの大谷翔平選手、車いすテニスの国枝慎吾選手らが選出された。

 そして、栄えある日本プロスポーツ大賞には、ボクシングのバンタム級で日本人初の世界主要4団体統一王者に輝いた井上尚弥選手が選ばれ、内閣総理大臣杯と賞状が授与された。大賞のプレゼンターとして岸田文雄首相が登壇して、井上選手に各賞典を手渡した。

 日本プロスポーツ大賞の受賞式典に続いて、文部科学省によるプロスポーツ関係者に対する「スポーツ功労者顕彰」の顕彰式も開催された。

 令和4年度は6名が顕彰されることとなり、プロレスリングの坂口征二氏と武藤敬司氏、競技ダンスの津田雅彦氏、モーターサイクルスポーツの平忠彦氏が登壇。そして、モータースポーツ界からは、長谷見昌弘氏と星野一義氏の2名が選ばれ、文部科学省の井出庸生副大臣から顕彰状と銀杯が贈られた。

 四輪モータースポーツ界におけるスポーツ功労者顕彰は、令和2年度の高橋国光氏以来。今回の式典では顕彰を受けた6名を代表して、長谷見氏が以下のように謝辞を述べた。

「このような盛大な表彰式にお招きいただきありがとうございます。“元”レーシングドライバーの長谷見です。僕がレースを始めたのは1962年で、ここにいる星野くんとほぼ時期が一緒で、あれからトップの競り合いをやって、38年後に二人とも引退しました。モータースポーツはプロスポーツの中でも一番危険なスポーツじゃないかと思います。その中でも、長い間切磋琢磨して引退することができました。それ以降も、チームオーナーや監督をやりながら若い選手を育て、何人もの優秀な選手が育ちました。これからもモータースポーツのために、身体が続く限り協力しようと思います」。

 長谷見氏と同様に、日本のレース黎明期からトップレベルの戦いを続け、現在もチームインパルの監督として後進の育成にも余念がない星野氏は、後輩たちにエールを贈った。

「これまでにない経験です。ご支援いただいている企業の代表の皆様から“星野さん、おめでとう”とお声をいただき、今までない価値や重みを感じています。いや、涙が出るぐらい嬉しい。これはもう自分の宝として、サーキットで『オレは功労者だぞ』って看板を背負って歩こうかと思うぐらいです。JRPの上野さんも良くしてくれますし、皆さんのおかげで、このような顕彰をいただけたと思っています。レースは“数字”じゃなくて“情熱”です。“待つ”ようなレース運びは大嫌いですし、『結果は後から付いてくる』でいい。どんどんチャレンジして若手を育てて、日本のレースを盛り上げていきたい。モータースポーツの後輩たちから、この大賞を獲れるような時代になって欲しいですね」。

第52回日本プロスポーツ大賞の敢闘賞を受賞した野尻智紀選手。日本プロスポーツ協会の田嶋幸三副会長から賞状とトロフィーが贈呈された。
敢闘賞と特別賞の受賞者、左から富田宇宙選手、平野歩夢選手(代理)、山下美夢有選手(代理)、野尻選手。そして特別賞のオリックス野球クラブ・湊通夫代表と森保一監督。
文部科学省の井出庸生副大臣からスポーツ功労者顕彰を受けた長谷見昌弘氏。
長谷見氏に続いて、井出副大臣からスポーツ功労者顕彰を受けた星野一義氏。
令和4年度文部科学省スポーツ功労者顕彰は写真の6名。左から井出副大臣、坂口征二氏(代理)、平忠彦氏、津田雅彦氏、長谷見氏、星野氏、そして武藤敬司氏。
顕彰を受けた6名を代表して、長谷見氏がこれまでの経歴を振り返りながら謝辞を述べた。
四輪モータースポーツ界からは3名が受賞。星野氏と野尻選手、長谷見氏を挟み、推薦団体であるJAFの四宮慶太郎副会長と日本レースプロモーションの上野禎久代表が並ぶ。
第52回日本プロスポーツ大賞に輝いたのはボクシングの井上尚弥選手。当日は岸田文雄首相が来場して内閣総理大臣杯を授与した。写真は左から、日本プロスポーツ協会の麻生太郎会長と井上選手、岸田首相、井出副大臣、そして、井上選手に副賞を贈呈した三菱自動車の加藤隆雄代表執行役社長兼最高経営責任者。

フォト/森山良雄、公益財団法人日本プロスポーツ協会、JAFスポーツ編集部 レポート/JAFスポーツ編集部

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