中国ダートラ初戦、最多12台参加のSCD2クラスは望月浩孝GR86が制す!
2023年3月15日

3月5日、ダートコースの名所として知られる広島県安芸高田市のテクニックステージタカタにて、2023年の中国ダートトライアル選手権の開幕戦が開催された。
2023年JAF中国ダートトライアル選手権 第1戦
2023年JMRC中国ダートトライアルチャンピオンシリーズ 第1戦
2023年JMRC全国オールスター選抜 第1戦
「CCN/HMCエキサイトダート」
開催日:2023年3月5日
開催地:テクニックステージタカタ(広島県安芸高田市)
主催:CCN
全8戦で予定されてる中国ダートトライアルの地区戦は、今回を含めた6戦がテクニックステージタカタ、第2戦と第6戦の2戦が山口県宇部市のくすのきハイランドパークで開催される。その開幕戦には、賞典外のオープンクラスも合わせて71台がエントリーした。
好天に恵まれた当日、朝方はかなり冷え込んだものの、3月に入ったということもあって日中は気温が上昇。過ごしやすい絶好のダートトライアル日和となり、両ヒートともにドライ路面での競技となる。コースは中高速コーナー主体のハイスピード設定。路面が掃けた第2ヒートでは、各車ともにタカタのコースを存分に攻め、白熱した勝負が展開された。
また、今回は九州ダートトライアルの地区戦が併催されるということもあり、パドックには例年以上にマシンが並んで賑やかに。それぞれ行われた表彰式では互いの健闘を讃え合う光景も見られ、まさに開幕戦に相応しい1戦となった。


SCD2クラス
今回最多の12台のエントリーとなったのが、4WDの改造車で争われるSCD2クラス。その第1ヒートをトップで折り返したのが、中国地区では大会アナウンサーでお馴染み、そして今シーズンはディフェンディングチャンピオンとしてシリーズに挑む西元直行選手。
しかし第2ヒート、関東から遠征のアキマただゆき選手が西元選手のタイムを0.4秒更新すると、第1ヒート4番手につけていた望月浩孝選手がアキマ選手を0.8秒上回る。トップタイムが更新される中、ラストゼッケン西元選手の出走となったが、ここで西元選手は痛恨のタイムダウン喫してしまい3位に転落。望月選手がタイムを守りきり、逆転で優勝を決めた。
「昨年までは駆動系のトラブルに悩まされていたのですが、ようやく解消されてきました。しかし肝心の走りはイマイチでしたね(笑)。シーズンオフにエンジンの特性を変えて今回がぶっつけ本番だったので、乗り切れませんでした」と、やや課題を残しながらも開幕戦を制した。



SA1クラス
参加10台のSA1クラスは、コルトを駆る松岡修司選手が第1ヒートからトップタイムを叩き出し、第2ヒートでもきっちりタイムアップを果たして優勝。「開幕戦は毎年トラブルが多くて成績が出せなかったのですが、今回は両ヒートともにしっかり走れました」という松岡選手。昨シーズンはシリーズ2位に甘んじたが、チャンピオン奪回に向けて好スタートを切った。



NS1クラス
4輪駆動のN/SA/SAXで争われるNS1クラスは、「シーズンオフは足回りを中心にしっかりクルマを見直しました」という西田ツカサ選手が第1ヒートからトップタイムをマーク。第2ヒートでもその手を緩めることなくタイムアップを果たした西田選手は「昨年は1勝もできなかったのでうれしいですね」と、2位以下に3秒近い差をつけ、久しぶりの優勝を飾った。



PN1+クラス
第1ヒート3番手から6秒以上のタイムアップを果たした南優希選手が逆転で優勝を飾る。「ライバルの山谷(隆義)選手や藤原(祐一郎)選手との戦いになると思ってましたが、やはりギリギリで何とか勝てました。ダンロップ、ウィンマックス、クスコさんの育成プログムのサポートドライバーに選んでいただきましたので、良い報告ができます」と笑顔で語った。



NPSAクラス
NPSAクラスは、第1ヒートはデミオの西隆司選手がトップで折り返す。しかし第2ヒート、2.2秒のタイムアップにとどまった西選手に対し、4.8秒のタイムアップを遂げたラストゼッケン萩原豪選手が逆転で優勝。「半年ぶりの走行だったので、第1ヒートは様子見といった感じでした。第2ヒートは路面が良くなったのでかなり踏めたと思いますが、まだまだタイムを詰める要素はありましたね」と、走りを振り返った。



SCD1クラス
2輪駆動のSC/D車両のSCD1クラスは、重松良輔選手が2位の一柳豊選手との僅差を制して優勝。「一昨年の病欠から昨年復帰して、今年はようやく本調子といった感じです。シーズンオフにガレージよしだやさんにデフをばっちり仕上げてもらったので、第1ヒートから気持ち良く走れました。まだチャンピオンを獲ったことがないので、今年こそはという気持ちで開幕戦を戦いました」と、力強く意気込みを語った。



ATクラス
ATクラスは地区戦初参加の都田輝峰選手が優勝。「山口大学の自動車部所属です。借り物のクルマということもあり、第1ヒートはビクビクしながらの運転だったのですが、山口大学に伝わる『アクセルはマントルまで踏め』という言葉を思い出し、思い切り踏んだのが勝因だと思います」と、若手ドライバーが笑顔で語った。



チャレンジクラス
6台が参加したチャレンジクラスは、ランサーを駆る菅谷晴也選手が両ヒートともにトップタイムで優勝となった。



フォト/友田宏之 レポート/友田宏之、JAFスポーツ編集部