開幕戦は残り50分で発生したクラッシュにより赤旗終了。5ZIGEN GTR GT3がポール・トゥ・フィニッシュ!
2023年3月30日

国内転戦シリーズのトップを切って開幕となった2023年のスーパー耐久シリーズ。3月18~19日、鈴鹿サーキットで5時間レース「SUZUKA S耐」として開催された。残り50分を切った時点で大きなアクシデントがあり、赤旗が掲出されてレースは中断&終了。昨年のST-Zクラスチャンピオンで、今年は参加車両とクラスを変更した5ZIGEN GTR GT3(HIROBON/川端伸太朗/塩津佑介/金丸ユウ組)が、ポール・トゥ・フィニッシュを飾った。
ENEOS スーパー耐久シリーズ 2023 Powered by Hankook 第1戦「SUZUKA S耐 5時間レース」
開催日:2023年3月18~19日
開催地:鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)
主催:NRC、SMSC、ホンダモビリティランド株式会社
スーパー耐久シリーズの開幕戦には、8つのクラスに54台の車両が参戦。18日に行われた公式予選は、一部ハーフウェットコンディションから徐々にコースが乾く中で行われ、A/Bドライバーのベストタイム合算でグリッドが決まることとなる。
ST-Xクラス
ポールポジションを獲得したのは、今季メンバーを一新してトップクラスのST-Xクラス(全7台)に参戦した5ZIGEN GTR GT3。これに中升 ROOKIE AMG GT3(鵜飼龍太/蒲生尚弥/平良響/片岡龍也組)、DENSO LEXUS RC F GT3(永井秀貴/小高一斗/嵯峨宏紀組)、TKRI松永建設AMG GT3(DAISUKE/元嶋佑弥/中山友貴組)、そして昨年のチャンピオンであるHELM MOTORSPORTS GTR GT3(鳥羽豊/平木湧也/平木玲次組)が続いた。
19日の決勝レースは朝から好天に恵まれ、気温15度の11時50分にスタートが切られた。5ZIGEN GTR GT3は川端選手がスタートからトップを守り周回。これに2番手に順位を上げたDENSO LEXUS RC F GT3の小高選手が迫るも抜くまでには至らず。
レース開始から1時間10分が経過したころ、セーフティカー(SC)導入となった時点で5ZIGEN GTR GT3がピットインしてHIROBON選手に交代。一旦ポジションを3番手に落とすが、すぐに2番手へ順位を上げた。先にピット作業を済ませていたDENSO LEXUS RC F GT3がトップに立っていたが、ピットロードの速度違反でドライブスルーのペナルティを受け、5ZIGEN GTR GT3が難なくトップへ戻る。
5ZIGEN GTR GT3はジェントルマンドライバーのHIROBON選手からS耐初のフル参戦となる金丸選手へつなぎ、トップを守って走行。レースが3時間半を経過した15時20分ごろ、2度目のSC導入となったタイミングで金丸選手から塩津選手に交代した。塩津選手は97周目に2分2秒476のファステストラップを刻み、2番手に10秒以上のリードを保ち周回を重ねた。
16時3分、ST-5クラスのトップ争いをしていた2台が130R先で接触し、1台がガードレールにクラッシュしてコース上にストップ。パーツがコース上に散乱、またガードレールの修復にも時間を要すということで、赤旗が掲出されて中断後に終了となった。
103周終了時点でトップを守っていた5ZIGEN GTR GT3が逃げ切って優勝。5ZIGENがS耐のトップクラスで優勝したのは、2000年9月17日の第6戦ツインリンクもてぎ(竹内浩典/田中哲也組の5ZIGEN☆ファルケンGT-R)以来23年ぶり。2位はTKRI松永建設AMG GT3、3位はDENSO LEXUS RC F GT3だった。



ST-Zクラス
ST-Zクラス(全11台)は、ST-3クラスのクラウンからGT4車両のGRスープラに変更した埼玉トヨペット GB GR Supra GT4(山﨑学/吉田広樹/服部尚貴/川合孝汰組)が、こちらもポール・トゥ・フィニッシュ。またGT4車両としてのデビュー戦で注目された新型Zのraffinee 日産メカニックチャレンジZ GT4(大塚隆一郎/富田竜一郎/名取鉄平/篠原拓朗組)が2位表彰台を獲得した。



ST-1クラス/ST-2クラス
ST-1クラス(全2台)はD'station Vantage GT8R(星野辰也/織戸学/浜健二/ジェイク・パーソンズ組)が、昨年第5戦もてぎ以来の優勝。ST-2クラス(全5台)はHonda R&D Challenge FL5(石垣博基/武藤英紀/木立純一/柿沼秀樹組)が、参戦2戦目で初優勝を飾った。





ST-3クラス/ST-4クラス
ST-3クラス(全5台)は岡部自動車Z34(甲野将哉/長島正明/富田自然/元嶋成弥組)が、2018年第2戦鈴鹿以来5年ぶりに優勝。ST-4クラス(全8台)はTEAM G/MOTION'GR86(塩谷烈州/山本謙悟/瀬戸貴巨組)が初優勝を飾った。






ST-5クラス/ST-Qクラス
最激戦区のST-5クラス(全12台)は、アクシデント直前までトップ争いを展開していた村上モータースMAZDAロードスター(村上博幸/吉田綜一郎/有岡稜平/岡本大地組)が2戦ぶりの優勝を遂げた。また開発車両によるST-Qクラス(全4台)は全車が完走した。





TOYOTA GAZOO Racing Yaris Cup 2023 西日本シリーズ 第1戦









フォト/石原康、吉見幸夫 レポート/皆越和也、JAFスポーツ編集部