スペインでFIA世界モータースポーツ評議会が開催。FIAフォーミュラE世界選手権カレンダーに“TOKYO”大会が組み込まれる

ニュースレース

2023年6月21日

6月20日にスペインで開催されたFIA世界モータースポーツ評議会で、FIAフォーミュラE世界選手権2024シーズンのカレンダーが承認された。そこには、3月30日の東京大会の日程が組まれており、日本に四つ目の世界選手権がやって来ることが明らかにされた。

2023年2回目となるFIA世界モータースポーツ評議会（WMSC）が、リアル参集とオンライン参加のハイブリッド形式により、スペイン・コルドバにあるパラシオ・デ・コングレソス会議センターにて開催された。

この会議では、FIAのモハメド・ベン・スレイエム会長により、近年問題視されているオンラインヘイトへの対策や、FIA世界耐久選手権（WEC）第3戦として開催されたル・マン24時間レースへの対応がなされたこと、FIAフォーミュラ1世界選手権（F1）新規参入への呼びかけが順調に進んでいること、そして、FIA世界ラリー選手権（WRC）に対して選手権を活性化するアクションプランの実行状況等が明らかにされた。

F1については、2026年以降のパワーユニット規則に関するいくつかのリファインを承認し、来る2026～2030シーズンの単一サプライヤーについても承認され、F1全10チームとステークホルダーから三ツ星の環境認定を取得したことが確認されている。

そして、この会議では、日本にとって大きな決議事項があり、FIAフォーミュラE世界選手権の2024年カレンダーが承認され、その発表では、2024年3月30日に東京大会がフォーミュラEの日程に組み込まれたことが明らかになった。

承認されたカレンダーには、1月13日のメキシコ大会を皮切りに、1月26～27日のサウジアラビア大会、2月10日（開催地未定）、2月24日（開催地未定）、3月16日のブラジル大会を経て、シーズン6大会目のイベントとして3月30日に東京大会が掲載されている。

その後は4月13～14日のイタリア大会、4月27日のモナコ大会、5月11～12日のドイツ大会、5月25日（開催地未定）、6月8日のインドネシア大会、6月29日の米国大会、7月20～21日の英国大会という、合計13大会がカレンダーされている。

実現すれば日本にとってはフォーミュラE初開催であると同時に、四輪による大規模な市街地レースが初開催されることにもなる。国内で初めて開催された公道レースは、JAF公認カート競技として2020年9月20日に島根県江津（ごうつ）市の江津駅前で開催された「ねっとの窓口 A1市街地グランプリGOTSU 2020」の記憶が新しいが、今回はまた新たな挑戦となる。

3月末の日本初上陸に向けて、ASNであるJAFを始め、ホストタウンとなる東京都の担当部局、そして外国人の受け入れを調整する省庁等の関係者らが一丸となって、日本の本格的な市街地レース開催実現に向けた整備が、現在、急ピッチで進められている。

シーズン2回目のWMSCでは、FIAイベントにおける安全性とセキュリティに関する問題提起もなされており、3月のF1オーストラリアGPでの群衆の侵入や6月のF1スペインGPでゲストがグリッド端に取り置かれたインシデントを受けて、安全な環境を確保するための対策を講じることが約束されている。

そして、FIAフォーミュラ2選手権で使用される次世代シャシーのライフサイクルが3年から6年、2024年から2029年へと延長され、FIAフォーミュラ3選手権でも同様に運用されることも決められている。また、マカオで開催されるFIAフォーミュラ3ワールドカップの選手権規定と車両規則が承認されている。次世代車両については、フォーミュラリージョナルやフォーミュラ4選手権でも導入が検討されているが、フォーミュラリージョナルの車両導入は2025年の第1四半期まで延期され、フォーミュラ4車両では第2世代車両の車両規則とホモロゲーションが更新された。