3月30日開催「フォーミュラE東京E-Prix」観戦券が発売開始! FEOジェフ・ドッズCEOが来日し、東京都庁で大会概要を発表

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2024年1月22日

開催まで約2か月に迫ったフォーミュラE東京大会。1月18日には東京都庁で「TOKYO ZEV ACTION×フォーミュラE東京大会 PRイベント」が行われ、小池百合子知事とFEOジェフ・ドッズCEOにより、東京大会のチケット先行予約販売と大会概要が明らかにされた。

「TOKYO ZEV ACTION×フォーミュラE 東京大会 PRイベント」
開催日:2024年1月18日(木)
開催地:東京都庁第一本庁舎1階(東京都新宿区)
主催:東京都

このPRイベントには、ホストタウンとなる東京都の小池百合子都知事と、フォーミュラEオペレーションズのジェフ・ドッズCEOが参加。約2か月後の東京大会への期待を語った。

 3月30日(土)に決勝レースが開催されるFIAフォーミュラE世界選手権の東京大会。フォーミュラEの日本初開催だけでなく、市街地レースとしては日本で初めて開催される世界選手権で、かつ東京都下で開催される初のモータースポーツ世界選手権ということもあり、国内外のレースファンや業界関係者などから大きな注目を浴びている。

 そんな記念すべき初開催まであと約2か月となった1月18日、東京都庁で「TOKYO ZEV ACTION×フォーミュラE東京大会 PRイベント」が行われた。東京都の小池百合子知事とフォーミュラEオペレーションズ(FEO)のジェフ・ドッズCEOが登場し、詰めかけた報道陣を前に、東京都のZEV普及に関する取り組みや、来る東京大会の概要を説明した。

 東京都では、環境に優しいクルマ、ゼロ・エミッション・ビークル(ZEV)を広く知ってもらうための「TOKYO ZEV ACTION」キャンペーンを展開している。2022年11月には都庁や新宿中央公園などを舞台とした「ZEV-Tokyo Festival」と題したイベントを開催し、都庁前の公道にてフォーミュラE車両などのデモ走行を行ったことも記憶に新しい。

 今回のPRイベントに登場した小池知事は、「ZEV、ゼロエミッションビークル普及のための一大イベントとなるフォーミュラEが、いよいよ2か月に迫りました。そして、先週の土曜日にはすでに今年のシーズンが始まり、メキシコシティで第1戦となるレースが開催されております。今シーズンの熱い戦いが幕を開けたところですが、いよいよ今日からは、3月30日に開催される東京大会のチケットの先行予約も始まるところです。その東京大会を大いに盛り上げていくため、フォーミュラEの会場となる東京ビッグサイト周辺のコースを体感できるように、シミュレーターを今日から一週間、都庁に設置をして参ります。都民の皆様にひと足先にレースの迫力をドライバー目線で味わっていただくものですので、スピード感やZEVの力強さなどを体感していただきたいと思います」と挨拶。

 そして「東京大会の開催に併せまして、3月30日の土曜と31日の日曜の2日間に渡って『E-TOKYO FESTIVAL 2024』を開催します。こちらでは、最新のZEV車両の展示、そして、レースを大画面で観ながら応援できるパブリックビューイングを設けます。多くの皆様のご来場をお待ちしております。地球環境に優しいモビリティの普及を身近なところで実感していただくという試みを一緒に楽しみ、ワクワクするような未来に向けて、ともに脱炭素化の手段としても一気に加速させていきたいと思います」と、東京大会の期間中に東京ビックサイト内で併催される、東京都によるZEV普及イベントの概要も明らかにした。

 一方のFEOドッズCEOは、「まずは東京E-Prixの準備にあたってくれた小池知事と関係者の皆様に御礼申し上げます。私達にとって、とてもエキサイティングな東京E-Prixの初開催があと2か月に迫りました。このフォーミュラEは10年前に始まっています。その際に二つのゴールを設定しました。一つは、コンペティティブな電気自動車モータースポーツの世界選手権シリーズを創造することです。二つ目は、世界的な気候変動、そして電気自動車への移行と、それらがもたらす影響について、意識を高めることです。一つ目のゴールについては少し前に達成したと信じていますが、二つ目のゴールはとてもハードで時間がかかるでしょう。私達は小池知事や東京都のZEVキャンペーンと協力して、2か月後の東京で始まるストーリーを伝えることにとても興奮しています」と語る。

 大会概要については、「コース全長は約2.6kmです。攻略が難しい18のコーナーと、とても速い三つのストレートを持ちます。それらの箇所の速度は250~300km/hにも達するでしょう。東京E-Prixは今シーズンだけでなく、これまでに開催された116レースの中でも、もっともエキサイティングなレースになると私達は信じています。言うまでもありませんが、東京メトロポリスというすばらしい背景で、22台のマシンが疾走します。これは、誰にとっても目を見張る瞬間になると思います」と説明した。

 そして、「22名の世界的なレーシングドライバーが、あと2か月で東京の新しいサーキットを経験することになりますが、東京の中心部で自動車レースが行われることは史上初のことだと思います。知事が語ったとおり、チケット予約が始まる本日は、私達にはとてもエキサイティングな日になります。フォーミュラEはいろいろな人が参加できるオープンなモータースポーツです。観戦チケットの料金は大人12,000円、子供6,000円あたりからとなっています。知事の言葉を借りるなら、できるだけ多くの人に都心へ来ていただき、これら電気自動車のもの凄いパワーを経験してほしいと考えています」と締めくくった。

 このPRイベントが行われた都庁第一本庁舎1階には、東京大会の本番コースレイアウトを再現したシミュレーターが設置され、1月18日以降に本番コースの体験コーナーとして一般公開されることになっている。このPRイベントでは、挨拶を終えた小池知事がシミュレーターに乗り込み、ドッズCEOが見守る中で約半周のデモ走行を行った。

 参加選手よりも先に本番コースを体験することになった小池知事は、「いやー、とてもスリリングでした。クラッシュせずに何とかゴールできて良かったと思っています。スピード感は、普通のクルマとはちょっと違いますね。いつもは安全運転というか、このところは全然運転してないので、久しぶりにハンドルを握りました。コースを知れば、もう少しうまくいったかなという気がします(笑)。この機器はプロのドライバーさんも使ってらっしゃる本格的なシミュレーターということで、スピード感、スリリングで良かったです。プロレーサーの技量のすごさにも感心しました」と感想を述べた。

 小池知事の走りを見届けたドッズCEOは、「とてもグッドですが、ベリー”セーフ”な走りでしたので、佐藤琢磨選手と角田裕毅選手は安心していいと思います(笑)。このコースを初めて走った人となったことは、知事にとって信じられないことだと思います。速度は100km/h程度でしたが、観ていてかなり速く感じました。2か月後には、この2~3倍のスピードで22台のマシンが実際のコースを走ることになるわけです。そして、小池知事は、現状において、このトラックのレコードホルダーになりましたね(笑)」と評価した。

 観戦チケットの購入方法は、フォーミュラE公式サイト「TICKET」ページから「東京E-Prixチケット情報」ページにアクセスして確認することができる。1月18日から1月25日まで先行販売が行われ、先行購入者の中から抽選で200名に「ピットレーン・ドライバーサイン会」へ参加できる特典があるという。観戦席はターン17からホームストレート、ターン3~5、ターン8~9にかけて設けられ、最終コーナーの指定席券とあらゆる付帯イベントの参加権利が付いた「カテゴリーA+」(8万4500円)を最高に、U15(15歳~3歳)を対象とした「カテゴリーC」(6,000円)まで、14種類のチケットが設定されている。

東京都江東区にある東京ビッグサイトの敷地内と周辺の公道を使って開催される東京大会。東京ゲートブリッジを望む東棟屋外臨時駐車場にホームストレートやピットが設定される。
東京大会のPRのために都庁第一本庁舎1階に期間限定で設置されたシミュレーター。1月18日から一般開放され東京大会の本番コースを体験できる。PRイベントでは小池知事も体験した。

レース運営を司るVICICが「東京E-Prix キーマーシャルミーティング」を開催

 チケット販売と大会概要が明らかになったところで、競技運営に関する情報もお届けする。ちなみに、東京大会は2023年の発表時には第6戦にカウントされていたが、2024年2月10日に予定されていた第4戦ハイデラバード大会の中止により、第5戦へと変更されている。

 2023年12月下旬には、東京大会の競技運営を担当するJAF公認クラブ「ビクトリーサークルクラブ(VICIC)」による「東京E-Prix キーマーシャルミーティング」が開催された。

 東京大会は、フォーミュラEのグローバルプロモーターであるFEOが商業面を取り仕切り、レース運営は各国ASNにより承認されたクラブチームが担当し、2023年8月にはJAF公示によりVICICがオーガナイズすることが明らかにされている。競技団のメンバーは国際格式レース経験が豊富な人材が横断的に選ばれており、国内では誰にとっても初体験となる東京での市街地レースを、関係者が一丸となって成功に導く準備が進められている。

 キーマーシャルミーティングには、東京大会の組織委員長を務めるVICIC今宮眞会長や、競技長を務める朝倉敬一氏、事務局の藤井穂高氏、そして東京大会プロジェクトマネージャー津山覚氏らを始め、組織委員やコース委員、計時委員、技術委員、ピット・パドック委員、救急委員、そして医師団を構成するメンバーらが集結した。

 2時間に渡るミーティングでは、直近のフォーミュラEシリーズの現状報告や、FEOとの取り決め事項、当日の導線やタイムスケジュール、コース構築の進捗状況などの情報が共有された。後半では役務ごとの打ち合わせも行われ、東京大会に向けたキックオフの場となった。また、課題とされている電気自動車のインシデント対応については、レスキュートレーニングが行われるそうで、あらゆる領域において準備が着々と進んでいるという。

2023年12月下旬には「東京E-Prixキーマーシャルミーティング」が開催され、東京大会で組織された主要競技役員が一同に介して、情報共有と進捗状況の確認などを行った。
東京大会のオーガナイザーはJAF公認クラブのビクトリーサークルクラブ(VICIC)が務め、組織委員長はVICIC今宮眞会長、競技長は朝倉敬一氏が務める予定となっている。

PHOTO/遠藤樹弥[Tatsuya ENDOU]、JAFスポーツ編集部[JAFSPORTS] REPORT/JAFスポーツ編集部[JAFSPORTS]

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