今季富士初開催の筑波/富士S-FJで、武者利仁選手が初ポール・トゥ・ウィン!!
2023年6月26日
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全8戦で争う「2023年JAF筑波/富士スーパーFJ地方選手権」は筑波サーキットで6戦、富士スピードウェイで2戦が開催される。6月16~18日、富士スピードウェイでの「ザ・ワンメイクレース祭り2023富士」にて、2023シーズンの富士が舞台となる一戦目、第4戦が開催された。
2023年JAF筑波/富士スーパーFJ地方選手権 第4戦
(ザ・ワンメイクレース祭り2023富士 内)
開催日:2023年6月16~18日
開催地:富士スピードウェイ(静岡県小山町)
主催:富士スピードウェイ(株)、FISCO-C
予選
富士に舞台を移した第4戦では、筑波で開幕三連勝を飾った小村明生選手はエントリーせず。そればかりか第3戦まで参戦してきた“レギュラー”とされるドライバーは、わずか5名に留まりしかも、1名が体調不良でエントリー取り消しとなってしまった。
そんな状況ではあったが、注目されたのが板倉慎哉選手と奥本隼士選手だ。板倉選手はJAF鈴鹿・岡山スーパーFJ地方選手権が主戦場で、現在ランキング2番手につける速さを見せている。一方の奥本選手はJAF FIA-フォーミュラ4地方選手権に参戦し、第1戦では2位を獲得しているドライバーだ。
板倉選手と奥本選手は予選の計測1周目にトップと2番手につけるも、2周目からは武者利仁選手、5周目からは小田部憲幸選手といったレギュラー勢がふたりの間に割って入る。終了間際に板倉選手は1分51秒928を記録し、これで決まりかと思われたが、チェッカーフラッグが振られた周に、武者選手は1分51秒906にまで短縮を果たし、土壇場の大逆転でポールポジションを獲得した。
「富士は今回初めてなので、いろいろラインを変えてみたり、走り方を変えてみたりして、なんとか最後にまとめることができました」と武者選手。一方、「最後に抜かれたみたいですね。でも、タイヤとセッティングもうまく合っていました。セクター1、2がいい時に、3で失敗して、それでロスしてもいるので、もうちょっと行けたと思っています。コンスタントに出てもいますから、たぶん決勝は……」と板倉選手は、2番グリッドに甘んじてなお、決勝に自信を伺わせた。
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決勝
ところが、決勝では板倉選手が「ちょっと気負っちゃいました」と、エンジンストールで出遅れてしまう。対して、PPの武者選手はスタートを無難に決め、1周だけで早くも1秒4のリードを築く。2番手に続いたのは奥本選手だったが、2周目には2秒に差を広げられてしまう。逆に奥本選手には小田部選手が近づき、3周目からは激しいバトルを繰り広げるように。
2番手争いが熾烈を極める間に、トップの武者選手は逃げ続け、さらに奥本選手と小田部選手の後ろには追い上げてきた板倉選手が! 競い合う中でスリップストリームも効いて、予選を上回るファステストラップ、1分51秒762を出した板倉選手の勢いは、もう止まらない。8周目の1コーナーで奥本選手と小田部選手を一気にかわして2番手を奪取する。そして小田部選手も奥本選手を100Rで抜いて3番手に。
その時点で6秒にも達しつつあったリードを、わずかながらも詰めたのは鈴鹿・岡山シリーズのランキング2番手、板倉選手の意地だったといえるであろう。もし板倉選手がスタートを無難に切っていたならば……。いずれにせよ、逃げ切って武者選手はシリーズ初優勝。ランキングでも小村選手を上回って、トップに躍り出た。
「今まで2位とか3位ばっかりだったので、めっちゃ嬉しいです。板倉選手が普通にスタートしていたらどうだっただろうとも思いますが、自分がスタートうまくいったことが、いちばんの勝因じゃないかと。今回、勝ててスキルアップできたことを次の筑波でも試してみたいです」と、武者選手は誇らしげに語っていた。
第5戦は7月29~30日、筑波に舞台を移す。次の富士での開催はシリーズも大詰めを迎えるであろう、10月7日の第7戦。2ポイント差でトップを争う武者選手と小村選手の一騎討ちとなるか、ランキング3番手に上げた小田部選手をはじめライバルたちの追撃はあるのか、チャンピオン争いの行方に注目したい。
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フォト/髙橋学 レポート/はた☆なおゆき、JAFスポーツ編集部
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