東北随一の人気を誇るSUGOオートテストチャレンジシリーズが今年も開幕!!
2023年4月12日
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2018年から開催されているSUGOのオートテストチャレンジシリーズも6年目に突入。昨シーズンのエキスパートクラス覇者である村上清賢選手が敗れる波乱で幕開けとなった2023シーズン第1戦。新設エキスパートMTクラスを制したのは、スイフトを駆る阿部浩之選手だった。
2023 横浜ゴム・マルイコンタクトレンズカップ
SUGOオートテストチャレンジシリーズ第1戦
開催日:2023年4月2日
開催地:スポーツランドSUGO西駐車場(宮城県村田町)
主催:SSC、N・C
東北自動車道・菅生スマートインターチェンジが3月下旬に開通し、ますますアクセスが良くなったスポーツランドSUGO。4月にオープンを迎えるSUGOカフェが新設された西駐車場(Mパーク)では、毎年SUGOオートテストチャレンジシリーズが開催され、今年もそのシリーズが幕を開けた。
冬季版オートテストとなるウィンタートライアルがすでに2回実施され、エントラントも準備万端の様子だ。同一会場で開催できる利点を活かし、年間を通して同一コースで争われるこのシリーズは、エントラントと主催者の距離が非常に近い大会としても知られている。
ここ数年のオートテスト人気を受け、エキスパートクラスにステップアップする選手が多くなったこともあり、エントラントと相談の上、エキスパートクラスにMTとAT/CVTの2クラスを新設することが決定した。コースレイアウトも「こんなコースが走りたい」というエントラントの意見を募り、決定しているのだという。
また、このオートテストは午前中に開催されており、午後に同一会場でクローズドのジムカーナ競技も行われる。オートテストからのステップアップに興味を示す層をしっかりとフォローしているのだ。これには地区戦の東北ジムカーナシリーズのドライバーがエントリーしていることもあり、オートテストとジムカーナの相互交流がなされている。
そんなSUGOオートテストチャレンジシリーズの今年のコースは、クルマの基本操作の要素をギュッと詰め込んだ印象を受けるレイアウトだ。特徴的なのは序盤に現れる、対をなす車庫入れ区間。そして定常円はもちろん、8の字、シケイン、左右に大きく振られるスラロームが盛り込まれている。オートテストにしては長めの1分20秒前後のコース設定で、「遠く大阪や愛知から来てくれるエントラントもいるので、走り応えのあるコースをつくっています」とは主催のにっかわくらぶ。
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クラス4
まず口火を切ったのは、MT車を駆るエキスパートドライバーが集まったクラス4だ。SUGOオートテストの主である村上清賢選手は、習わしのように初めてこのコースを走る選手を同乗走行しているため、1本目は参考タイムとなる。
そんな1本目でいきなりトップタイムを奪い取ったのは、親子でこのオートテストに参戦するスイフトの阿部浩之選手だった。今まで息子の阿部翔太選手に勝つこともままならなかったという阿部浩之選手の1分14秒483がターゲットタイムとなる。
今年から3本勝負で争われる本シリーズは2本目からが勝負となる。注目の村上選手のアルトワークスは1分16秒台にタイムアップするも、阿部浩之選手には2秒及ばない状態。徐々に気温が上がり路面温度も高くなってきた3本目は、路面の砂も払われて今大会ベストな路面コンディションとなる。
その3本目、ゼッケン1の森信彦選手がいきなり15秒台をマークする。明らかに流れが変わったことを全員が把握。しかし、続く村上選手はタイムアップするものの、阿部浩之選手の14秒台には届かず2番手タイムにとどまる。そして阿部浩之選手はプレッシャーのかかる3本目で自身のベストタイムには及ばなかったものの、またもや14秒台をマークして1本目のタイムがフロックではないことを証明、優勝を手にした。
「1本目は思いがけない良いタイムで、2本目は突っ込みすぎて失敗、3本目は落ち着いて走ったらまた良いタイムが出ました。クルマはノーマルなんですが、優勝はクルマに助けられた感じですね。ライバル関係の息子にずっと負け続けてきたので、SUGO初優勝もうれしいんですが、息子に勝てたのが一番うれしいですね」と阿部浩之選手。
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クラス3
AT/CVT車をドライブするエキスパートドライバーで争われたクラス3。アウトランダーPHEVにアコードツアラーといった全長の長い車両から、ノートやコペンといったコンパクトまで揃う異種格闘戦となるこのクラス。第1ヒートを制したのはノートeパワーの小畑慶止選手だった。
しかし、徐々に路面が良くなってくる第2ヒートでは、アウトランダーPHEVの村田正治選手が小畑選手に100分の2秒差まで迫る好タイムで2番手にジャンプアップ、小畑選手は自身のタイムを1000分の3秒タイムアップ。しかし、そのタイムをさらに超えてきたのはアコードツアラーの小原義幸選手だった。ひとり1分17秒台をマークしてトップタイムを更新。
3本目に入ると多くの選手が軒並みタイムダウンとなり、小原選手が2本目のタイムで逃げ切り、見事表彰台の頂点に立った。「オートテストを始めて3年くらいになりますが、今シーズン1勝目ですしまだまだライバルも多いので、自分のペースでやってきいきたいです」と小原選手。
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クラス2
本大会最多の13台を集めたクラス2は、MT車両で争われるクラスだ。ここは2人のベテランドライバーの一騎打ち。ミスターオートテストの異名を持つロードスターの日紫喜俊夫選手と、コペン爺Rスポーツの小瀬誠選手の勝負に注目が集まった。
日紫喜選手は昨年までドライブしてたNB型ロードスターからND型にマシンを変更。それが影響してか、自らの走りにやや不満の様子。小瀬選手がいきなりエキスパートクラスでも入賞圏内となる1分17秒台を出すと、プレッシャーを感じた日紫喜選手は痛恨のミス。
第2ヒートも各選手がタイムを上げる中、小瀬選手と日紫喜選手の2人だけが異次元のタイムをマークする。しかし、小回りに優れるコペンを日紫喜選手はなかなか捕えきれずにいた。続く第3ヒートになっても、さらにタイムを上げた小瀬選手が全ヒートトップタイムで優勝を果たした。
「全てベストタイムで優勝できたのはうれしいですね。ここはシーズン中はずっとコースが同じなので、慣れてきたっていうのもありますね。1回目は雪でとんでもなかったんですけどね(笑)。相変わらずギヤミスはしてるんですが、優勝できて良かったです」と小瀬選手。
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クラス1
B級ライセンス取得を目指すエントラントも見られたクラス1はAT/CVT車両で争われ、Cセグメントから軽自動車まで多彩な車両が参加した。小回りの利く軽自動車の特徴を活かしてコペンをドライブする樽井純一選手が、他の追従を許さないタイムをマークしてトップタイムを守って優勝。
2位にはインプレッサスポーツの大西真選手が、3位にはギャランフォルティスの近江龍二選手が続いた。樽井選手は走行後、「バックが一番のポイントでしたね。とにかくダラダラした走りにならないように気をつけました。3本目は欲が出て突っ込みすぎちゃったんですが、2本目で逃げ切れたので良かったですね」とコメントを残した。
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フォト/鈴木あつし レポート/鈴木あつし、JAFスポーツ編集部
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